ＮＥＷ　ＷＩＮＤ

ＮＥＷ　ＷＩＮＤ社長風間新　手記より。


※サバイバー１版のリプレイの設定を使用していますが、これはリプレイではありません。

「ただいまより～本日のメインイベント、新春恒例・英語を使ってはいけないプロレス　タッグマッチ３０分１本勝負を行います～」
　赤コーナーは、榎本綾＆レインボー岩城組、青コーナーは大空みぎり＆ライラ神威組、レフェリーはクリスマス特別興行でもメインを裁いたミスターＤＥＮＳＯＵが務める。
「なお、この試合は特別ルールがございます。ルール１……技を出す際には技名を叫ぶこと。　ルール２……英語を使ってはいけない。　ルール３……違反した場合は罰金１０００円が科せられます。　なお、このルールはレフェリーにも適用され、セコンドやコーナーに控えている場合も同様です。なお、英語を使ったかどうかの判定は、ダンディ・ドラゴンことダンディ須永氏の判定になります。　ゴングがなり次第、ルールが適用になります。また、それ以外は通常のプロレスルールとなります！」
　さて、いよいよ英語を使ってはいけないプロレスの始まりだ。
「わくわくしますな。こういう面白いルールは大好きですぞ」
　判定役を任されたダンディさんは楽しくって仕方ないという顔をしている。
「さ～て、誰が最初の犠牲者になるか楽しみですね」
「ではいくぜ、ＧＯ！」
　カアン！　ゴングが鳴っていよいよ英語を使ってはいけないプロレスがはじまった。
「よっしゃ、いきます！」
「ではいきますよ～～」
　岩城とみぎりの先発で、試合がスタート。
「”ファイト”、彩菜ちゃん！」
　ブブー！　とさっそくブザーがなる。
「榎本綾、違反です」
「ええっ？　”ファイト”っていっただけなのにい！」
　ブブー！　ああ、榎本……。

　榎本　違反＊２

「びゃっはっは！　”ルール”が把握できないお子ちゃまは、”ママ”のおっぱいでも飲んでいな、ば～か」
　ブブー！　ブブー！
「ぬなっ？」
「ライラ神威、違反２つです」
「どはははははっ！」
　場内からどっと笑い声が起きる。
「”ダンディ”、てめえ！」
　ブブー！
「くっ……」
　
　ライラ　違反＊３

「いくよ、大空みぎり！」
「のぞむところです、”レインボー”岩城っ！」
　ブブー！
「あっ……」
「くくっ……」
　頭を抱えるみぎりと、してやったりとほくそ笑む岩城。うまく乗せたな。

　みぎり違反＊１　

「よっしゃ！　いくぞー！　両足とび蹴り！」
　岩城が繰り出したのは、ドロップキックだ。両足とび蹴り……まあ間違ってはいないけど……微妙だ。
「くっ……その程度！」
　倒れずに受け切ったみぎりは、ダウンしている岩城に対し足をふり上げた。
「いきますよ、ストン！」
　なんだそれは……ストンなら確かに英語ではないけど……一瞬ブザーをおしかけたダンディさんが苦笑いする。
「ぐっ……なんだよ、今の”ストーン”って！」
　ブブー！
「えっ？」
「説明しよう。みぎりがいったのはストン。岩城がいったのは”ストーン”なんですな」
　ダンディさんがマイクで説明する。
「しまった。聞き間違えたっ！」
　
　岩城　違反＊１