忍者ブログ
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


2024/04/20 17:48 |
”ジダイ” その73
NEW WIND社長 風間 新 手記より。


※この手記は基本的にリプレイですが、風間 新 社長視点で書かれており、創作要素を多分に含んでいます。
 ここでの各登場人物の設定は公式なものでなく、管理人N独自のものです。
 それをご了承の上、つづきへとお進みくださいませ
 7度目の年が明けた。
昨年年末に発表された女子プロレス大賞の報告からしておこうか。

※()内数字は受賞回数

M V P =結城千種(2年連続2回目)
新 人 賞 =フェニックス遥(NEW WINDからは6年連続)
最優秀外国人=クリス・モーガン
ベストバウト=結城千種(2)VSカンナ神威(4)(同カード2年連続2度目)
ベストタッグ=結城千種(3)&武藤めぐみ(2)組VS伊達遥(4)&カンナ神威(5)組(同カード2年連続2度目) 

 ま、いわゆるNEW WINDの独占だね。
今年の新人フェニはあまり目立たなかったので、新人賞は危ないかもしれないと思っていたのでほっとした。
 彼女には悪いけど伊達の新人時代に比べれば、全ての面で伊達よりわずかづつ劣っている気がする。
 だけどまだキャリアは半年。
ここから先の成長しだいだけど、頑張ってほしいと思う。
 MVPやベストバウトが昨年とまったく同じという状況は、彼女達のレベルの高さを証明しているという面では嬉しいのだが、実はあまり好ましくはないと言える。
 出来れば次回の時にはうちの新世代が食い込んでほしい。

◇7年目1月◇

 今月はWWCAヘビーとAACタッグの防衛期限だ。
次代への期待を込めてWWCAヘビーには永沢、AACタッグには永沢と吉田を挑戦させる。
 IWWFタッグの防衛戦も行うが、こちらはジューシーペアにチャンスを与えようと思う。
 私としては進退を賭けるくらいの気持ちを持ってほしいんだが・・・このチャンスをどう捉えるかなジューシーペアは。

 なお他の試合も1期~3期のメンバーに4期以降をぶつける新世代中心のカード構成となっている。

◇NEW WIND1月シリーズ 初夢~新風挑戦~◇  

「相変わらずセンスのないシリーズ名ね。」
南にあっさりと言われてちょっと傷つく私。
「うるさい・・・毎月考える身にもなれ。」
「横文字とかでもっとかっこよくならないの?」
「苦手なんだよ!」

 さてこんなつまらないやりとりは置いておいてだ。
「ちょっとこんな恥ずかしいツアー名で戦う私達の身にもなってよね!」

 まあいい。
さて期待を込めてつけたツアー名だし、期待はしていたんだが・・
 伊達と吉田のシングル戦(ノンタイトル)は、シャイニングフェニックスで伊達が勝利。
 先月の6人タッグでの借りを見事に返す事に成功している。
吉田の勢いが上回るかと思ったが、まだまだ伊達の壁は高い。
 その伊達に挑戦予定の永沢は結城とシングルで対戦し、ケンカキックで撃沈。
 新人賞を受賞したフェニは伊達とのご褒美シングル。
デビュー戦では何もさせてもらえず、3分で撃沈されたカードだ。
 フェニは半年の成長をみせようと奮闘するも、フェニックス・スプラッシュ→ハイキックと畳み掛けられてしまう。
 誰もがあの時の映像を思い浮かべるほど完璧に入ったハイキックだったが、フェニはなんとかカウント2.8でクリアしてみせた。
 これには場内から大拍手。
だが見せ場はここまでで、起き上がった所に伊達は容赦なくもう一度ハイキック。
 これはさすがに返せず6分49秒で決着。
フェニが決めた技はスリーパーホールドのみ。
 伊達はフェニとの試合になると鬼だ・・・

