「そこまでだっ!S・H・U!!」
誰もが期待した声がする。が、いつものジャスティス越後の声ではなかった。
「何者だっ!」
あたりを見回すS・H・Uの面々。観客席から黒づくめの集団が飛び込んでくる。
背中にはC・H・Uと書いてある。C・H・Uとは、カウンター・ヒール・ユニットの略であり、ヒールユニットのテロ攻撃に対抗するために組織されたものだ。
「C・H・Uのジャック・カザマーだ。」
リーダー格はなんと男である。というかどこからどう見てもNEW WINDの風間新社長にしか見えない。
「なんのまねだっ!風間っ!」
村上千秋が立ちはだかる。
「俺はカウンター・ヒール・ユニットのジャック・カザマーだ!」
ジャックは黒の総帥顔負けのケンカキックを放ち、村上千秋を吹き飛ばす。
「おおっ!」観客もびっくりの展開である。
「まず一人撃破!」
「てめえっ、よくも千秋をっ!」
千春が背後からジャックに殴りかかる。
「危ない…ジャック!」
横から、ダンディ”トニー”須永が飛び出し、千春を高速フランケンシュタイナーでマットに叩きつけた。
「サンキュー、トニー。」
ジャック・カザマーはそういってニッと笑った。なお、トニーというのはダンディ須永のメキシコでの愛称である。
「てめえらっ!」
朝比奈が立ちふさがるが、その朝比奈の後頭部にミシェール滝のスワンダイブニールキックが炸裂した。
「よくやった、”ミシェル”」
「私はミシェールだよ、ジャック。バンビーノたちのために頑張った。」
「砕け散れっ!」
ガルム小鳥遊がジャックたちに襲い掛かる。
「グリコーゲン!」
ブ”ライアン”・ミコルがタックルを仕掛け、小鳥遊を弾き飛ばした。
「がふっ…」
「いいぞ、ライアン。」
「任せておけジャック、うぐっ…」
しかし、小鳥遊の必殺タックルを受けたライアンことブライアン・ミコルはダメージが大きく戦闘不能に陥った。
「ライアン!大丈夫かっ!」
「すまない、ジャック。ひとことだけ言わせてくれ…」
「なんだっ!いってくれ、ライアン!」
「グリコーゲン!! …ぐふっ!」
ブライアン・ミコルはそのまま気を失った。
「無駄にはしないぞ、ライアン。トニー、あいつらを逃がすな!」
「了解、”リン”!逃がすなっ!」
ダイナマイト・”リン”が体当たりで真鍋を吹き飛ばし、鉄柵へと叩きつけた。
「確保!」
「ソニックを救えっ!」
ダンディ”トニー”須永は場外へと逃走した鏡に向かって、リング内から場外へと向かってスワンダイブニールキックで飛ぶ。
「なんてことですのっ!」
現役から退いて何年も経つのに、ダンディ”トニー”須永のフォームは美しく、飛距離も申し分なかった。
「確保っ!」
残るは八島とライラのみ。
「やってくれるねえっ!」
八島はジャックに殴りかかるが、その足をミスターDENSOUが掬う。
「なっ…」
「大人しくしろっ!」
ジャックのケンカキックが八島の顎先を打ち抜いた。
「ライラ神威、お前は包囲されている。あきらめろっ!」
「…!?」
ライラは先ほど口に含んでいた液体をジャックに向かって噴出した。
ゴオオオッツ!
轟音とともに炎がジャックを襲う。
「うおおおおっ!」
ジャックはスライディングタックルの要領で炎の下をすべり、ライラの懐をとった。
「くらえええええっ!」
ライラの体をブレーンバスターで悠々と抱え上げると、そのまま抱えて前方へと倒れこんだ。
”ジャック・ハマー”が炸裂、ライラの持っていた松明はすでにミスターDENSOUが確保していた。
ここまでで2分35秒。
C・H・Uはわずかな時間でS・H・Uのテロ攻撃を阻止したのだった。
「作戦は成功だ、繰り返す!作戦は成功だ!」
2:40
「それにしてもヒールな社長、風間新がカウンター・ヒール・ユニットとはねえ。今日のところは引き上げてあげるよ。次回、覚悟しておくんだね。」
アドミラル八島は笑いながらさっていった。
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前編と後編で180度違うノリで来るなんて・・・
24とハッスルを足して2で割って風間社長の悪乗りを掛けたような感じですね
其々が良い味出してて最高でした
是非、続きが見たいです(爆)
P.S
「C・H・U」はカウンター・ヒール・ユニットで合ってたみたいですね