懐かしのドラゴンクエスト1より。
※例によってルーザーが主人公の名前です。
初期のファミコン版ではこの名前はつけられませんが、まその辺は置いておいてください。
※例によってルーザーが主人公の名前です。
初期のファミコン版ではこの名前はつけられませんが、まその辺は置いておいてください。
「くっそおおっ!」
勇者ロトの血を引くルーザーは初めてのスライムとの遭遇に大苦戦していた。
「たあああっ!」
ラダトーム王から支給されたわずかな支度金を元に購入した棍棒を振り回し、青い玉ねぎ型のモンスター…スライムを攻撃する。
ぽよおおおおん。
間一髪のところでスライムはその攻撃を回避すると、一旦後退してから弾みをつけてルーザーのボディへと突っ込んできた。
「ぐおおおっ…」
ゼリー状の体だから柔らかいと思ったら大きな間違いだ。
スライムの体は思いの他固く、まだ防具の整っていないルーザーの体力を確実に奪っていく。
ルーザーはふと思う。
数日前まではただの町にすんでいる少年だった。
少々腕白だったし、それなりの腕っ節はあると自負していた。
だが、この数日で彼の運命は大きく変わった。
彼も数日前まで知らなかった事だったのだが、勇者ロトの血を自分が引いているという衝撃の事実。
勇者ロト…アレフガルドに住む者なら誰しもが知っている英雄である。
遠い昔…アレフガルドが闇に支配された時に別の世界より現れ、現在は聖戦士と呼ばれる仲間たちとともに、闇を払ったのが勇者ロトだった。
平和が戻った後、勇者ロトは伝説の武器・防具を残し姿を消したといわれている。
「たああっ!」
ようやく棍棒がHITし、スライムはダウンした。
「はあっ…はあっ…スライム一匹にこんな苦戦して、何が勇者ロトの血を引く勇者だよ…先が思いやられるぜ。」
ガックリと片ヒザをつき、大きく肩で息をするルーザー。
『最初は誰だってそんなものだ。』
突然声が響き渡った。
「誰だ!」
ルーザーは警戒するが、どこか懐かしい声だった。
『私の名前は勇者ロト。』
「勇者ロトだって?」
『私が初めて旅に出たとき、最初に戦ったのは今のルーザーと同じスライムだった。私も苦戦したものだよ。』
「勇者ロトが?」
『私だって最初から強かったわけじゃない。生き抜くために必死だった。今のルーザーと同じように。』
「………」
『手助けはできないが、いつも私はお前を見守っている。アレフガルドを頼んだぞ。』
「おい、ちょとまってくれ!まだ聴きたいことが山ほど!」
だが勇者ロトの声は聞こえない。
「勇者ロトでも苦戦したのか…今のオレが苦戦するのも当然だよな。もっと強くならないと…」
デビュー戦を無事終えたルーザー。しかし、旅はまだはじまったばかりだ。
頑張れルーザー、それいけルーザー。アレフガルドに平和を取り戻すまで。
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上下左右何処に進もうが常に正面を向いている主人公
ある意味、実に前向きですね(笑)
しかし、ロトの血を引いてるってだけでいきなり世界を救いに行かされるとは
良く考えると凄い設定ですよね
しかも死のうものなら「死んでしまうとは情けない」って、だったらもう少しマシな装備できるだけのゴールド下さいって感じですね
自分はDQ3までは確実にやった記憶があるんですけどね
DQ4は記憶が曖昧です(DQ5以降はやった覚えが無いです)
ですので「竜王が正体を現した姿」がボスの中で一番カッコイイと思います