NEW WIND社長 風間新 手記「新たなる夢のはじまり~飛翔編~」より
※こちらはレッスルエンジェルスサバイバー2のリプレイとなります。
旧作版NEW WINDとはお話上のつながりはありませんが、登場人物などは一部同じものを使用しています。
◇MAX WIND初代女王決定戦◇
「…十六夜か北条だと思っていたから、“まさか”だったね。これで南に負けていないのは私だけだ。観客は当然…南の勝利を期待しているんだろうな。」
「おいおい…」
「だけど、そう簡単にはいかないよ。南に…そして南に期待をしているファンに“ガルム小鳥遊”の本当の怖さを教えてやるさ。」
小鳥遊は気合十分だった。
「ぐっ…ずいぶんと磨きがかかっているじゃないか…だけどね!」
小鳥遊はパワーでスリーパーを外すと軽々と南を投げ飛ばし、さらにギロチンドロップ!
「おらあああっ!」
南を引き起こすと重いチョップを連打!
「このっ!」
南もチョップで応戦しようするが、小鳥遊はその腕をキャッチすると強烈な頭突きを打ちこんだ。
「おらああっ!」
さらにチョップで追撃。
「ハッ!」
南は3発目の腕をキャッチし、小鳥遊の巨体を投げ飛ばす。
「効かねえなっ!」
小鳥遊は素早く起き上がるともう一度頭突き。
「ぐっ…」
小鳥遊の右膝の裏を蹴り飛ばし、片膝をつかせた南は、早くも閃光鳳凰弾を発射!
「ぐはっ…」
「ハッ!」
ダウンした小鳥遊の顔面に、南は躊躇なく下段蹴りを打ち込んだ。
「おおっ!」
「てめええっ…やってくれんじゃねえか。」
小鳥遊の顔のペイントが半分消えている。
「お望みどおり、ぶっ殺してやるぜえっ!」
小鳥遊は南に掴みかかると、素早くブレーンバスターで持ち上げる。
「ふっ…」
しかし南は逆に小鳥遊の巨体をブレーンバスターで抱えあげ、しばし滞空させた後に投げ飛ばした。
「おおおおおっ!」
朝比奈か市ヶ谷ならともかく、南が滞空式で投げるとは驚いた。
「この野郎っ!」
小鳥遊は打撃技を連続で叩き込み、南をダウンさせると、すかさずギロチン!さらにはリフトアップスラムでマットに叩きつけた。
「このっ!」
南はスリーパーで反撃!
「だから甘いっての!」
振りほどいた小鳥遊はこの試合3度目となる頭突き!
「ぐううっ…」
ダウンした南の顔は鮮血で真っ赤に染まった。
「おらああっ!」
小鳥遊は容赦なくサッカーボールキックを背中に叩きこむ!
「ぐはあっ!」
血がマットに飛び、マット上には血の華が咲き乱れる。
「だっしゃあああっ!」
さらにギロチンドロップを決めた小鳥遊は南の起き上がりを狙って突進するが、これを南はうまく場外へと落とした。
「はあ…はあ…」
鼻血のせいか南の呼吸が荒い。
「たかなしいいっ!」
南は鉄柱に小鳥遊の右腕を叩きつけた。
「ぐああああっ…」
これにはさすがの小鳥遊も悲鳴をあげる。
「まだまだあっ!」
南はカウント18までチキンWアームロックで絞り、さらにリングに戻った後も腕を決める変形のスリーパーで小鳥遊を追いこむ。
「なめるなよ!」
小鳥遊は痛めつけられた右腕で反撃。南をダウンさせるとコーナーへ。
「砕け散れっ!」
小鳥遊のダイビングフットスタンプが南の腹部に突き刺さる。
「ぐあああああああああああっ!」
終わったか…
「フォールだぜ。」
トニー館レフェリーがカウントをとる。
「なめるなああああっ!」
カウント2.5で南は肩を上げた。
「へえ…今のでとれないとは思わなかったよ。」
小鳥遊はダメージが大きく動けない南をパワーボムの体勢にとらえた。
「これで終わりだっ!」
「ハッ!」
しかし南はウラカンラナで切り返す。
「おっとお!」
カウント1で返す小鳥遊。
「この技で引導を渡してやるぜ!……砕け散れっ!!」
なんとか起きあがった南めがけ、小鳥遊は必殺のガルムズディナー!!
「ぐうっ…」
交通事故のように弾き飛ばされる南。さすがにこれには耐えられないだろう。
「フォールだ。」
「OK、ワン…トゥ…」
南はまったく反応しない。トニー館レフェリーは首を左右に振ってから3度目のマットを叩いた。
「26分57秒、26分57秒…ガルムズディナーからの体固めによりまして、勝者ガルム小鳥遊!これによりまして、MAX WIND初代女王は、ガルム小鳥遊選手に決定おいたしました!!」
場内から大きな歓声が上がった。
「まだまだ世代交代には早いんだよ。」
思っていたよりも南と小鳥遊には実力の差があるな。
実は初代王者は南か?とも思っていたのだが、さすがはガルム小鳥遊だ。この先も彼女がエースとは、女王とは?という意味を教えてくれるだろう。
“初代MAX WIND女王”ガルム小鳥遊に今は心から拍手を送りたい。
第2部飛翔編-3へ
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やっぱり悔しいですね
でも、南さんなら、これをバネに更に強くなってくれるはずですからね
これからも頑張って応援するぞ~
『南さん、ファイト~!!』