「うっきゅっきゅっきゅ! うっきゅっきゅっきゅ! うっきゅっきゅっきゅ! うっきゅっきゅっきゅ! うきゅ~なの!!!」
「ミカさん、楽しそうデスネ」
ソニックキャットに ディアナが声をかける。
「うきゅ? わかる??」
「モチロン、わかりマス。なにかいいことあったんデスカ?」
ブラジル出身のディアナだが、日本での生活も長くなっており、日本語には不自由していない。
「うきゅ? ひさびさに帰ってきたお!」
「?」
ディアナは意味がわからずきょとんとする。
「かえってキタ?」
「そうだお! 久しぶりの我が家だお!」
「???」
ディアナはやはり意味がわからない。帰ってきたというが、今日もいつもと変わらぬ日常であり、特別なことは何もないように思える。
「あっ、ソニさん! お帰りなさい!!」
突然元気な声がする。
「ただいまだお!」
「もーソニさんもディアナもどこにいってたんですか? 興行すっぽかしていきなりいなくなるから、大変だったんですから!」
「えり子、ごめんだお」
にぱっと笑いながらソニックは謝る。
「えっ?……田中えり子さんデスか?」
「ディアナ、その不思議そうな顔? もしかして私のこと忘れたの?」
「いえ、忘れてませんケド……もしかしてここって新女の寮デスカ?」
ディアナは事態を呑み込めていない。
「もしかしても何もソニさんとディアナも所属している新女の寮だよ。二人とも突然いなくなるから、大変だったんだから。今まで何してたのさ?」
「えっ? 東女でプロレスしてましたケド……」
ディアナは素直に答えたが……
「とうじょ? 聞いたことないなあ」
とえり子はまったく聞き覚えがない様子だった。
「うきゅ。みんなに会うのが楽しみさね」
「ソニさん、知らないんですか? 神崎さんや、山口さんとか菊池さんとか、井上さんといったメンバーは今いないんですよ?」
「うきゅ? みんないないお?」
「なるみはいますけどね」
「うきゅ~。会いたかったお……」
(そんな……みなさんがいないなんて……知らないうちに時がすぎていたのでしょうカ……でも私はさっきまで東女にいたハズなんですガ……???)
ディアナは不思議な状況を理解できず、首をかしげるばかりであった。
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