 ☆IWWFタッグ☆

 結果は60分時間切れ引き分け。
なんていうのか、・・・もどかしい試合だったな。
 粘って粘って大熱戦の上に引き分けとかじゃなくて・・・そうだなたとえるなら、弱火でコトコト煮込んでるような試合だった。
 じっくりとした攻防と言えば聞こえはいいが、盛り上がりにかけるというか、沸点がない試合という感じだった。
 時間だけ流れるような・・・そんな感じ。
こんな試合になった原因はジューシーペアの熱のなさだろうか。
 マッキーは熱くなっていたがそれは通常の試合の領域を出ないものであり、ラッキーは冷静すぎた。
 ラッキの場合は基本的にいつも冷静なんだが、タイトルマッチだというのに普段のまま。
 客席のテンションが上がっていたのに試合をする本人があれでは・・・
それにジューシーペアにはどこか南に対する遠慮があったと思う。
 いくら衰えを見せているからとはいえ、まだ南の方がジューシーの二人よりは強い。
 それなのに遠慮してしまっては・・・どうにもならないだろう。
私は正直がっかりしたし、来てくれたお客様に失礼だと思う。
 この日この試合でジューシーペアの運命は決まったと思う。

☆AACタッグ☆

「39分21秒、39分21秒 ブリザードスープレックスで勝者永沢舞!」
 永沢のブリザードでみことが沈み、新世代コンビが歴史あるタッグタイトルAACタッグを獲得に成功。
 吉田のパワーと永沢のブリッジワークが冴え、1期&2期の旧世代コンビを圧倒。
 最後は吉田が氷室を押さえている間に永沢がブリザードを決めEND。
いい試合だったと思う。
 王者組にも勝機はあったのだが・・・


「あんなのに負けるなんて、草薙流の恥です。」
私はこの言葉を聞き逃さなかった。
 私が言葉の主を探し、後ろを振り向いた時、その主と思われる少女は、背を向けて歩きだしていた。
 まだ中学生くらいだろうか。
帽子を目深に被っていたし、後ろ姿だったから顔はみていない。
「草薙流の恥・・・か。みことの関係者なのかな?」
私はその少女を目で追ったが顔は確認できなかった。

 ☆WWCAヘビー☆

AACタッグを奪取し、勢いに乗る永沢。
 対する王者伊達は直前の大会で、南をシングルで下し、こちらも絶好調である。
 伊達のヒザが暴れ、永沢の豪快な投げがうなる。
NEW WINDの時代の象徴といえる伊達と、次代の担い手である永沢。
 接点のない性格もまったく違う二人が師弟の間柄になったのは5年目5月。
 それから2年と半年が過ぎ、あの頃の実力の差はほぼなくなっている。
「このお!」
永沢の”たいあたり”を受け止めた伊達はデスバレーで叩きつけた。
 昔の永沢ならこれで終わっていただろうが、今の永沢は違う。
これを2.8で跳ね除けるとストレッチプラムで伊達を捕らえる。
「伊達、ギブアップ!!?」
「だ、だれが・・するか!」
この二人のやりとりに客席から笑いがもれる。
 だが二人はいたって真剣。
伊達を相手にするには関節が重要という認識を持っている永沢は個々最近関節技をひそかに練習していたし、伊達だってそれをわかっているから関節防御の練習はしていた。
 もっともセンスの問題か伊達の関節防御はちっとも成長してはいないのだが・・・
「しぶといんだから! これで!!」
ストレッチプラムを自ら外した永沢はサソリ固めに切り替える。
”TVで見て覚えた”というサソリ固めだが、なかなかのもの。
 ガッチリと腰を落とし伊達を完全に捕らえている。
「伊達、ギブアップ!!?」
「くっ・・だれがするかあ・・・」
「そんなこと言うともっとキツイのいきまーすよ。」
永沢はさらに絞り上げる。
「くう・・・だ、だれがお笑いを見て覚えた技なんかで・・・」
伊達は苦痛に顔を歪めながら、ロープへとにじり寄る。
 そう、永沢はこのサソリ固めの現物をよく知らなくて、たまたまテレビでみた某男子レスラーのモノマネで引っ張りダコのおなかタプタプ芸人のサソリ固めを見て覚えたのだ。
 うちの団体にはサソリ使う外人いたはずなんだけどなあ・・・
なんとか伊達はロープエスケープに成功。
 足を押さえながらゆっくりと立ち上がった伊達だったがそれはフェイク。
ゆっくりと立ち上がるとみせかけて、いきなりダッシュしてフェニックスニー!!
 だが永沢はそれを交わすと伊達のバックをとる。
「勝機は見逃しません!」
永沢は伊達の動きを読んでいたんだろう。
 ここで永沢が繰り出した技は・・・

