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2024/03/19 14:12 |
新たなる風の物語 第2部飛翔編ー5「4期生入団テスト」

NEW WIND社長 風間新 手記「新たなる夢のはじまり~飛翔編~」より 


 ※こちらはレッスルエンジェルスサバイバー2のリプレイとなります。
 旧作版NEW WINDとはお話上のつながりはありませんが、登場人物などは一部同じものを使用しています。

◇入団テスト

 4期生を決めるための入団テストを行うことになった。
「今年の採用予定枠は二人ですが…応募人数は200名を超えているようですな。」
「ええ。最近ゴールデンタイムでの放送が始まった影響でしょうね。」
 もちろんゴールデンタイムといっても一般的なゴールデンタイムではなく。プロレス的なゴールデンタイムだ。
 最初は深夜3:00過ぎからの放送だったものが、深夜1:30を経て0:55へ。そして現在は23:55という時間からの1時間枠をもらっている。
 設立4年目の団体なのだから通常のゴールデンタイムなどは夢のまた夢。こうして全国放送で日付が変わる前に放送されていること自体が奇跡といえる。
 おかげで、全国放送をされる前に比べると選手たちの知名度も格段に上がってきているしね。もちろん知名度だけでなく実力だってついてきている。
「とはいえ、半分くらいは最初のテストで落ちるでしょうね。」
「ですな。」
 私とダンディさんは確信を持っていた。

 さすがに200人ともなると道場には入り切らないので、今回は近くの学校の体育館を借り、そこにリングを設置しておこなっている。
「ようこそNEW WINDの入団テストへ。私が社長を務めております風間新です。」
 私が挨拶をするとあちこちから“うわ…本物だ。”という声が聞こえてくる。まあ、悪い気はしないが私は覆面レスラーではないので、偽物も何号もいないぞ。
「では、これからテストを始めます。」
 みな何が来るかと不安そうな顔をしている。中には自信ありげな人間もいるが、このあとの私の言葉を聞いてどう反応するかな。
「まず、最初のテストは…スクワット3000回です。」
「ええ~~~!!」
 参加者の多くが抗議の声を上げた。
「…合否判定!」
「はい。今から番号を呼ばれた方以外は失格となります。」
「えええ~~っ?」
 参加者から驚きの声が上がった。
「2番松元、6番篠津家、7番芳村、8番永原、11番西藤、15番山蔵、17番牧原、18番桑多、24番仲畑、29番香取、30番柄川、31番美津濃、49番ウォーレン、61番坂元、80番原田、83番原崎、88番草薙…110番雷羅、119番神流…」
 こうして呼ばれたのは全体の4分の1にすぎない50人だけだった。
「どうして失格なんだよ!納得いかない!」
 参加者の一人が抗議してきた。
「…たかが3000回のスクワットと聞いて抗議の声をあげるような人間はプロレスラーになんてなれやしない。いいか…プロレスラーというのはな、神聖なリングに上がり人々を鍛え上げられた肉体と技と心で魅了するものなんだよ。最初から心が欠けているような人間ではプロレスラーには…特にNEW WINDのレスラーになんてなれやしない!」
 こうして第1次テストが終わり、第2次以降の本当のテストが始まった。
「もう無理、ふえ~ん。」
「やっぱりコスプレに集中かな~。」
 1人、2人と次々と脱落していく参加者たち…そして…
「うーんいい動きをしていたのですが…」
 テスト中に乱闘騒ぎを起こした110番雷羅、119番神流というマウスクウーマン希望の二人は、いい動きをしていただけに惜しかったが退場してもらうことになった。


「最終テスト進出者は8番…」
「やったね!」
 ポニーテールの少女が両腕でガッツポーズをする。
「そして88番。」
「やっとここまで来ましたか。」
 88番の髪の長い少女はふう~と息を吐きだした。
「では二人には最終テストを受けていただきます。」
「はい。」
「は~い。」
 二人の少女はコクンと頷いた。
「最終テストは実践スパーリングです。」
「実践…」
「スパーリング…」
 二人が緊張するのがよくわかる。
「スカイブルーのリングで、1VS1のスパーリングを行っていただきます。8番と88番の二人のシングルマッチ。制限時間は10分。このスパーリングで二人のポテンシャルを見極めさせてもらいます。」
「わかりました。ということは、手加減は無用ですよね。」
 88番の長い髪の少女の瞳がきらりと光る。
「ええ。ただしここはプロレスのリングであることを忘れないでください。」
「つまり、魅せろってことだよね!」
「その通りだ。」
「それなら、とっておきがあるんだ!」
 二人は体をほぐすとスカイブルーのリングに上がった。

 その影で最終候補まで残っていた背の低い一人の少女がガックリと肩を落として引き上げていった。
「背は低いがガッツはありましたね。」
「個人的には採用したかったのですけど、あの子が小鳥遊と対戦することになることを考えたら採用できませんでした。」 
 もう少し体が大きければ違っただろうけど…なにしろうちは大型選手が多いからね。

 
第2部飛翔編-6へ
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2009/02/19 18:00 | Comments(4) | サバイバー2リプレイ NEW WIND編

コメント

この時点で草薙さんと永原ですか~。
スパーリングということですが、とっておきって、
まさかまだ素人なのにアレを狙う気ですか?
う~ん、順当にこの二人が残るのかな?

しかしテスト受けに福岡まで・・・。
雷羅、やる気は満々じゃないですか(笑)
posted by シローURLat 2009/02/19 18:10 [ コメントを修正する ]
2次テスト合格者の中から後の女子野球のスター選手が生まれるわけですね(笑)

しかし南さん、いつの間にかトップに食い込んでますな。
俺の中では、いまだ初期に失踪したイメージが強いんですがw
posted by 鷹羽シンat 2009/02/19 19:12 [ コメントを修正する ]
49番ウォーレンに泣きました(笑)
そして61番だけ年代が・・・・w
う~ん、ジュニア戦線は予想から外した方がよさそうなのか。
posted by 泡藻at 2009/02/20 00:15 [ コメントを修正する ]
 発表が終わるまでお返事を控えさせていただいておりました。

>シローさん

 結果はご覧のとおりとなりました。
狙うのは当然アレでした。まだまだこの時点では未完成なアレでしたけども。
 なお安全のためマットは通常のものよりも柔らかいものになっているという設定です。

>シンさん

 最初は番号だけだったのですが、どうせなら…というわけで私の好きな年代の選手を並べてみました。
 女子野球ですか。それもおもしろそうですね。(ドキプリに流れそうな勢いですが。)
 南さんは失踪するなどナイーブな面がありますが(笑)それが努力につながるんだと思いますよ。

>あわもさん
 49番はいろいろ考えたんですが、ウォーレンになりました。
黒豆茶(くろま(め)ティー)とかでもよかったんですが(苦笑)
 基本的にNEW WINDは無差別級メインですからね。昔の全女みたいな感じですかね。
 赤いベルトもといMAX WINDを巡る女子レスラーの熱い戦い…というところです。
  
posted by Nat 2009/02/22 22:00 [ コメントを修正する ]

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