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『もう一度あの日のように~再会~その24「Positions of life」』
NEW WIND社長 風間 新 手記より。

※このお話は、長編リプレイ『NEW WIND編』および『栄光のスターロード編』の、『その後のお話』です。
 ただし、このお話は『創作ストーリー』です。
 お話の設定には、ゲーム上では再現できない設定を盛り込んでいますので、ご注意ください。
 単独作品としても十分楽しんでいただけるように留意しておりますが、登場人物の設定などは『NEW WIND編』に準拠していますので、NEW WIND編を読まれているとより楽しめると思います。

 ※※ご注意事項※※
 ストーリーの都合上、登場人物の設定にオリジナル要素が加味されています。そのような表現が苦手な方はご遠慮ください。




「そして時は流れ……17年目1月、伊達遙・南利美両名は…長いブランクを経ての一夜限りの復帰を決意した事を発表する。二人の一夜限りの復活の舞台は、NEW WIND旗揚げ17周年興行・新日本ドーム大会に決定!」
 二人のポスターが大写しになる。 
「伊達遙は『私の“暴れん坊なヒザ”が南さんをKOしたがっている』とインタビューで答え、一方の南利美は『勝機は逃さない』と意気込んでいる。」
 場内のスクリーンに、伊達遙と南利美の映像が映し出され、場内のファンからは歓声が上がった。
「『偉大なる鳳凰』VS『完璧なる関節のヴィーナス』9年の時を経て、伝説の二人の戦いが、今宵一夜限りの復活を遂げる。本日のラストマッチ ~再会~ スペシャルシングルマッチ60分1本勝負 伊達遙 VS 南利美 風はどちらに吹くのか!」

バアアアアン!

「おおおおっ!」
特効が鳴り響き、場内から歓声が上がった。そして場内が明るくなると、ちょっと恰幅のよくなった仲間元リングアナがおじぎしてリングへと上がった。
「仲間~~!!」
 場内の古いファンから歓声が飛ぶ。今は退社して福岡でラーメン店を経営している仲間元リングアナだが、この試合限りの特別復帰となる。現役のリングアナである吉崎君には悪いが、やはりここは仲間君が適任だろう。
「大変ながらくお待たせいたしました。只今より本日のラストマッチを開始いたします。」仲間リングアナの変わらぬ美声に、場内は歓声を上げ、そしてこれからはじまる二人の試合を期待して大きな拍手が沸き起こった。
「ありがたいことですな。風間社長。」
 ダンディさんは、にこりと笑った。
「そうですね。ありがたいことだと思っております。」
 本当にそう思う。駆けつけてくれたファンの皆さんに、最高の試合を観ていただきたいものだ。
 
「青コーナーより…その心、完璧に落としてみせるわ…スカイブルーのリングに南十字星が再び輝く。『完璧なる関節の女神』南利美入場!」
 場内が再び暗くなり、懐かしい南の入場テーマが流れはじめた。このような形で南のテーマをもう一度聞くことができるとは思っていなかったよ。南の入場曲は『Positions of life』という楽曲で、完璧を心がけて常に向上していく…というメッセージをこめた曲だ。南の意思の強さを表現している名曲だな。
 そして気になる会場の反応は…
「みなみ~~!!」「みなみさ~ん!!」
 オールドファンが中心だったが、新しいファンも先ほどのVTRの効果もあるのか、予想以上にいい反応をしてくれている。テーマ曲のイントロ部分が終わったところで、ステージ中央のせりを使って南が姿を現す。

 バアアアンッ!

 再び特効が鳴り、銀色と紫色のテープがステージの左右から打ち出された。そして、ドームの真っ白な天井には、美しい南十字星(サザンクロス)が映し出された。
「みなみ~~~!!」「みなみさ~ん!!」「としみ~~!!」
 一斉に場内から声援が飛び、そして一瞬遅れて「おおっ!」というどよめきが場内に広がった。これは、スクリーンに映し出された南の体を見ての反応だろうな。スクリーンに大写しにされた南の肉体は、9年という長いブランクがあるとはとても信じられないほどに、見事にビルドアップされている。むしろ現役時代よりも鍛えられているのではないだろうか…南がこの日のためにどれほどの決意を持って鍛えあげてきたのがよくわかる。
 うーん、完璧なプロレスラーとしての体を作ってきたな。さすがは『完璧なる関節のヴィーナス』南利美だ。彼女のプロ根性煮に感謝の言葉を送りたい。ありがとう、南。    
 南はステージ中央で右手を左胸にあて、目を瞑った。そして…しばらくの間そのまま目を閉じていた南だったが、やがて大きく息を吐き出すと、目を開いて懐かしいスカイブルーのリングをじっと見つめ、ゆっくりと花道を歩きはじめた。凛とした眼差し、身に纏う重厚なオーラ。完璧な関節のヴィーナス南利美がそこにいた。
「み・な・み!み・な・み!」
 その姿に、観客は熱狂し、約9年ぶりとなる大南コールを送り歓迎した。リングサイドには妹であるハイブリット南がジャージ姿で待機しており、南がリングの傍まで足を進めてくるとさっとエプロンにあがって、トップロープを押し上げた。
 南はリングの手前で立ち止まり、ゆっくりと深く頭を垂れた。
「姉さん、頑張って。」
 歓声で声は聞き取れなかったが、ハイブリットの口は確かにそう動いていた。南はコクンと頷くと、ゆっくりと左足からリングインする。リングに入った南はロープに背中をもたれかけると、グイグイとロープの感触を確かめた。
「みなみ~~!!」「みなみさ~ん!」
 あの頃に比べるとやや年をとったファンから大きな声援が飛んだ。 

 何年たっても、南にはスカイブルーのリングがよく似合うな。お帰り南、南らしいファイトを私は期待しているよ。

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2008/04/23 18:00 | Comments(0) | もう一度あの日のように

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