NEW WIND社長 風間新 手記「新たなる夢のはじまり」より
※こちらはレッスルエンジェルスサバイバー2のリプレイとなります。
旧作版のNEW WINDとはお話上のつながりはありませんが、登場人物などは一部同じものを使用しています。
◇2年目3月
NEW WINDに10人目の選手が入団した。
「越後しのぶです。よろしくお願いします。」
越後からは真面目一筋といった感じを受ける。
「よろしくだお、ぶーちゃん。」
「だ、誰がぶーちゃんですかっ!」
「しのぶちゃんだから、“ぶーちゃん”だお。よろしくだお。」
なんだかわからないがソニックは越後を気に入ったらしい。まあ、気に入られた越後は困惑を隠せないようだけど。
「へえ。なんだかまじめそうな子だね。」
祐希子が興味を示す。
「あの真面目さのカケラでもあなたにあればいいのだけど。」
南がボソリとつぶやいた。
「利美、なにか言った?」
「いえ別に。」
南はそっぽを向いた。
確かに南の言うとおりだと思う。祐希子は明るくていい子なのだが少々行動に難がある。ある意味マイペースすぎるくらいマイペースなのだ。
まあそこが魅力ともいうが、もう少しキチッとしてもらいたいものだ。
それに比べると新しく入団することになった越後はキッチリと時間を守るタイプだし、決まりごとに関してはこだわる傾向がある。もっともカタブツすぎるきらいがあるから、もう少し遊び心が欲しいな。
「みたところ桜崎の入団時よりも体ができているようだから、時間をかけずにデビューできそうだな。なあ、桜崎。」
小鳥遊は意地悪く桜崎に話題を振った。
「…薫お嬢様がそうおっしゃるのなら間違いはないのでしょうね。」
桜崎の瞳に暗い光が一瞬見えた気がするが気のせいだろうか。
3月シリーズ“春風”第1戦 鳥取大会
第1WIND シングルマッチ20分1本勝負 石川涼美(フリー)VSメイデン桜崎
「お嬢様参ります!」
張り手を打ち込んで石川をひるませた桜崎は、石川に組みつくとスタンディング式のストレッチプラム“メイデンストレッチ”をがっちりと極めた。
「あぐううううん。」
石川が艶めかしい悲鳴を上げる。
「まだ耐えますか、お嬢様!」
桜崎はメイド服風のコスチュームのスカートをひらひらさせながら、さらに石川の体を捻りあげる。
「いやあああああああん。」
またもや艶めかしい悲鳴を上げる石川。
「…TV局から放送コードの要請がないといいですな。」
「まったくです。」
「…ここまでです、お嬢様!」
さらに捻りあげる桜崎。
「あううううううん。も…もうこれ以上はっ…はうん…だ…ダメですう…」
耐えきれず石川がギブアップを宣言したのだった。
「15分15秒、15分15秒 メイデンストレッチによりまして勝者メイデン桜崎!」
デビュー以来石川にボッコボコにやられまくってきた桜崎が4か月目にしてついに石川から勝利を奪った。
「デビュー戦の相手だった涼美お嬢様からの初勝利。もちろんうれしいですわご主人様。でもまだ一回勝っただけですから。次も勝ってそのあとも勝って今までの負けた分を全部取り返したいです。」
桜崎は勝利を誓ったが、石川はそんなに甘い相手ではなかった。
この春風シリーズは全8大会で組まれており、このあとの残り7大会で石川と桜崎は6回シングルを行うことになっていた。
第2戦兵庫大会で組まれていたシングルマッチ。ここは雪辱に胸を揺らす石川が必殺のパイルドライバーで勝利。
石川は第3戦・第5戦ではパイルドライバーで勝利し、第4戦と第7戦は喉輪落としで勝利を奪った。
そしてシリーズ最終戦ではこのシリーズ6度目のシングルが組まれたが、結局4度目のパイルドライバー葬…と、第1戦で落とした以外はキャリアで上回る石川が圧倒してみせた。
「絶対…ブッコロス。」とか桜崎が呟いていたらしいが、私は目撃したわけではないので真実かどうかはわからない。
「これが実力の差ですな。石川は祐希子にも3度シングルで勝利している実力者ですからな。桜崎が力をつけてきているとはいえ、これが現状では限界でしょう。もっとも桜崎君は簡単にあきらめたりするタイプではありませんし、この敗戦をバネに大きく飛躍してくれるでしょうな。」
ダンディさんの言うように桜崎には成長してもらいたいものだ。
第63話へ
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Nさんがどんな風に動かすのか(勝手に動くのか)楽しみですな。
なにげに雪辱におっぱいを揺らす涼美さんにフイタw