NEW WIND社長 風間新 手記「新たなる夢のはじまり」より
※こちらはレッスルエンジェルスサバイバー2のリプレイとなります。
旧作版のNEW WINDとはお話上のつながりはありませんが、登場人物などは一部同じものを使用しています。
◇1年目 7月
市ヶ谷のファンクラブおよび十六夜のファンクラブが相次いで設立された。
「遅すぎるんじゃありません?この間入ってきたばかりの十六夜さんと同時とはどういうことですの?社長の…いえ会社の怠慢ですわよ!!」
市ヶ谷はとっくにあっておかしくなかったはずだと事務所でわめき散らして去っていった。
「やれやれ…2時間か。」
「ですね。まあ、あの子の性格なら仕方ないことなのでしょうけども。」
私と霧子さんは完全に疲れきっていた。
「ふふっ…さっそく災厄がふりかかったようね。」
いつのまにか現われた十六夜が笑う。
「…この程度災厄だなどとは言わないよ。そもそも市ヶ谷というトラブルメーカーを抱え込んだ時から色々あるのはわかっていたからね。」
「そう。社長が不幸にならないといいけど。」
十六夜はそういうと静かに事務所から出て行った。
「…はあ…どうしてこんなメンバーになったのかしら…」
霧子さんは大きくため息をついた。
ビューティ市ヶ谷ファンクラブ”我々は麗華様のために”、十六夜美響ファンクラブ”災厄を我に”結成。
「このネーミングセンスはどうかと思うのだけども…」
「我々がつけているわけではありませんからな。ファンがそういう気持ちで応援しているということでしょうな。
ダンディさんはそういって渋く笑った。
「ごめんなさい社長…」
南が右足を負傷してしまった。
「私…動けるから…だから試合にでるわ。」
「いや駄目だ。それは許さない。」
私はきっぱりと拒否した。
「どうして?私は試合に…」
「ダメだ。今無理をして取り返しがつかないことになったらどうするんだ。完璧ではない以上出場を許すわけにはいかない。完全に治して来月な。」
「…はい。」
こうして南利美は7月シリーズを欠場することになった。
「負ける気がしないぜええっ!」
朝比奈はこう吠えると、バニー・ボンバーの体を高々と担ぎあげた。
「いくぜっ!フィニッシュバスター!!」
決して軽量ではないバニーの体を持ち上げたままくるんと素早く旋回し、強烈にマットに叩きつけた。
「いやあああああああああん!」
バニーの悲鳴(?)が場内にこだまするなか、トニー館レフェリーが3カウントを数えた。
「いよっしゃああああああっ!」
右拳を高々と突き上げた朝比奈に大きな歓声と拍手が送られた。
朝比奈人気はシリーズごとに高まってきており、すでにヒールという立場ではなくなってきている気がする。
正規軍が北条一人に新人4人という組織である上に、エース北条が絶不調なのもあり、正規軍VSヒール軍の構図はうまく機能していない。
むしろNEW WINDを見に来ている人は、外国勢に対し奮闘する所属選手を応援する傾向にある。だから本来ならヒールとしてファイトしているはずの朝比奈がベビーのようになってしまっているのだろう。
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コメント
南さんが怪我なんて・・・ちゃんと治そうね
今回は、最悪の場合怪我でそのまま引退なんてパターンあるらしいですから
そのために、怪我の発生を抑えるスキルや移動車両の効果が追加されたのかもしれませんね
今回は、最悪の場合怪我でそのまま引退なんてパターンあるらしいですから
そのために、怪我の発生を抑えるスキルや移動車両の効果が追加されたのかもしれませんね
序盤に外国の団体と提携すると、どうしてもそういう雰囲気になりますよね>外国勢相手に奮闘する日本人 また、大将&朝比奈も、極悪非道を働くヒールというより、「正規軍に対抗するもう一つの勢力」的なポジションでのヒールっぽいから……(^^;。
朝比奈の活躍に喜びつつも、北条さんが特訓重ねて華麗に復活されるのを楽しみにしてます~。