 永沢の必殺技”ドラゴンタイガー”ことテキーラサンライズ。
師である伊達から直接教わった永沢の大事な大事なフィニッシュホールド。
 カウント1・・・伊達は動かない。
 カウント2・・・伊達はまだ動かない。
レフェリーのトニー館がちょっと躊躇ったように見えた。
”いいのか?”
という目が私に飛んできた。私は軽く頷いた。
 
 そして、トニー館の右手が3度目のマットを叩く。
伊達はまだ動かなかった・・・

「54分36秒、54分36秒 ”ドラゴンタイガー”いえ、テキーラサンライズで勝者 永沢舞!!」     
 永沢舞、ついに師匠伊達遥超え!!
永沢の目から涙、そして負けた伊達の瞳も潤んでいるように見えた。
  
×伊達(54分36秒 ドラゴンタイガー(テキーラサンライズ))永沢○
 王者伊達が4度目の防衛に失敗、永沢が新王者に、そして師匠超えを果たす!!

 
 なお、この日を最後に師弟関係は解消され、伊達はフェニックス遥を指導する事になった。
 フェニはちょっと不本意そうだったが、ファイトスタイルも似ているしね。
 次代の担い手永沢舞が、華々しく舞ったのがこの1月シリーズだろうか。
 永沢舞ヴィクトリーロードはこれを持って完結。
・・・ではなく、彼女の引退の時までそれは続くが、もうシリーズに組み込む事はないだろう。
 
 伊達と永沢のコメントなどは、彼女達の自著を参照してもらいたい。
私がここで書くよりも、ずっと気持ちがわかるだろうから。
 
「舞の師匠は・・・ずっと遥さんですから。」
「舞に負けたのは悔しいけど、で嬉しくもあるの。」   

彼女達のコメントの一部だけここで引用する。  
 
 師弟に愛はあった。
だからこそ、この試合は見るものを全て引き付けたと私は思っている。

 7年目1月某日・・・その時歴史は動いた!

 大げさかね(笑)  
 

↓ご感想などはこちらからどうぞ。






”次回予告” 
永沢舞視点および伊達遥視点を挟みます。 
PR

2006/12/19 02:16 | Comments(2) | NEW WIND編

コメント

ドラマですね~♪

・・・一期生の引退が近い様子で、ずっと見てた身としては複雑ですね(苦笑)
自分の団体は、10年目で最後の一期生・伊達が引退したところで止まってます~
posted by オーサカURLat 2006/12/19 19:52 [ コメントを修正する ]
 オーサカさん毎度~。
すでにプレイ上では1期生が抜けはじめてます。
 1期は思い入れが深くなるので、止めるのはわかりますね。
 GEAR JAPAN編はまさにそうでしたよ。
 NEW WINDは南と伊達が主人公で、2期・3期がライバル。
 4期以降は次代の主人公になりうる存在です。
(というか永沢が次の主人公たりうる存在かな)
私としては最新のプレイで登場した9期が気に入ってるので、彼女の活躍まではプレイしたいですね。
 おっと、リプレイではまだ8期も登場してないってね(笑)
posted by Nat 2006/12/20 00:32 [ コメントを修正する ]

コメントを投稿する






Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字 (絵文字)



<<”舞にとっての遥さん” その73.8  | HOME | ”6人タッグ” その72>>
忍者ブログ[PR]