ＮＥＷ ＷＩＮＤ社長 風間新 手記「新たなる夢のはじまり」より
※こちらはレッスルエンジェルスサバイバー２のリプレイとなります。
旧作版のＮＥＷ ＷＩＮＤとはお話上のつながりはありませんが、登場人物などは一部同じものを使用しています。
◇リーグ戦２日目◇
「もうお終いなのかしら？」
十六夜の高角度裏投げで真っ逆様にリングに突き刺さった桜崎はピクリとも動かない。
「立ってみなさいよ。」
十六夜は少々イライラした様子で桜崎の腹部を蹴り飛ばした。
「うう…」
桜崎は呻くことしかできない。
「…レフェリー、カウント！」
十六夜はレインボー岩城レフェリーにダウンカウントを要求。
「お、おう。ワン…トゥ…スリー」
「ぐ…くう…」
桜崎は呻くことしかできない。立とうという意識はあるようだが、体はまったく反応していないのだ。辛うじて右手の指先だけが反応し何かを掴もうとしていた。おそらくロープを掴もうとしていたのだろうが、無情にもロープは遥か遠くにある。そしてそのまま１０カウントが入った。
「これが災厄の女神の力よ。」
桜崎は無言のまま越後に担がれて退場していった。
パワーボムの名手市ヶ谷をソニックがパワーボムの体勢にクラッチする。
「おおおおっ！」
この光景に場内が一気に沸いた。
「はあっ！」
ここでソニックは簡易型プラズマソニックボム…通称ソニックボム（※）を決める。
（※胸の高さまで持ち上げ、開脚をしながらのパワーボム。通常のプラズマソニックボムは、相手を頭上にまで高々と持ち上げてからジャンプしながら開脚してのパワーボム。）
「ぐはっ…」
市ヶ谷の動きを止めたソニックは、さっと赤コーナーのポストに駆け上がった。
「みんなの力…“観客ポイント”を貸してなのさね！」
コーナーで両腕を広げたソニックに観客の声援が集中する。
「いっくおー！全力ダメージで必殺心だお！」
ソニックはリングの方を向いて飛び、バック宙をしながら落下。シューティングスターが輝き、市ヶ谷に命中する。
「あぐうっ…」
「フォール！」
ソニックはガチッと市ヶ谷の肩を抑えつける。
「むぐぐうう…」
市ヶ谷が返そうともがくが、ソニックはその華奢な体からは想像もつかないパワーで市ヶ谷を抑え込み、そのまま３カウントを奪った。
「市ヶ谷が、まさか連敗するとは…」
私は市ヶ谷が本命だと思っていたのだが…
「スクラップにしてやるぜ！」
朝比奈は北条をマッスルバスター（キン肉バスター）で担ぎあげ、ジャンプして高さをつけてからマットへと倒れこんだ。
「１５分４秒、マッスルバスターからの体固めで勝者オーガ“グレート”朝比奈！」
「グレート？」
仲間リングアナのコールに私とダンディさんは首を傾げた。…まあ仲間リングアナは興奮するとたまに技名を間違えたりするからな。今回も単純な言い間違いだろうな。
「勝機、完璧にとらえたわ！」
南の閃光鳳凰弾ことシャイニングフェニックスが祐希子に炸裂。フォールを返せずそのまま３カウントが入った。
「１１分１１秒、南利美選手の勝利となります。」
◇リーグ３日目◇
「１７分１３秒、ムーンサルトプレスでマイティ祐希子選手の勝利！」
ムーンサルトの祐希子とシューティングスタープレスのソニックの対決は、シューティングスターを跳ね返した祐希子が、逆にムーンを決めて勝利を決めた。
「行くぜ、フィニッ…うがあああっ！」
フィニッシュ宣言をしようとした朝比奈の喉を突如蘇生した十六夜が鷲掴みにして、そのまま災厄降臨を決め、逆転勝利。
「ふふっ…油断大敵ね。」
「１９分２秒十六夜美響選手の勝ち！」
「まるでお話になりませんわね。」
市ヶ谷は豪快かつ華麗なビューティボムで、桜崎を一蹴。
ダウンしたままの桜崎に冷たく一言言い放つとさっさとリングを降りてしまった。
「１２分２１秒ビューティボムで麗華様の勝ち！」
仲間クン…麗華様って……
「ぎ、ギブアップだ…」
南のサザンクロスアームロックに耐えていた北条だったが、ついにギブアップを宣言した。
「…」
南は北条の事を一度も見ることなくリングを後にした。
「その程度なの、ロイヤル北条…」
その背中はそう語っていた。
「北条は開幕から３連敗ですか…」
「試合内容も悪いですからなあ。今の試合も完敗でした。」
南達の成長は嬉しいが、エース候補として期待していた北条の不調に私は心を痛める。
「北条…まだ終わってないぞ。終わってないからな！」
諦めるなよ、北条。
３日目終了時点
３勝０敗＝南、十六夜
２勝１敗＝祐希子、朝比奈
１勝２敗＝ソニック、市ヶ谷
０勝３敗＝北条、桜崎
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コメント
無題
ソニ～、世界が違う、違う！！（笑）＞観客ポイント＆必殺心
posted by 水瀬URLat 2009/02/08 00:19 [ コメントを修正する ]
