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2024/03/29 07:04 |
新たなる風の物語 第2部飛翔編ー16「MAX WIND」

NEW WIND社長 風間新 手記「新たなる夢のはじまり~飛翔編~」より 


 ※こちらはレッスルエンジェルスサバイバー2のリプレイとなります。
 旧作版NEW WINDとはお話上のつながりはありませんが、登場人物などは一部同じものを使用しています。

◇メインWIND MAX WIND女王選手権試合60分1本勝負

「青コーナーより…昨年度女子プロレス大賞MVP受賞…今宵女王の座奪わせていただきます。挑戦者南利美入場…」
「みな~み!みな~み!みな~み!」
 入場テーマがかかると同時に南コールが一気に沸き上がる。

 昨年6月…初代女王決定戦で敗れ女王戴冠を逃してから一年…南は敗北を糧により成長し、女子プロレスMVPに選ばれるまでに成長した。
 この1年ぶりとなる一騎打ち…時代の扉を開くことはできるだろうか。
「赤コーナーより…今宵も地獄へご招待いたします…MAX WIND女王“地獄の番犬”ガムル小鳥遊選手の入場です。」
「さあ楽しい晩餐会のはじまりだ!」
 例によって自らのナレーションから始まるお馴染みの入場シーンだ。しかし、いつもよりも気合の入り方が違う。
「まだ顔じゃねえ。南(アイツ)を今回も地獄へ落としてやるぜ。」
 小鳥遊はそう語っていた。ファンは南の勝利を望んでいるが、小鳥遊びはシングルで南に負けたことはない。
 MAX女王と女子プロレスMVP…二人が頂点を賭けて運命のリングに立った。

「OK、GO!!」
 トニー館レフェリーの合図で試合がはじまった。



 試合開始5分経過の段階で早くも南のシャイニングフェニックス、小鳥遊のセカンドロープからのダイビングフットスタンプが炸裂したことからもわかるように女王・挑戦者ともに短期決戦を狙っていたようだった。
しかし…試合開始20分…30分が過ぎても決着する気配をみせない。
「だっしゃああああっ!」
「はっ!」
 小鳥遊は自慢のパワーと体重を利した技で南を攻め込むが、南はそれを高度な受身の技術でしのぐ。
「いやああっ!」
「このっ!」
 小鳥遊がナックルパートで南の顔面を殴りつければ、南は強烈な下段蹴りで小鳥遊の足を打ち抜く。
「これならっ!」
「ぐああああああっ!」
 南のアンクルホールドに何度も悲鳴を上げロープへとにじり寄る小鳥遊。
「くそっ…」
 足攻め…これは小鳥遊を攻めるのには効果的な攻撃だ。なにしろ、女子プロレス最重量を誇る小鳥遊の巨体はいわば諸刃の剣。強力な武器であるのと同時に最大の欠点でもある。   
 南の執拗な足への攻撃で小鳥遊は足に大きなダメージを受けており、自身の体重を支え切れなくなってきていた。
「くそっ!」
 重い一撃で反撃をするものの踏ん張りが効かないため威力が落ちている。
「その程度ならっ!」
「させるかっ!」
 
 試合開始から50分が過ぎてもまだ試合は続いていた。
「みなみ~~!」
「大将踏ん張れ!」
 両陣営のセコンドが声を枯らして声援を送る。
「みなみさん!」
「ガルさ~ん、やっちゃってください!」
 ファンの声援が二人を後押しする。
「うがああああっ!」
 南はアンクルホールドとチキンウイングアームロックで何度も小鳥遊を追いこむが、小鳥遊は必死にロープへとにじりよる。
「だああああっ!」
「まだっ!」
 小鳥遊の2発目のパワーボムをカウント2.5で跳ね返す。
「らああああっ!」
 小鳥遊の飢餓地獄…ガルムズファング(ニーリフト)が南のボディを打ち抜く。
「ぐうううう…」
 すでにフットスタンプを2発受け、ニーリフトもこれが3発目だ。もう南の腹部へのダメージは相当なものだろう。
「フォールだ。」
「OKフォール!ワンッ!!……トゥ……ス」
「おおおおっ!!」
 カウント3ギリギリで南が肩を上げた。
「このやろう…」
 小鳥遊はロープへと走った。
「砕け散れっ!!」
 小鳥遊の最強最大の必殺技…ガルムズディナー(超強力なショルダータックル)が南を襲う。
「勝機!!」
 南はその突進をうまく利用し、小鳥遊をノーザンライトスープレックスの体勢で持ち上げた。
「これで終わり!!!」
 そのまま脳天からマットへと突き刺すSCS(サザンクロス・スペシャル)が決まった。
「フォール!!」
 しかしこれを小鳥遊はカウント2.5で跳ね返してみせた。
「たかなしいいいいいいっ!」
「みなみいいいいいいっ!」
 両者が組みあった瞬間…試合終了のゴングが鳴り響いた。
「ただいまの試合は60分時間切れ引き分けとなります!」
 場内から「ああ~~っ」と大きなため息が起きた。
「ルールはルールだ…悪く思うなよ。」
 小鳥遊は素早くマイクを掴んだ。
「命拾いしたわね。」
「いや…そうは思ってねえよ。決着が持ち越しになっただけだ。次のデカイ会場は7月の最終戦…大阪だったよな。そこでもう一度だ。」
「いいでしょう。それまでベルトは預けておくわ。」
 こうして小鳥遊VS南のMAX WIND再戦が決定した。


第2部飛翔編-17へ
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2009/03/09 18:00 | Comments(2) | サバイバー2リプレイ NEW WIND編

コメント

う~ん、もう少しだったのに・・・残念
でも、前回に比べて確実に力を付けてますからね
再戦が楽しみです
「南さ~ん。頑張れ~」
posted by 豆腐屋の哲URLat 2009/03/10 00:04 [ コメントを修正する ]
>哲さん

 機は熟していたと思ったのですが、ガルさんの意地を見せつけられた感じでした。
 ”風格”と”頑健”が存分に生かされた印象でしたね。
posted by Nat 2009/03/11 01:15 [ コメントを修正する ]

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