NEW WIND社長 風間新 手記「新たなる夢のはじまり」より
※こちらはレッスルエンジェルスサバイバー2のリプレイとなります。
旧作版のNEW WINDとはお話上のつながりはありませんが、登場人物などは一部同じものを使用しています。
メガライトと小鳥遊のメインWINDは戦前の予想通りに激しいぶつかり合いとなった。
メガライトに連続で投げ飛ばされた直後、いきなりガルムズボンバー!これでメガライトは大きなダメージを受けた。だがメガライトはこの程度ではひるまず猛反撃を加える。
「チッ!」
小鳥遊は巧みに場外へ誘い込み、重いチョップで反撃する。しかしメガライトはまったく怯むことなく、人間風車で小鳥遊を場外マットに叩きつけ、さらに小鳥遊の重い体を高々と持ち上げ、必殺のフィッシャーマンバスターで脳天をコンクリート上へ叩きつけた。
「ぐはあああっ…」
場内はあまりの衝撃に声を失った。この技で昏倒した小鳥遊はピクリとも動かないまま場外カウントは16を過ぎた。
「まさか…」
あわやリングアウトかと思ったが、小鳥遊はなんとかカウント19ぎりぎりでリングに滑りこんだ。しかしリングには戻ったものの、小鳥遊の動きは鈍い。
「うおらあああっ!」
メガライトは強烈なベリー・トゥ・ベリー(フロントスープレックス)で小鳥遊を投げ飛ばすと、試合を終わらせるべくフィッシャーマンバスターの体勢に抱えあげた。
「させるかああああっ!」
小鳥遊は巨体に似合わぬ器用さを発揮しスモールパッケージホールドで丸めこむ。
「ぬおおおっ!」
カウント2で跳ね返したメガライトは、ジャンピングニー!
しかし小鳥遊はそれを受け止め、この試合2度目となる必殺ガルムズボンバー!!
「しゃあっ!」
小鳥遊はさらに追撃を狙ったが、それを切り返されフィッシャーマンバスター!
「おおっ!」
再びスモールパッケージで切り返す。
「ぬおっ!」
メガライトは肩を上げ、ダウンしたままの小鳥遊をぶっこぬいてベリー・トゥ・ベリー!
「このおおっ!だっしゃああ!」
小鳥遊は頭突きでお返しするが、これを堪えたメガライトは意表をついた脇固めを決めて小鳥遊を苦しめる。
「このおおっ!」
小鳥遊の反撃を切り返すとまたまたフィッシャーマンバスターで持ち上げる。
「!」
しかし小鳥遊は3度これをスモールパッケージで丸めこむ。だがしかしカウントは2。
「コノオオ!」
この試合5度目のトライ!メガライトのフィッシャーマンバスターが今度こそ炸裂し、体固めで抑え込む。
「くそっ!」
小鳥遊はカウント2.8でクリア。ナックルで反撃したがダメージが大きすぎて、拳が軽くなってしまった。
「終わりだっ!」
強烈なスタナーが決まり、小鳥遊は大の字にダウン。
「ぬおおおおっ!」
片エビに決めてフォールするが、これを小鳥遊はカウント2.9で返す。
「だっしゃああああっ!」
小鳥遊は気力を振り絞ってメガライトをなぎ倒しギロチンドロップを決めたが、これが最後の攻撃になってしまった。
セコンドからメリケンサックを受け取ったメガライトが強烈なメリケンナックルを顎先に打ち込んで小鳥遊の意識を飛ばすと、最後は強烈な“メガライトボム”(ノーザンライトボム)を決めて試合を決めた。
「26分33秒、メガライトボムからの片エビ固めで勝者ジェナ・メガライト!」
凶器攻撃からのメガライトボムというフィニッシュに場内は騒然となった。
「レフェリー、凶器だ!」
セコンド陣が抗議するが受け入れられない。レフェリーのトニー館はその瞬間を見ていないのだから。
「…焦ったのでしょうな。」
「あのメガライトが焦った?」
「いえ、正確にはTWWAが焦ったのです。あの凶器投入はセコンドの指示でしょう。TWWAの至宝ですからなあのベルトは。」
「なるほど。」
「それだけあの小鳥遊の丸めこみ連発は効果的な攻撃でした。あれだけ丸めこまれると体力もさることながら精神力を奪われますからな。」
丸め込みの名手だったダンディさんだけにその威力はよくわかっているのだろうな。
「おおおっ!」
勝ったメガライトが手を貸して小鳥遊を起こす。
「ヤルナ、タカナシ。」
メガライトは改めて握手を求めた。
「チッ…負けたのに褒められてもな…」
小鳥遊は文句をいいながらもその握手に応じる。互いの健闘をたたえ合う光景に、場内のメガライトへの反感は徐々に薄れていった。
「フッフッフ…」
突然無気味な声が場内に響いた。
第68話へ
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