~NEW WIND社長 風間新 手記より~
「四角く出っ張ったタイプのエレベーターのボタンを押す時ってどうしてますか?」
ガールズゴングから妙なアンケート依頼がきたので、私は各選手に聞くことにした。
「エレベーターのボタン? そんなの普通に押すに……いえっ! え、エレガントに押すにきまってるじゃないの」
「え~ナツキちゃんいつも普通に押してるけど」
いつも一緒に行動している?らしい真壁と小早川の掛け合い漫才が始まる。
「ば、ばかね! あれがエレガントなのよ。まあエレガントさにかける志保にはわからないと思うけどね」
「どこかエレガントなんだよ。どうみても普通じゃんか」
「ふん。あんたなんか、食べカスのついた指で押してるじゃない。まったくエレガントではないわね」
「なっ! 食べカスなんかつけてない!」
きりがない次へいってみよう。
「あん? 掌でバチーンと押すかな」
「あれでよく痛くないわよね。私はコーナーを特にこだわりないな」
ジューシーペアの二人は対照的な答えかつキャラクター通りといったところか。
「……静かに……押す」
「えいっ! と押します!押します!」
伊達と永沢ならこんなもんだろう。
「……完璧に押すわ。といわせたいのでしょうけど、普通におすわね。ま、ガールズゴングさんとしては最初の回答が欲しいのでしょうから、そっちでいいけど」
自分をよく理解した完璧なコメントだな。さすが南。
「ほ~ほっほっほ。私の場合、ボタンを押さなくても勝手にエレベータがやってきますわよ」
……あえて何も言うまい。
「あん? エレベータなんか蹴りでおすぜ」
「馬鹿な質問してんじゃねえぞ、O坂!」
村上姉妹がそんな押し方をしてるのは見たことも聞いたこともないけどな。
「がっはっは。そんじゃ俺はラリアットにでもしておくか」
「朝比奈がそれなら、私ゃショルダータックルかよ」
「いや、大将は”ガルムズディナー”でいいんじゃねえの?」
お前らなあ……。
「ふむ。それぞれの答えですな。ちなみに私は掌打でおしますぞ」
「ダンディさんがですか」
「その昔、柱へ打ち込んで練習していた癖でしてな。もちろん軽く押すんですがね」
「へえ。やはりしみついているもんなんですね」
「そんな社長も、いつも逆水平で押してますがね」
「うっ……確かに」
なんとなくチョップを打ってしまうんだよなあ。きっとファンに人にもいると思うんだけど。
「とにかくO坂さんが記事にしやすそうな回答が揃ってますな。紙面が楽しみです」
確かにそうだな。
PR