「あ~っと、ここでS・H・Uの面々が乱入だああ~! 」
本日のメイン、タイトルマッチが決着を迎えようとしたところで、まったくこの試合には関係のないS・H・U(スーパー・ヒール・ユニット)のメンバーが突如乱入し、王者と挑戦者を無差別に攻撃し始めた。
「こらー、関係のないやつは出て行くだよ!」
謎の覆面レフェリーのミスターDENSOUが止めようとするが、S・H・Uの面々はまったく聞こうとせず、逆にミスターDENSOUに対し、サキュバス真鍋がパウダー攻撃を仕掛けた。ミスターDENSOUはたまらずダウンする。
「オラアアッ!」
王者ソニック・キャットが朝比奈のオーガラリアートで吹き飛ばされる。
「砕け散れっ!」
そこに背後からガルム小鳥遊の必殺技ガルムズ・ディナーが炸裂。自分よりも遙かに巨大な二人のレスラーの強烈技を喰らってはさしもの音速ヒロインソニックキャットも立ち上がることはできなかった。
「ソニック~~~!!」
ちびっ子ファンの悲鳴が聞こえる。
「くそっ…てめえらっ!」
挑戦者であったボンバー来島がソニックを救出しようとするが、背後から村上千秋にブルーボックスで殴られダウンしてしまった。
いつもであれば、「そこまでだ!S・H・U」という声がかかり、正義軍ことジャスティス5の面々が飛び込んでくるところなのだが、ジャスティス5は前回までの対戦で個々に撃破され、全員負傷欠場に追い込まれていた。
今、この団体は、S・H・Uの無差別テロが幅を利かせ、まともなプロレスが出来ていない状況になっている。
「さて、邪魔者はいなくなった。ソニックを公開処刑する。」
ライラ神威の指示で村上姉妹がソニックをコーナーポストにチェーンで縛り付ける。
「オラアアッ!」
ライラが観客から強奪したパイプイスでソニックの脳天を思いっきり殴りつけた。
バコオオオン!
いい音がして、パイプ椅子の座る部分が弾き飛ぶ。
「あうううう…」
ソニックの額から夥しい量の血が滴り落ちる。
「きゃはははっ!その首飾り、よく似合っているぜえ、ソニック。」
ソニックの首には、座る部分がなくなったパイプ椅子が引っかかったままだ。
「オラアッ!」
そのパイプ椅子をライラは思いっきり蹴り上げ、ソニックの顔にパイプ部分をめり込ませた。
「あぐうっ…なの」
ソニックは抵抗する気力を失い、ガックリとうなだれた。
「おい、アレを持ってこい。」
ライラの指示で村上姉妹がリングサイドでたいまつに火をつけた。
「きゃあああああああっ!」
「ソニック~~!!!」
ライラの狙いに気づいた観客から悲鳴があがる。
「やめるんだ!」
ダウンしていたレフェリーミスターDENSOUが意識を取り戻したのだが…
「大人しくしてやがれっ!」
女子プロレスで最高体重を誇る、ガルム小鳥遊に踏みつけられ、動きを封じられてしまった。
「オラアッ、”音速ヒロイン”ソニックキャットの最後の瞬間だ。よーく観ておけっ!」
火のついた松明を右手に持ち、左手に小瓶を持ったライラ神威がジリジリとソニックに近づいていく。
ライラの狙いは”ビッグファイアー”によるソニックキャットの抹殺である。
ライラは口に小瓶を近づけ、中身を口に含んだ。いよいよ、ビッグファイアーが発射される瞬間が近づいてきた。
PR
しかし、「S・H・U」は分るけど「C・H・U」って何だろう?
う~ん、カウンター・ヒール・ユニット?