この作品はDQ4を元にした創作小説SSです。
少数派の勇者*アリーナ(勇アリ)カップリングになります。
基本的にクリアリは否定路線なのでご注意を。
なお、今回のお話はタイトルでもわかるようにプロレス好きな方にはニヤリとするシーンありです。(多分)
レッスルエンジェルスファンにも対応できるような話にしてみたつもりです。
なおこのお話は単独作品として書いてありますが、時間軸としてはDQ4創作SS「気球」の後の話になります。
少数派の勇者*アリーナ(勇アリ)カップリングになります。
基本的にクリアリは否定路線なのでご注意を。
なお、今回のお話はタイトルでもわかるようにプロレス好きな方にはニヤリとするシーンありです。(多分)
レッスルエンジェルスファンにも対応できるような話にしてみたつもりです。
なおこのお話は単独作品として書いてありますが、時間軸としてはDQ4創作SS「気球」の後の話になります。
「……ねえ、ルーザー」
サントハイムの闘う王女様こと、アリーナ姫がなにやら思案顔で天空の勇者ルーザーに話しかける。
「なんだ、アリーナ?」
以前よりも幾分柔らかな物言いになってはいるが、やはりぶっきらぼうに答えるルーザー。まあ、周りに気を使っているだけであり、本心はもっと優しくしたいと思っているのだが…
「ちょっと練習につきあってもらえないかな?」
にっこりと微笑むアリーナ。天真爛漫な姫らしい素直な表現ではあるが、ルーザーはこの笑顔に弱い。
「……まあ構わないが」
それでもややぶっきらぼうに答える。他のメンバーは特に気にもとめていない様子だ。
このアリーナのお願いは今に始まったことではなく、旅の途中何度もルーザーや戦士ライアンを練習相手に武術を磨いていた。
「ありがとう! やっぱりクリフトじゃ物足りなくてね」
そういって後方をちらりと見るアリーナ。そこには先程まで練習相手になっていたクリフトが気を失って倒れており、心優しい占い師ミネアがタオルを絞って、クリフトの額にあてて介抱しているところだった。
「……クリフトだって決して弱いわけではないんだぜ」
なぜかクリフトを庇うような発言をするルーザー。
「うーん、でもちょっと物足りないかな」
アリーナはそういってから綺麗な瞳でルーザーをじっと見つめた。
「やっぱりあなたじゃないとね」
「…姫のご指名ありがたくお受けいたします。」
ルーザーはわざとらしくいった。
「もう」
アリーナはしょうがないなあ…というような微笑みを浮かべた。
そして、パーティから少し離れた開けた場所で、二人は向かいあう。
「手加減はしないでね」
「……わかっている」とルーザーは答えたが、本当に本気でやらないと自分がやられるのはわかりきっていた。アリーナーの体術はスピード、パワーともにルーザーより上なのだから。
アリーナは装備していた爪は外しているが、その両手にはキラーピアスを装備している。油断したら大きなダメージを受けるのは間違いない。
一方のルーザーは本気でやるつもりではあるが、鞘をつけたままの鋼の剣に鎖帷子・鉄の盾・鉄兜という装備である。
「ちょっと、鞘は外してよ緊張感が足りないわ」
「……君を傷つけたくない。」
これはルーザーの偽らざる気持ちである。これを聞いたアリーナは柔らかな笑みを一瞬浮かべたが、すぐに表情を引き締める。
「手加減しないでっていったでしょ?」
アリーナはルーザーを睨みつける。
「わかったよ」
ルーザーは鞘を投げ捨てると、鋼の剣を構えた。
「そうこなくっちゃ」
アリーナはにこっと笑うと戦闘の構えをとる。
「たあっ!」
先制攻撃を仕掛けたのはルーザーだった。上段から鋼の剣を振り下ろす。
「あまいっ!」
モンスターを一撃で切り裂くルーザーの斬撃をひらりとかわし、アリーナは素早く連続でキラーピアスを繰り出す。
キイン! ガキイ!
「さすがね。」
「そっちこそ。」
アリーナの1発目をルーザーは盾で止め、2発目を剣で受けた。
「てえっ!」
ルーザーは素早く左足で前蹴りを放つが、アリーナはそれを素早くバックステップで避ける。
「たああああっ!」
またもキラーピアスが連続でルーザーを襲うが、ルーザーは盾と剣を上手く使いそれを全て回避する。
「このおっ!」
「おっと」
「てええええっ!」
ルーザーもアリーナも一歩も譲らない。一度、二度、三度…全ての攻撃を回避するルーザーとアリーナ。
「さすがだなアリーナ。以前よりもパワーもスピードもましている」
「あなたもね」
ここでアリーナが奥の手に出た。わざと大振りにキラーピアスを繰り出す。
ルーザーがそれを避けた瞬間、ひらりとアリーナのスカートが翻りルーザーの左のこめかみをアリーナの右ハイキックが襲った。
「ぐっ…」
アリーナの拳にばかり気をとられていたルーザーは、反応が送れガードしきれない。
それでも抜群の反射神経で回避行動をとったルーザーは鉄兜でハイキックを受ける。
ピキッ…鉄兜が上下に真っ二つに割れ、地面へと落下する。
「やるな、アリーナ。」
衝撃でグラつき、ガクッと右ヒザをつくルーザー。
「もらったあっ!」
アリーナはダッシュして、ルーザーの左ヒザを踏み台にし、ルーザーの顔面へと右ヒザを叩きこむ。名づけてシャイニングアリーナ!とでも言うべきか。
どさっ…
とっさにシールドでガードしたルーザの後方で誰かが倒れる音がする。二人は稽古を中断し、音がした方向を見た。
そこではクリフトが鼻血を噴出しながらダウンしていた。
「………かまいたち?」
アリーナは首を傾げる。
「いや…アリーナのスカートの中を見て卒倒したんだろう」
ルーザーは軽蔑したように言葉を吐き捨てた。
「中身はバトルスパッツなんだけどなあ」
スカートを持ち上げるアリーナ。
「…よせよ。俺も男だぞ」
わかっていてもドキッとするのが男というものである。
「ふーん、そういうもんなの」といいながらアリーナはハイキックを素振りする。
ヒラリと翻るスカートにドキッとする勇者ルーザーでありました。
ー了ー
レッスルで培った試合描写を応用してみました。
アリーナならアリかなと思ったのですがどうでしょうか。
感想お待ちしております。
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コメント
無題
最高です。やはりこのカプがいいです^^
posted by Dat 2008/07/22 02:51 [ コメントを修正する ]