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2024/04/20 03:02 |
新たなる風の物語 第37話「鬼の咆哮」

NEW WIND社長 風間新 手記「新たなる夢のはじまり」より 

 ※こちらはレッスルエンジェルスサバイバー2のリプレイとなります。
 旧作版のNEW WINDとはお話上のつながりはありませんが、登場人物などは一部同じものを使用しています。


「16分16秒、ガルムズボンバーからの体固めで、勝者ガルム小鳥遊!」
 試合終了を告げるゴングが鳴らされた時、リング上では朝比奈が大の字になってダウンしていた。
 地元開催でメインを任された朝比奈は持てる全ての力を出し切って、見事に戦いメインイベンターとしての役目をきっちりと果たしてくれたのだが……小鳥遊の壁は厚くそして高かった。
 地元の大声援を受けて朝比奈は果敢に小鳥遊に挑んでいったのだが、朝比奈と小鳥遊とでは一発の重さが違った。
朝比奈だって決して攻撃が軽い方ではないのだが、とにかく小鳥遊の一撃が重い。
 ハンマーブロー一発で朝比奈の動きを止めてしまう。朝比奈も得意の重いチョップで反撃をするが、すぐさま小鳥遊がそれ以上の一撃でお返しし、試合のペースをまったく握らせない。
「どうした。打ってこいよ、朝比奈。」
「くっそおおおおお!!」
朝比奈も気合で返すのだが、もはや劣勢は明らかだった。
「このおおおおおっ!」
小鳥遊のパワーの前にあっというまに追い込まれた朝比奈は、どうにか必殺技であるオーガクラッシャーを完璧に決めてカバーに行ったのだが…小鳥遊はフォールすら許さない。
「なんだとお!」
「おらよっ!」
 逆に小鳥遊びは得意のガルムズファング(ニーリフト)で朝比奈の体をくの字に折り曲げると、そのままパワーボム!
「うおおおおおおっ!」
決まったかと思われた一撃だったが、朝比奈はこれはカウント2.8でキックアウト。
「たかなしいいいいっ!」
 朝比奈はパンチで小鳥遊をひるませると、小鳥遊の巨体を持ち上げて旋回する。
「くらええ、フィニッシュバスター!!!」
 100kgを超える巨体の小鳥遊を完璧に持ち上げて炸裂したフィニッシュバスターから、朝比奈は片エビ固めでフォールをするが小鳥遊はカウント2で簡単に跳ね返す。
「んな、ばかな…くおおおおおおおおっ!」
 自慢のフィニッシュ技を2つとも返されて攻め手がなくなった朝比奈はがむしゃらに突っ込んでいったが、喉をガッチリと掴まれてしまいガルムズボンバーで思いっきり叩きつけられて試合が終わってしまった。
 なお、ガルム小鳥遊の最強の技である”ガルムズディナー”は結局出ることはなかった。
 これは”現時点では出す必要がなかった。”と解釈すべきなのだろうな。

 
「朝比奈、いつでも挑んでこい。だがなあ朝比奈…これだけは覚えておけよ。このガルム小鳥遊簡単に超えさせはしないからな。」
 小鳥遊はそうエールを送るとリングを降りた。
「た、大将!はあ…はあ…はあ…」
 朝比奈は大きく肩で息をしながらかすれた声で小鳥遊の背中に語りかける。
「オレは…時間はかかるかもしれないけど、いつか絶対に大将を超えてみせるからな!」
 この朝比奈の宣言に青森のファンは大きな拍手を送った。

「さすがに今の朝比奈では力及ばずでしたな。いつになるかはわかりませんが、朝比奈が小鳥遊を超えた時には、NEW WINDは新たなる時代へと突入していることでしょう。」
「でしょうね。その頃が楽しみですね。すぐ先かもしれないし、ずっとずっと先かもしれない。だけど、いつかは必ず訪れる…でしょう。」
 朝比奈の小鳥遊超えは、朝比奈にとって最大のテーマともいえる。
これが成就したとき、きっと朝比奈はNEW WINDの主力となっていることだろう。
 私はその日を楽しみに…本心から楽しみにしている。

 なおレフェリーの務めたレインボー岩城は公平かつ正確なレフェリングをみせ、カメラを意識したポジショニングもみせてくれた。
 まだ個性を出すところまではたどりついていないが、及第点はクリアしてくれたと、私は思っている。
 
第38話へ
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2008/12/22 18:00 | Comments(0) | サバイバー2リプレイ NEW WIND編

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