NEW WIND社長 風間 新 手記より。
※この手記は基本的にリプレイですが、風間 新 社長視点で書かれており、創作要素を多分に含んでいます。
ここでの各登場人物の設定は公式なものでなく、管理人N独自のものです。
それをご了承の上、つづきへとお進みくださいませ。
※この手記は基本的にリプレイですが、風間 新 社長視点で書かれており、創作要素を多分に含んでいます。
ここでの各登場人物の設定は公式なものでなく、管理人N独自のものです。
それをご了承の上、つづきへとお進みくださいませ。
5年目12月 永沢舞ヴィクトリーロード最終戦。
今日はクリスマス。
”こんな日に興行をぶつけて大丈夫なのか?”
という心配があったのだが・・・ふたを開けてみれば”超満員札止め”。
これには正直驚いた。
ノンタイトル戦で”国立代々木体育センター”が埋まるとは。
今日のメインイベントは”永沢舞ヴィクトリーロード・スペシャル。”
『永沢舞 VS X 60分1本勝負』と発表してある。
永沢はまだ対戦相手を知らないのだが、師匠である伊達との一騎打ちだ。
これが今回の本当のクリスマスプレゼントなんだよ。
さて折角クリスマス開催の大会という事で、お客様にもプレゼントを用意してある。
スペシャルリングサイド席をご購入の方に、お好きな選手からのクリスマスケーキのプレゼント。
もちろん指名した選手の手作りだ。
スペシャルリングサイド以外の選手は人数限定発売の手作りケーキを販売する事になっている。
1カット500円・・・ちょっと高いかなと思ったんだけど、一生懸命作ってくれた選手に還元するから・・・勘弁して。
それぞれの作ったケーキは・・・
南 =”チョコレート固めケーキ”
伊 達=”フェニックス風シャイニングケーキ”
マッキ=”問答無用のマッキーボムケーキ”
ラッキ=”食べたら幸運?ラッキーケーキ”
氷 室=”運命のルーレットケーキ”
カンナ=”味は謎 覆面ケーキ”
みこと=”草薙流和風アレンジケーキ”
武 藤=”孤高のケーキ”
結 城=”ブリッジの効いたケーキ”
永 沢=”舞のカンシャ!を込めたケーキ”
吉 田=”プラズマサンダーケーキ”
という名称になっている。
スペシャルリングサイド席の予約人気は・・・
1位が氷室で、2位はみこと、3位が伊達。
男性ファンは和風美人がお好みなのかね。
全部試食はしたけど・・・イメージと味のギャップは・・・かなりあるぞ(苦笑)。
え? どれが一番いいかって??
多分それを公表すると折角の正月を病院で過ごす事になるから・・・勘弁してくれ(笑)
一言感想を述べるなら・・・
南 =チョコの多さにギブアップ
伊 達=閃光が走った。
マッキ=強烈~!!
ラッキ=ウオッ・・・これで幸運?
