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2017/06/23 05:42 |
DQ5 創作SS 「オークスの友情」前編
  DQ5のプレイ結果より思いついたものです。


「くそっ!好きにしやがれ。」
 オレは手に持っていたヤリを放り投げ、どっかと胡坐をかいて座り込んだ。
 オレはオーク族のエリート中のエリート、オークキング族のオークス。人間でいえば王族・貴族みたいなものだ。これまで誰にも負けたことなどなかったし、これからも負けるなんてことはないと思っていた。
「好きにしていいんだね?」
 その人間はそういってオレをじっと見つめた。
(不思議な瞳をしている野郎だぜ。)
 オレはどこかでこの人間に惹かれている自分に気づいた。
「ああ、好きにしろ。」
 だがオレはモンスターであいつは人間だ。惹かれるなんてありえねえ。
オレは口を真一文字に結んで人間をにらみつけた。
「そうかい。なら、ここまでだ。」
 その人間はそういって手に持っていたブーメランを腰に戻した。
「ガルルル…」
 人間に連れられていたキラーパンサーがオレを警戒している。
「だめだよ、プックル。」
 キラーパンサーは人間にそう諭され、優しく鬣を撫でられると警戒するのを止めた。人間になつくキラーパンサーっていったい…いや、なつかれる人間なんてオレはみたことねえぞ。それにキラーパンサーだけじゃない。スライムナイトにキメラ、ベホマスライムにしびれくらげ。あの見境なしの殺戮兵器エリミネーターまでいやがる。本当に不思議な野郎だぜ。
「どういうつもりだ。」
「君に戦う意思がないのなら、こちらとしても戦う理由はないからね。」
 人間はそういって屈託なく笑った。モンスターを前にして笑う人間なんてみたことねえぞ。
「…攻撃されたから戦ったってことか?」
「ああ。僕は僕の大切な仲間を守るって決めている。だから降りかかる火の粉は払わなければならない。だけど、本当は戦いたくなんてないよ。」
「…それでモンスターを連れて歩いているのか?」
「…友達だよ。全員僕の友達さ。」
 モンスターを友達といえる奴なんて世の中にいるのか。
「もし、君が望むなら僕と友達になってくれないかい?好きにしていいんだろ?」
 その人間はそういって右手を差し出した。オレだって人間流の文化は少しは知っている。これは相手に友好を求める時に使う握手って奴だ。
「…いいだろう。オレとしてもお前の不思議さには思うところがある。オークスだ。」
「オークス?強そうな名前だね。僕はルーザーだよ。」
「変わった名前だな。」
「そうかい?僕は気に入っているんだけどね。」
「私も気に入ってますわ。」
 青い髪の女はそういってニッコリ微笑んだ。考えてみれば不思議な女だ。オレを見ても物怖じしないなんてある意味普通じゃねえ。
 話を聞けば、この女…フローラと言うそうだが…このルーザーという不思議な奴の妻らしい。なるほど、なんとなく納得だ。こんな変わった男と一緒になる女なのだから、どこか普通じゃなくて当然なのかもしれない。 
 こうしてオレは不思議な瞳を持つ人間…ルーザーのパーティに加わることになった。モンスターを友達といいきる大バカ野郎かはたまた天才か。オレはそれを確かめてやろうと思っている。

 だが、この後…思わぬ展開がオレを待ち受けているとはこの時のオレに知る由もなかった。


 (続く)
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2008/08/06 18:00 | Comments(0) | ドラゴンクエスト

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