NEW WIND社長 風間 新 手記より。
※このお話は全126話で終了した長編リプレイ『NEW WIND編』および『栄光のスターロード編』の その後のお話 です。
ただし、このお話はリプレイではなく『創作ストーリー』です。
設定などにはゲーム上ではできない設定を盛り込んでいますので、ご注意ください。
また、単独でも楽しめるとは思いますが、人物の設定などはNEW WINDに準拠していますので、NEW WIND編を先に読んで頂く事をお勧めいたします
※※ご注意事項※※
ストーリーの都合上、登場人物に恋愛などの設定が加味されています。
そのような表現が苦手な方はご遠慮ください。
私は手元にあるふたつの雑誌をじっと見比べた。
一つは御馴染みガールズ・ゴングのO坂次長の特集記事、もう一つは週刊セキララに掲載された『NEW WINDという風の行方~伝説の終焉~』という記事である。
「O坂次長でさえ、基本的には復帰反対なのだなぁ…」
私は苦笑せざるを得なかった。
O坂次長のガールズ・ゴングといえばNEW WINDに一番近い雑誌である。
半ば機関紙と言ってもいいぐらいにNEW WINDびいきな記事を書く。そのガールズ・ゴングの中でもO坂次長といえばNEW WINDの一番の理解者だ。
伊達と南の復帰を基本的には喜んでいるようだが、プロレスマスコミとしてのプライドが全面的に肯定できないのだろうな。
片や週刊セキララはゴシップ記事がメインだ。当然こういう話題は向こうにとっては完全にメシの種だろう。
普通なら相手にするような雑誌ではないのだが、この“マスターシュ黒沢”という者が書いた記事はなかなか鋭いところをついてきている。
こんなゴシップ雑誌の記者にしておくのは勿体ないと思うほどプロレスに詳しい。
プロレスマスコミですら、ここまで書ける記者はなかなかいないと思うぞ。
もっともこのマスターシュ黒沢なる男は、ただのゴシップ記者じゃないからな。
今でこそゴシップ雑誌の記者になっているようだけど、もともと一時期はとあるプロレス雑誌のNEW WIND番として巡業にも同行していた男なのだから。
トレードマークの口髭が特徴的で、所属選手には“HIGEさん”と呼ばれ親しまれていたものだ。
伊達が引退した時を境に「伊達遙が燃え尽きた時、私のプロレスへの情熱も燃え尽きました。」との名言を残して、その編集部を辞めたと聞いてはいたが…このような形で再会することになるとはな。
「武藤君、この週刊セキララの“マスターシュ黒沢”という記者に招待状を送ってやってくれるかな?」
「マスターシュ黒沢って、あのHIGEさんよね?」
「ああ。」
「あの熱血プロレス記者だったHIGEさんが、こんな批判記事を書くなんて!」
武藤は昔馴染みが相手だけに怒りに燃えているようだ。
「それが彼の今の仕事だからね。」
「まあそうだけど…ところでいいの社長?こんな批判記事を書くような男を招待しても。」
武藤は憎悪をむき出している。
「もちろん。だからこそ招待するのさ。」
「でも…」
「いいから招待状を送ってやれ。席は…O坂次長の隣だ。取材許可もついでに出しておいてくれるかな。」
私は穏やかにそういった。
「わかったわ。社長も相変わらず物好きね。」
「あのHIGE君が批判派として正面切って挑んでくるのなら、私は受けて立つだけさ。まあ、実際に受けて立つのは伊達と南だけどね。」
「大丈夫なの?」
「ああ。私は信じているよ。“不死鳥は甦り、南十字星は再び輝く”とね。」
「そして新しい風が吹く。」
「NEW WINDは終らない。私は絶対に終わらせない!」
「 拝啓 マスターシュ黒沢様。
貴殿の書かれた記事を拝見いたしました。
貴殿からの温かいエールに感激いたしましたので、ぜひその両眼で不死鳥の復活と、南十字星の新たなる輝きを見ていただきたいと思い、当日のご招待券をお送りさせていただきます。
二人はもう一度あの日のように…いえそれ以上の輝きを見せてくれるでしょう。
私はそれを信じています。
この試合、絶対に見逃すことのないように、スケジュールの調整をお願い致します。
NEW WIND代表取締役社長 風間新
プロレスLOVEをこめてこの招待状をお送りいたします。
P・S HIGE君との再会を楽しみに待っているよ。
もう一度あの日のようにプロレスを語りたいものだよね。 」
さてこの招待状を見てHIGE君はどんな反応をするかな。
それにしても伊達と南の再会マッチは、色々な再会を呼び込んでくれるなあ。
その再会の日まであと少しか…楽しみだよ。
PR
コメント
おおw
よく読めば私の隣www
O坂次長 「はっはっは。昔なじみですが、一つお手柔らかに~♪」
とはいえ、うちも勿論妥協はしませんじょw
*こちらも記事を書きたいんだけど、現在以上に忙しくて・・・(すみません~)
試合は楽しみにしておりますw
よく読めば私の隣www
O坂次長 「はっはっは。昔なじみですが、一つお手柔らかに~♪」
とはいえ、うちも勿論妥協はしませんじょw
*こちらも記事を書きたいんだけど、現在以上に忙しくて・・・(すみません~)
試合は楽しみにしておりますw
一番安いチケットを買ってもぐりこもうと画策していましたが、これで晴れていい席で閲覧できます(笑)
O阪次長の隣!これまた一つの“再会”となりそうですね~
マスターシュ黒沢的には斜に構えた記事でもってこれに報いらせて頂きます。
はたして不死鳥と南十字星の再会が、どのようなドラマに結実するのか。
固唾を飲んで見守っております!