氷 室=私の運命は・・・ここまでか・・・
カンナ=覆面・・・隠し味か・・・なるほど。
みこと=うん、和風だね。
武 藤=うーん・・・さすが武藤・・・
結 城=パンチが効いているわけではなく・・・形がアーチ状なのね。
永 沢=愛情こもってるね。
吉 田=しびれるう~~。
この企画・・・私が悪かったのか・・・それとも・・・
☆メインイベント☆
永沢が伊達に挑む師弟対決。
当日カード発表したあと、さっそくガールズ・ゴングのO坂記者に捕まる。
「ほらね。あの人しかいないと思ってましたよ~。今年最後の大会で永沢選手が師匠伊達選手に挑む!いや~いい記事になりますよ!」
「ご希望通り・・・というかこれしかないでしょう。私自身も楽しみにしているカードですし。」
このカードを発表した時起きた客席からの拍手と歓声がこのカードを待っていたという証拠。
舞台は整った。
あとはどんな試合をしてくれるかだな。
「青コーナーより永沢舞選手の入場です!」 テーマ曲にのり、花道を永沢が入場してくる。
永沢は引き締まったいい表情をしている。
花道の途中でガウンをセコンドに投げ、ダッシュでリングイン。
飾りはいらない・・・という事か。
「赤コーナーより伊達遥選手の入場です!」
伊達のテーマが流れると場内から大伊達コール。
いつも以上に気合の入った伊達遥が堂々と入場。
その目はリング上の永沢の姿を捉えている。
師匠としてではなく、1人のレスラーとしての目だ。
伊達には下手に受けにまわらずに、とことん攻めて欲しい。
・・・なんて思っていたら下手に受けないどころじゃない。
投げを狙えばヒザで潰し、離れて打撃を狙おうとすれば速さで上回り、打撃を逆に決める。
ブリザードを狙ったところをフェニックスニーで潰し、さらにフェニックスJで追い討ち。
ブリザードを何とか決めた永沢だったが、これをカウント1で返す伊達。
・・・容赦ないねえ。
そして掟破りのドラゴンタイガー!・・・狙い。
大暴れしてコレを永沢が振りほどくと、即フェニックス・スープレックスに切り替える伊達。
ダメージを受けながらも永沢はドラゴンタイガーアピールに入るが、即座に伊達に潰される。
1度目はラリアート、2度目はドロップキックで。
”安易なアピールをするな!”
という師匠からのメッセージなんだろうな。
それが分かったのか永沢はアピールなしで、
伊達の指導で会得した永沢舞の最高必殺技。
だが・・・伊達はこれもカウント2でクリア。
そこまでやりますかい。
直後に決まった伊達のシャイニングフェニックス。
これを永沢が返せるわけもなく・・・3カウント。
「20分4秒 シャイニングフェニックスからの体固めで勝者、伊達遥!」
ダウンしたままの永沢を見下ろしながら伊達がマイクを要求した。
伊達はあまりマイクが得意ではないのだが・・・
「舞! まだまだ!! でも・・・面白かった。 またやろう!」
この伊達のアピールに客席から拍手・歓声。
伊達が甘さを一切見せずに、潰しにかかって20分かかった試合。
永沢の成長はかなりのものだと皆思ったのだろう。
吉田の肩を借りて立ち上がった永沢は・・・
「勝ち逃げはさせません!! 勝つまで追いかけますう!! 勝ったらもうやりませんけど!!!」
とオチをつけて拍手と歓声と笑い声を誘った。
客席の反応を見る限り、師弟の愛は伝わったんだろうね。
☆試合後☆
「イタタ・・・遥さん容赦なさすぎですう。」
あちこちを腫らした永沢がぶーぶー言っている。
「未熟だから・・・そうなるの。」
と言って伊達は永沢の腫れたほっぺを突付く。
「イタッタ・・・遥さん・・・痛いですう。」
「もっと強くなるの。」
「はーい。 頑張ります!」
「くす。 ちょっと羨ましいわね。」
「南・・・?」
「私もああいう関係になってみたいと思っただけよ。でもごめんだわ、面倒だから」
と言って笑う南。
「だけど・・・来年には・・・」
「わかってるわ。 でも私とあの子では、あの二人みたいな関係にはならないわ。」
「そうなのか?」
「だって・・・ね。」
「ふーんそういうものかね?」
「まいいじゃない。 それより社長、ケーキを社長用に特別に作ってあるから食べてね!」
南が有無を言わさない迫力で迫る・・・
「う・・・うん・・・」
このあと配ったものよりさらに大量のチョコで固められた、”ネオ・チョコレート固めケーキ”を食べる事になったのは言うまでもない。
感想?
”しばらくチョコはいらない”
なおケーキの後日談となるが、アンケート集計の結果・・・
クリスマスケーキで一番評判がよかったのは永沢のケーキだった。
「勝った~!!やったあ」
と喜ぶ永沢の横でうつむく伊達の姿が。
その後 調理場で奮闘している伊達の姿を目撃したという情報がいくつか入ってきた。
「バレンタインで・・・勝ちます・・・」
と言ったとか言わなかったとか。
こうして今年の興行は全日程を終了したのだった。
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