NEW WIND社長 風間新 手記「新たなる夢のはじまり~飛翔編~」より
※こちらはレッスルエンジェルスサバイバー2のリプレイとなります。
旧作版NEW WINDとはお話上のつながりはありませんが、登場人物などは一部同じものを使用しています。
※こちらはレッスルエンジェルスサバイバー2のリプレイとなります。
旧作版NEW WINDとはお話上のつながりはありませんが、登場人物などは一部同じものを使用しています。
◇6年目1月◇
12月末に発表された女子プロレス大賞は我々NEW WINDが独占。
ジュニアベストに3月に仙台で行われたソニックVSコリィのジュニア頂上決戦が、タッグのベストバウトに9月に神奈川で行われた朝比奈&小鳥遊の師弟タッグVS南&真壁の一戦が選ばれた。
「正直これは予想外でしたな」
「絶対女王南が、若手の真壁と組んでベテランタッグに挑むという一戦。確かにいい試合でしたが、まさかこれが選ばれるとは思いませんでしたね」
我々団体関係者はその試合をそこまで評価してはいなかったのだが、記者はかなりの評価をしていたということだろう。
クール&エレガントを目指す真壁としては、ボロボロにやられ、歯を食いしばりながら自分よりも圧倒的に体格で勝る相手に必死に挑むという姿が評価されたというのは納得いかないかもしれないが。
「……受賞は当然ね。私の目指すクール&エレガントが評価されたのは素直にうれしいわ。また受賞できるようにするわ」
本人はクールぶってはいたが、声が上ずっていたことからみてもかなり緊張していたのだろうな。
そしてシングルベストバウトは、5月に九州ドームで行った南VS北条の一戦。
うーん……これは時の2冠王者(NJWP&アジアヘビー)を奪取し、最高の輝きを放っていたロイヤル北条が、MAX WIND女王南利美に挑戦した一戦なのだが……
話題性と注目度に関しては確かに高い一戦だったのだが、内容的には私はあまり評価をしていなかったので、正直なところこの受賞には驚きを隠せない。
もしかすると私が高いレベルを求め過ぎているだけなのかもしれないが、「まさか!」という気持ちの方が強い。やはり興行を主催する側から見るのと、観客としてマスコミが見るのでは違うのだろうか。
なお新人賞は文字通りの大型新人大空みぎりが受賞、最優秀外国人にはカオス、そしてMVPは南が受賞している。
「いくら大きくたって! いくよ、ジャーマン!」
新人賞受賞記念に、先輩・ジャーマン永原と対戦したみぎりは持ち前のパワーを発揮して永原を攻め立てたのだが、ジャーマン馬鹿永原こだわりのジャーマンで見事に投げ切れらてしまった。
「みたか! ジャーマンの力!」
……とりあえず、ソーセージとビールでも飲んでいろ!
あ、未成年だからビールは駄目か。どうしてこんなにジャーマンしか言わないのだろう。昔はもっとまともな奴だった気がするんだが……いや、あいつは入団した時からああだったか。 このぼんやりとした記憶はなんだろう。もっとまともな奴だと私の本能が訴えているのだが……まあいい。
実際「ジャーマン! ジャーマン!」うるさいことを除けば、永原のジャーマンは素晴らしい。自分よりも圧倒的に背が高く、体重も重いみぎりを完璧なブリッジで投げ切るのだから文句のつけようがない。近い将来団体のトップに食い込んでいくかもしれない。……少なくともジャーマンの美しさと威力だけなら。
しかし……第2戦……
「うっそお! ジャーマンで決まんないの?」
「永原! この決着はつけるわよ」
後輩の真壁と対戦した永原はまさかまさかの時間切れ引き分け。どうやら真壁も一皮むけてきたようだな。
続く第3戦……
「ワ~~ン! トゥ~~!」
場内に、ミスターDENSOUレフェリーの妙にビブラートの効いたいい声が場内に響く。
「ぷっ……」
「社長、ツボに入りすぎですぞ」
『おおっ!』
「ちょっと、スリーでしょ!」
「いやトゥ~~だぜ、お嬢ちゃん」
レフェリーといい合いをしている真壁。
「真壁ええっ!」
その隙をついて永原が襲いかかる。
「ええいっ!」
真壁はカウンターでエレガントショット(エレガントな掌底)を繰り出す。
「ぐはっ!」
顎をとらえられ、永原は仰向けにダウンする。
「フォールよ!」
真壁がのしかかり永原をがっちりと固めた。
「ワ~~ン! ト~~ゥ!!」
「ぷっ……」
「社長……」
どうにもあのビブラートの効いたカウントにスローな感じを受けてしまう。よい声なんだがなあ……。
「…スリ~~!!」
「おおっ!」
まさかのスリーカウントがはいり、真壁が先輩永原をシングルで破る金星を挙げた。
「どう。これがエレガントショットよ」
場内からは真壁コールが湧き上がる。
「くそ~っ! ジャーマンで負けてなきゃ負けじゃない!」
「ばっかじゃないの。素直に負けを認めなさいよね!」
どうやら新世代も順調に育ってきているようだな。先が楽しみだよ。
