NEW WIND社長 風間新 手記「新たなる夢のはじまり~飛翔編~」より
※こちらはレッスルエンジェルスサバイバー2のリプレイとなります。
旧作版NEW WINDとはお話上のつながりはありませんが、登場人物などは一部同じものを使用しています。
第6戦 南&ソニック&越後 VS 理沙子&龍子&吉原
越後の勢いが止まらない。
「いくぞっ!」
越後は右足を踏みならし観客を煽る。
「天空ゥ剣!!」
右カカト落としが吉原の右鎖骨を砕く。
「必殺!Vの字蹴り!!」
観客の声に合わせ、越後のオーバーヘッドキックが吉原の脳を揺らした。
「抑えておけっ!!」
越後の指示で南とソニックが飛び出し、理沙子と龍子をブロック。そのまま3カウントが入った。
「…パンサー理沙子!次はお前の首を狩らせてもらう!」
越後はマイクを掴むと理沙子へと挑戦状を叩きつけた。
「ふざけるな!」
龍子が噛みつく。
「ザコは黙っていろ!私はパンサー理沙子と話しているんだ。」
越後はバッサリと龍子を切って捨てた。
「なんだとっ!」
「龍子、よしなさい。」
殴りかかろうとした龍子を理沙子がたしなめる。
「…理沙子さん。」
「わざわざ自分の価値を落とす必要はないわ。」
言外にこんな相手に…という言葉を含ませる。
「パンサー理沙子!私の挑戦を受けるか!」
「そうね…まだ早いと言っておこうかしら。」
「なにっ!」
越後はギロリと理沙子を睨みつける。
「…私は挑戦してくるものを拒む気はないわ。ただし、それなりの手順は踏ませてもらっているけどね。」
理沙子の提案によりタッグでの対戦が決定。試合内容を査定してシングルをやるか決めるということになった。
第7戦 南&越後 VS 理沙子&吉原
早速組まれた査定試合だったが、注目の理沙子と越後に絡みはほとんどなく越後と吉原のシングルに近い試合になっていた。
「………」
それでも最後は南が吉原をサザンクロスボム(腕極めノーザンライトボム)でKO勝利。
「どうやら私とやる資格はあるようね。最終戦の大阪で受けてあげるわ。」
「ふん。そんな態度をとっていられるのも今のうちだけだ。首を洗って待っていろ!や~ってやるぜっ!!」
最終戦 越後しのぶ VS パンサー理沙子
勢いに乗る新鋭越後しのぶと女子プロレスの重鎮パンサー理沙子のシングルマッチ。どう考えても理沙子が優位と思われるのだが…
「くらええっ!」
まずペースをつかんだのは越後だった。正面飛びのドロップキック2連発からのチョップ攻撃!数発目のチョップの腕を掴んでアームホイップで理沙子が反撃するも、越後はいきなりセカンドロープを使ったミサイルヒップを叩きこみ主導権を渡さない。
「このおっ!」
理沙子がオシオキの急角度裏投げで越後の脳天をマットに突き刺し、さらにはフロントスープレックス!綺麗なフォームで越後をマットに投げ捨てた。
「なめるなああっ!」
越後は叫ぶと同時に立ち上がり、面食らう理沙子の顔面に正義パワーのこもった右ジャブを叩き込んだ。
「反則!」
セコンドの吉原がレフェリーにアピールする。
「越後ノーだ!」
トニー館は注意するが越後はニッと笑って返す。
「舐めないで!」
理沙子のショルダータックルを越後は一歩も下がらずに受け止めた。
「ハッ!」
正義のジャブが連続で打ち込まれ、理沙子の動きがとまる。
「拳ノーだ!越後っ!」
「……成敗!!」
越後は構わずタメを作ってから右のストレート“ジャスティスパンチ”を叩き込んだ。
「ガフッ…」
鼻から出血しながら理沙子は倒れ込む。
「フォールだ!」
越後はフォールに入るが、トニー館レフェリーはカウントを取らない。
「BUUUU!」
ファンからブーイングが飛ぶ。
「フォール!」
越後はもう一度カウントを要求する。
「ノー!拳ノー!」
「チッ…」
越後は理沙子の髪を引っ張って無理やり引き起こす。
「天空ゥ剣!…がはっ…」
しかし右ハイキックを理沙子は水面蹴りで切り返し、すかさずバックドロップ2連発を決めて猛反撃。さらには「この腕が悪いのね!」とばかりにチキンウイングアームロックで右腕をギリギリと絞り上げた。
「くうっ!」
越後はなんとかロープへと逃げた。
「決めるわよ!」
理沙子が必殺のキャプチュードを狙って越後に掴みかかる。
「ハッ!!」
越後はカウンターでジャスティスパンチを叩き込み理沙子の動きを止めた。
「レフェリー!」
吉原が拳だとアピールするが、今はトニー館の死角だった。
「いくぞ!天空ゥ剣!」
越後の右カカト落としが炸裂、すぐさま越後はオーバーへッドキックで飛んだ。
「必殺!Vの字蹴り!!」
理沙子はガクリと崩れ落ち、越後はすかさずフォールに行った。
「ワン…トゥ……」
トニー館は首を左右に振ってから3度目のマットを叩いた。
「12分13秒天空剣必殺Vの字蹴りからの片エビ固めによりまして、勝者越後しのぶ!」
越後が、女帝パンサー理沙子を撃破という快挙を成し遂げた。陰りが見えていたとはいえ、越後が勝つとは思ってもみなかったよ。
「どうだ!私が越後しのぶだ!新日本女子プロレス!おまえら全員や~ってやるぜ!」
越後のマイクに大きな拍手が送られた。
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