このお話は時間軸ではNEW WIND編の18年目9月頃の話になっています。
再会から数か月後のNEW WINDマットの前座戦線での出来事になると思ってください。
それから~再会の後に~の方はメイン戦線を主に書いていきます。
再会から数か月後のNEW WINDマットの前座戦線での出来事になると思ってください。
それから~再会の後に~の方はメイン戦線を主に書いていきます。
ダンディ須永からの刺客としてスカイブルーのリングに大空みぎりが上がった。これはNEW WINDの若手への刺激を与えるのが主な目的。
「ちょっと……これってあり?」
対するはNEW WINDの誇るアイドルレスラー藤島瞳。スピードが売りの選手である。
「でもっ…大きいだけでプロレスができると思わないでねっ!」
こう見えても藤島はタッグベルトを巻いたこともある実力者である。デビューして数か月の相手に負けてなるものかと気迫をむき出す。
「たあああっ!」
藤島の華麗なドロップキック!西陣織のコスチュームがスカイブルーのリングに舞う。的確に胸元を打ち抜いたのであるが…みぎりはびくともせず、逆に技を放った藤島が大きく跳ね飛ばされてしまった。
「くっ…このおおっ!」
今度はフライングニールキックを放つ藤島。そのフォームは美しく華奢な体からは想像もできない威力を秘めていた。並みの選手ならこれでダウンするところだが…大空みぎりは並みの選手ではなかった。
「えっ…」
みぎりはダウンするどころか、藤島の蹴り足をキャッチ。そのまま高々と抱えあげると、強烈なボディスラムを放った。肩の高さまであげての強烈な一撃!!
「がふっ…」
予想以上の威力に悶絶する藤島。
(ただのボディスラムのはずなのに…パワーボムなみの威力があるわ…)
藤島は大空みぎりという選手の底知れないパワーに恐怖を覚えた。しかし、このボディスラムはまだ大空みぎりの最高の技ではない。大空みぎり最大の必殺技は190cmを超える高さからの超高層ボディスラムである。
みぎりの図抜けた筋力との相乗効果もあり、破壊力は計り知れない。すでに藤島の後輩の加藤美園、佐藤寿李、石井理沙、松本真美の4選手がみぎりの超高層ボディスラムの餌食となり、病院送りになっている。
「これで終わりですう。」
みぎりは藤島の頭をつかむと、なんと片手で持ち上げ、そのまま超高層ボディスラムのクラッチにスイッチした。
(これを食らったら…)
藤島はしびれの残る体に力を込め、両足でみぎりの首を挟みこんだ。
「いけええええっ!」
みぎりの巨体をコルバタで投げ飛ばす!
ドドーン!!と大きな音がしてリングにみぎりが投げ出された。しかし、投げ飛ばした藤島も先ほどの高層ボディスラムのダメージが大きく起き上がることができない。
「…あれを行きましょう。」
セコンドについているダンディ須永はみぎりにサインを送った。
「はい~っ。」
みぎりはダウンしている藤島から距離をとるとロープへと走った。
みぎりのすごいところは、あれだけの巨体でありながら、普通の動きができることだ。
走るスピードは平均的なスピードである。
「いっけえええええええええええええええ!」
助走をつけたみぎりは、大きく両手を広げながら右足を大きく振りあげた。
「シュートっ!」
ダンディ須永の掛声に合わせ、みぎりは右足を振りおろしダウンしている藤島のボディを蹴り飛ばした。
「あぐうううううっ!!!!!?」
悲鳴をあげ藤島がはね飛ばされる。受身の技術には定評のある藤島ではあるがこれはたまらない。
「がふっ…」
藤島はピクリとも動かず、そのままゴングが鳴らされた。
「5分15秒、5分15秒…”ドライブシュート”によるKO勝利で大空みぎり選手の勝ちっ!」
なお藤島はダメージがひどく1週間ほど試合を欠場したが大事にはいたらなかった。これは藤島の”アイドルは怪我をしない”という精神から生まれた受身の鍛練の賜物だろう。
技のコントロールに加え、ドライブシュートをマスターした大空みぎりははるかに強力な選手への成長しつつある。NEW WINDを見続けてきた男…ダンディ須永が送り込んできた刺客…大空みぎり。
「あいつはウマそうだぞ。」
野生児フォクシー真帆はこの試合を見ながらそう呟いていた。二人の対決のときは近い。
「あらあら…やりすぎちゃいました~~」
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コメント
無題
そ、それは、「大空」違いですぅぅぅぅ(笑)。
posted by 水瀬URLat 2008/08/30 19:07 [ コメントを修正する ]