NEW WIND社長 風間 新手記より
~NEW WIND30万HIT記念特別興行~
※今回のお話は、リプレイの正史ではないため、全員全盛期の力を持って登場します。
ただし、基本的な設定は主に、リプレイサバイバー1版NEW WIND編の設定に準じています。
2回戦 第一試合
南利美 VS サキュバス真鍋
普通に考えれば南が圧倒的優位に立つ組み合わせであるが、真鍋は一回戦で強豪選手のフレイア鏡を破って勝ち上がってきている。
あの試合も、フレイア鏡が圧倒的優位との見方が大勢を占めていた。
よってこの試合もどうなるかはわからない。ましてやそれを補うための変則ルールでもある。
「つかさ、今度もやっちまうんですよ!」
「そうです。やっちゃいましょう」
セコンドについたウイッチ美沙と、栗浜亜魅が無責任な声援を送る。
「ぶーーー。無責任な事いうんじゃないの~。いいよね、美沙ちー達は気楽でさぁ。これから戦うのは私だっつーの」
真鍋は頬を膨らませながらぶーたれる。
「いけいけなのですよ~~」
「そうです、そうです~!」
拳まで振り上げ声援を送る二人は、全く話を聞いていないようである。
「ったくもー。まるっきり聞いてないよ、こいつらー……まあ、いくら相手が南さんでも、やるしかないんだけどさっ!」
真鍋の表情には怯えはなかった。
「ただ今よりトーナメント2回戦第一試合10分1本勝負を行います。青コーナー ハロウィンパーティ 125パウンドー サキュバス~まな~べ~!」
「ハ~イ」
真鍋は観客に愛想を振りまく。
「赤コーナー 高知県出身 132パウンド。みなみ~と」
仲間リングアナのコールの途中で、真鍋がつっかけた。いきなりジャンプして南に憑りついた……否、抱きついた。
ここでゴングが鳴る。
「んふふ……」
両足を南の胴に回し、両手で南の顔を挟み込む。そして高速ときめきメモリアル(キッス攻撃)!
「うぐっ……」
不意をつかれた南はまともに受けてしまった。
「むちゅ~~~~っ……」
一回戦で学んだのか、フレイア鏡ばりのディープな”ときメモ”(なんか表現がおかしい気がするが、もともとの”ときメモ”はフレンチ)を決めながら、いつのまにか真鍋の右手が真鍋自身の下顎へと回っている。
「ぶっしゅうっ!」
「ウボッ……」
南の口から緑色の液体が吹き出した。どうやら、真鍋が毒霧を吹き込んだようだ。
「へへっ……」
すばやく離れた真鍋は、苦しむ南を逆さ押さえ込み!
「ワンッ! トゥ!」
なんとカウント2が入ってしまった。
「0分32秒、0分32秒。勝者、サキュバス真鍋!」
南がこんな短時間で負けるとは……予想外すぎる決着に場内はシーンと静まり返ったままだった。
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