12月末に発表された女子プロレス大賞は我々NEW WINDが独占。
ジュニアベストに3月に仙台で行われたソニックVSコリィのジュニア頂上決戦が、タッグのベストバウトに9月に神奈川で行われた朝比奈&小鳥遊の師弟タッグVS南&真壁の一戦が選ばれた。
「正直これは予想外でしたな」
「絶対女王南が、若手の真壁と組んでベテランタッグに挑むという一戦。確かにいい試合でしたが、まさかこれが選ばれるとは思いませんでしたね」
我々団体関係者はその試合をそこまで評価してはいなかったのだが、記者はかなりの評価をしていたということだろう。
クール&エレガントを目指す真壁としては、ボロボロにやられ、歯を食いしばりながら自分よりも圧倒的に体格で勝る相手に必死に挑むという姿が評価されたというのは納得いかないかもしれないが。
「……受賞は当然ね。私の目指すクール&エレガントが評価されたのは素直にうれしいわ。また受賞できるようにするわ」
本人はクールぶってはいたが、声が上ずっていたことからみてもかなり緊張していたのだろうな。
そしてシングルベストバウトは、5月に九州ドームで行った南VS北条の一戦。
うーん……これは時の2冠王者(NJWP&アジアヘビー)を奪取し、最高の輝きを放っていたロイヤル北条が、MAX WIND女王南利美に挑戦した一戦なのだが……
話題性と注目度に関しては確かに高い一戦だったのだが、内容的には私はあまり評価をしていなかったので、正直なところこの受賞には驚きを隠せない。
もしかすると私が高いレベルを求め過ぎているだけなのかもしれないが、「まさか!」という気持ちの方が強い。やはり興行を主催する側から見るのと、観客としてマスコミが見るのでは違うのだろうか。
なお新人賞は文字通りの大型新人大空みぎりが受賞、最優秀外国人にはカオス、そしてMVPは南が受賞している。
「いくら大きくたって! いくよ、ジャーマン!」
新人賞受賞記念に、先輩・ジャーマン永原と対戦したみぎりは持ち前のパワーを発揮して永原を攻め立てたのだが、ジャーマン馬鹿永原こだわりのジャーマンで見事に投げ切れらてしまった。
「みたか! ジャーマンの力!」
……とりあえず、ソーセージとビールでも飲んでいろ!
あ、未成年だからビールは駄目か。どうしてこんなにジャーマンしか言わないのだろう。昔はもっとまともな奴だった気がするんだが……いや、あいつは入団した時からああだったか。 このぼんやりとした記憶はなんだろう。もっとまともな奴だと私の本能が訴えているのだが……まあいい。
実際「ジャーマン! ジャーマン!」うるさいことを除けば、永原のジャーマンは素晴らしい。自分よりも圧倒的に背が高く、体重も重いみぎりを完璧なブリッジで投げ切るのだから文句のつけようがない。近い将来団体のトップに食い込んでいくかもしれない。……少なくともジャーマンの美しさと威力だけなら。
しかし……第2戦……
「うっそお! ジャーマンで決まんないの?」
「永原! この決着はつけるわよ」
後輩の真壁と対戦した永原はまさかまさかの時間切れ引き分け。どうやら真壁も一皮むけてきたようだな。
続く第3戦……
「ワ~~ン! トゥ~~!」
場内に、ミスターDENSOUレフェリーの妙にビブラートの効いたいい声が場内に響く。
「ぷっ……」
「社長、ツボに入りすぎですぞ」
『おおっ!』
「ちょっと、スリーでしょ!」
「いやトゥ~~だぜ、お嬢ちゃん」
レフェリーといい合いをしている真壁。
「真壁ええっ!」
その隙をついて永原が襲いかかる。
「ええいっ!」
真壁はカウンターでエレガントショット(エレガントな掌底)を繰り出す。
「ぐはっ!」
顎をとらえられ、永原は仰向けにダウンする。
「フォールよ!」
真壁がのしかかり永原をがっちりと固めた。
「ワ~~ン! ト~~ゥ!!」
「ぷっ……」
「社長……」
どうにもあのビブラートの効いたカウントにスローな感じを受けてしまう。よい声なんだがなあ……。
「…スリ~~!!」
「おおっ!」
まさかのスリーカウントがはいり、真壁が先輩永原をシングルで破る金星を挙げた。
「どう。これがエレガントショットよ」
場内からは真壁コールが湧き上がる。
「くそ~っ! ジャーマンで負けてなきゃ負けじゃない!」
「ばっかじゃないの。素直に負けを認めなさいよね!」
どうやら新世代も順調に育ってきているようだな。先が楽しみだよ。
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ってなワケであの時出来た設定、きちんと使ってもらっておおきにです。
自分の所では和田京平レフェリーも混ぜてみましたが益々おかしな人になっちゃいましたDENSOUさん。
それはさておきなっちゃん活躍してますな。
今後も期待大ですわ!
そちらを読んで、キョヘーだと思いつつ、それはしまっておきました。
真壁はここから徐々に出番が増えそうな気がします。