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2017/11/21 00:40 |
『もう一度あの日のように~再会~その35「ヒザを巡る攻防」』
NEW WIND社長 風間 新 手記より。

※このお話は、長編リプレイ『NEW WIND編』および『栄光のスターロード編』の『創作アフターストーリー』です。
 このお話の設定には、ゲーム上では再現できない設定を盛り込んでいますので、ご注意ください。
 単独作品としても十分楽しんでいただけるように留意しておりますが、登場人物の設定などは『NEW WIND編』に準拠していますので、NEW WIND編を読まれているとより楽しめると思います。

 ※※再会試合について※※
 この試合に関しては、ほぼリアルタイムでお話が展開します。

 今回は25分45秒から28分15秒までの出来事です。



「はあ…はあ…」
 スタミナを消耗し、肩で息をしながら右ヒザをついて立ち上がろうとする伊達。
「!」
 南は素早くダッシュすると伊達の右ヒザを左足で踏みつける。まさか掟破りのシャイニングフェニックス?
「させない!」
 伊達は両腕でヒザをブロックしにいったが、南が決めたのはヒザではなく右の裏拳だった。
「あぐうっ!」
 右ヒザをガードしようとした伊達は、完全に逆をつかれ左頬を見事にえぐられてしまった。伊達はガクンと前のめりに崩れ落ちる。
「遙さんっ!」
 永沢が心配そうな顔で伊達を見る。
 南はダウンした伊達の状態を確認すると、さっとニュートラルコーナーへと向かいトップロープへと登った。
「何を狙うつもりだろう?」
「わからないわね。南さんはコーナーを使うイメージがあまりないから…」
 解説席の二人は戸惑っているようだ。
「行くぞっ!」
 南は右腕をドームの天井に向かって突き上げた。
歓声が巻き起こり、場内には何が出るのか?という期待感が広がった。
くらえええええええっ!
 叫ぶと同時に両足を揃えて南が飛んだ!両膝を胸につけ、反動つきのダイビングフットスタンプで伊達の右ヒザを狙う!!場内の伊達ファンから悲鳴が上がった。
「遥さん、避けて~~~!」
 セコンド永沢が絶叫する。それに反応し転がって避けようとする伊達。
「逃がさない!」
 それを確認した南は空中で大きく開脚しながら腰を落とし、技をギロチンドロップに切り替える。
 伊達の転がる位置からすると微妙なタイミングだったが…
「あぐうっ…」
 南のカカトがかろうじて伊達の右ヒザにHITした。
右ヒザを抱えて転げまわる伊達。それにしても南のヒザ狙いはバリエーションが豊富だな。技の引き出しは現役当時よりも増えているようだな。研究熱心な南の事だから、この試合に勝つ為に研究してきたに違いない。その努力に頭が下がる思いだ。
「この試合、先にフェイバリットを決めた方が断然有利だな…」
「南さんは着々と布石を打っているわね。」
「ああ。だが伊達だって布石は打っている。南さんのテクニックとスピードを封じるにはボディを狙うのは効果的だからな。」
 ここで追い打ちに行きたい場面だが、ここまでのダメージと疲れが出たのか…南の動きが止まってしまった。
「南さん!攻めて!攻めて!」
セコンドの声にわかっていると頷くが、体に力が入っていない。
「南~~!休むな~~!!」
 観客からも同じような声援が飛ぶ。
現役から離れて9年もたっている南だ。試合開始から25分…そろそろスタミナ切れを起こしてもおかしくはない。
「くっ!」
気合を入れなおして起き上がった南だったが、大分時間を費やしてしまった。
「はあ…はあ…」
 なんとか起き上がったものの、南は両手を太ももにあて、前屈みになって肩で息をしている。やはりスタミナ切れだろうか?
「!!」
 伊達は右足を自らの拳で叩いて、喝を入れると必死の形相で立ち上がった。
睨み合う両者…双方ともに疲れが見えてきている。
「南っ!」
「はるかっ!」
 両者は同時にドロップキックで飛んだ。二人の綺麗なドロップキックは高さがぴったり同じだった。両者の足裏と足裏がぶつかり合い、二人とも後方に跳ね飛ばされる。
「くっ!」「くうっ!」
 両者ほぼ同時に後ろ受身をとる。ブランクがあると後ろ受身が怖いという話をよく聞くが、この二人は綺麗な受身をとっている。その点に関しては心配ないだろう。
「このっ!」「まだっ!」
 両者は素早く立ち上がるとお互いに右肩を前にしたショルダータックルで突っ込む。
 ガツンッ!
 激突!両者とも威力は互角だったが、伊達の方が痛そうな顔だった。これは右腕攻めの影響だろう…伊達の右腕は想像以上にダメージを受けているとみえる。
「ハアッ!」「タアッ!」
 今度は右ハイキックを同時に繰り出す。
 ガッ!
 左腕を前にしたクロスアームブロックでお互いのハイキックをガードする二人。
「チッ!」
「くっ!」
 伊達は右足を戻して軸足にし、左に回転すると左足のスピンキックを放つ。また、南も右足を戻し、右に旋回すると左足でローリングソバットを放った。両者の足が空中で激突する。
「ぐっ…」
「あぐっ…」
「おおっ!」
 観客は二人の技の競演に歓声を上げた。二人がこの試合初めて見せるスピーディな攻防に観客のボルテージは一気にあがる。
 どうやら二人はスタミナ切れを起こしたわけではなく、このために呼吸を整えていたようだ。 
「ならばっ!」「させない。」
 南は逆回転すると右の裏拳を繰り出し、伊達はそのままもう一回転して右のローリングエルボー!
 拳とヒジが激突し、南の拳が弾かれた。
「つうっ…」
 南は右手の甲を押さえ、顔をしかめた
「ぐうッ…」
 だがダメージの大きかったのは伊達の方だった。右腕を押さえて苦悶の表情を浮かべる。
「両者素晴しい攻防!しかしダメージは伊達の方が大きいのか!右腕が相当痛そうだ。」
「もらった!」
 南が再び旋回して右の裏拳を放つ!
「クッ!」
 伊達はダッキングしてそれを回避したが、南は逆回転して右の拳を大振りのフック気味に伊達の左頬に叩きこんだ。
「あぐうっ…」
 伊達の上体が大きく揺れる。
「今のは…表拳ですね…」
「これが初公開ですな。裏の裏は表という発想からのネーミングだったと思いますが。まさか南が使うとは思いませんでしたよ。」
 南は回転なしの裏拳を伊達の右頬に叩き込み、さらに今度はクイックモーションで表拳を左頬に打ち込んだ。
「アグッ!」
 これは効いたか?伊達の頭が左右に揺れている。
「!」
チャンスと見て南が懐に飛び込む。
 ドゴオッツ!
「ぐえっ…」 
 伊達の右ヒザが南の腹部をとらえ、南はたまらず”右ヒザをついた”。

【28:15】

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2008/05/11 18:00 | Comments(0) | もう一度あの日のように

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