NEW WIND社長 風間新 手記「新たなる夢のはじまり~飛翔編~」より
※こちらはレッスルエンジェルスサバイバー2のリプレイとなります。
旧作版NEW WINDとはお話上のつながりはありませんが、登場人物などは一部同じものを使用しています。
「初代女王ガルム小鳥遊が1年という長期政権を築き、それを破って2代目女王へと輝いた南利美もすでに数度の防衛に成功している。本日のその女王へと挑戦するのは、ロイヤル北条である。」
北条の顔がスクリーンに大写しになる。
「この二人…ロイヤル北条と南利美にはある共通点がある。それは両者ともに“完璧を求める”こと。事あるごとに二人は、「完璧じゃありませんね。」「まだまだ完璧ではないわね。」と現状の自分に満足することなくより高みを目指してきた。結果としては後輩の南が先に頂点へと昇りつめたわけであるが、南は今も現状に満足することなくより高みへと昇ろうとしている。」
ベルトを巻いた南の姿がスクリーンに映し出された。
「一方の北条は長い間その資質を評価されながら結果を出せないでいた。しかし、北条もまた完璧を求めて努力し続けていたのである。その結果…北条はついに大きな結果を残すことに成功したのだ。」
北条がベルトを奪取するシーンが流れる。
「北条は老舗“新日本女子プロレス”の至宝“新日本女子プロレス認定世界王者”通称NJWP王座を奪取、その勢いのまま、IWWF認定アジアヘビー王座をも奪取してみせた。長いこと無冠であった北条が今宵2冠王者としてMAX WINDへと挑戦する。
本日のメインWIND…MAX WIND女王戦 南利美 VS ロイヤル北条…より完璧なのはどちらか!今宵、頂点をかけて激突!!」
「青コーナーよりロイヤル北条選手の入場です!」
「さきさま~~~~!!」
黄色い歓声に包まれてロイヤル北条がステージに姿を表した。腰にはアジアヘビーのベルトを巻き右肩にはNJWP王座のベルトをかけている。
「ふむ…」
北条からは自信が溢れている。“今の私なら、勝てる!”と思っているのが伝わってくる。
「勝てるかもしれない。」
「…確かに今なら勝てるかもしれません。北条はそれだけのオーラを持っています。観客の期待感も以前とはまったく違いますからな。しかし…南は強い。勝つのはやすいことではありません。もちろん勝機はあるとは思いますが…」
「私はそうは思いません。今の勢いならいけると思います。」
私は本気でそう思っていた。瞬く間に2冠王者となった今の北条ならば南にも勝てると。
「OK!GO!」
ゴングが鳴ったと同時に北条が仕掛けたが、これを南は読んでおりエルボーで迎撃!
「ぐっ…」
幾多の挑戦者を退けるうちにパワーアップしたエルボーに北条の顔が歪む。
「ハッ!」
北条が怯んだと見た南はいきなりラッシュ。エルボーから顔面へのドロップキック・強烈なタックルとつなぎ、さらにはスリーパーで絞め上げる。
「ぐっ…くっ」
北条が外そうと腕を動かすとその腕を絡め捕り、いきなり腕極め式のノーザンライトボム(サザンクロスボム)で北条をマットへと突き刺した。
「ぐうっ…」
北条はなんとか起きあがると、ようやくボディスラムを決めて逆襲に出る。
「その程度…」
南は一瞬で起き上がると同時に上段蹴り!
「…ぬうう…ハアアアアッ!」
しかしこれを両腕でブロックしてダメージを殺した北条はパーフェクトキック(完璧なるトラースキック)で反撃。
「この程度。」
ダウンすることなく受け切った南は速射砲のような下段蹴りからソバットへとつないだ。
「いくわよ!」
ソバットでくの字に折れた北条の両腕をチキンウイングに決めた南は、サザンクロスドライバー(南式のタイガードライバー)を狙う。
「くっ…」
これを北条はリバーススープレックスで切り返し難を逃れるも南は攻撃の手を緩めない。
「ハッ!」
DDTからのアンクルホールドで右足を極め、北条を悶絶させる。
「くうっ…」
なんとかロープへと逃げたもののその右足にはかなりのダメージが残っている。
「なめるなっ!」
北条はパーフェクトキックを繰り出そうとしたがダメージでスピードが遅い。
ガシッ!
「ああああああああっ!」
南がその蹴り足をキャッチした瞬間、場内からはこの後に起こる惨劇を予想した悲鳴があがった。
「ハッ!」
そしてその危惧通りに南の体が回転!
「ハアアアアアッ!」
しかし、これを予想していた北条は自ら飛び上がると逆足で南の鼻を蹴り飛ばした。
「おおおおおおっ!」
だが、北条の右足もノーダメージではすまなかったようだ。
「ぐっ…くうっ…」
「北条っ!」
南は北条の髪を引っ掴んで無理やり引き起こすと高速のバックドロップ!!
「カバー!!」
しかしこれはカウント2.8で北条が肩を上げた。
「北条~~~っ!」
「さきさま~~~~~!!」
逆転を期待するファンが大声援を送る中、北条はふらふらと立ちあがった。
「いけ!北条!!」
しかしその声をかき消すように南は北条に組みついた。
「この技に耐えられるかしら!」
そして今日2度目となるサザンクロスボムで北条の意識を奪い去った。
○南(16分04秒 サザンクロスボム→体固め)北条×
2代目女王が4度目の防衛に成功。
「あ、圧倒的じゃないか…」
敗者を見下ろす南からは絶対女王の風格が漂っていた。
2冠王者に輝き、最高のタイミングだった北条ですらまったく相手にされなかった…いったいだれが南を止めることができるのだろうか。
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コメント
前回の最後と、今回の導入部分でまさか負けちゃったの・・・
と、ドキドキしながら見てみたら圧勝でした
前作の伊達ちゃんを追い続ける南さんも良かったけど
今回の頂点で輝く南さんも良いです
これからも、驕ることなく、より完璧な南利美を目指して頑張って下さい
と、ドキドキしながら見てみたら圧勝でした
前作の伊達ちゃんを追い続ける南さんも良かったけど
今回の頂点で輝く南さんも良いです
これからも、驕ることなく、より完璧な南利美を目指して頑張って下さい
やっぱNEW WINDの南さんは至宝の存在ですねぇ。
ノッテいる北条さんでも軽くあしらわれましたか。
しかし、ほとんど見せ場のない展開・・・
まだまだ完璧では無いですがそれが成長の余地ありということ
になってくれる・・・はず(笑)