「栄光のスターロード」
NEW WIND社長 風間 新 手記2より。
※この手記は基本的にリプレイですが、風間 新 社長視点で書かれており、創作要素を多分に含んでいます。
ここでの各登場人物の設定は公式なものでなく、管理人N独自のものです。
それをご了承の上、つづきへとお進みくださいませ。
NEW WIND社長 風間 新 手記2より。
※この手記は基本的にリプレイですが、風間 新 社長視点で書かれており、創作要素を多分に含んでいます。
ここでの各登場人物の設定は公式なものでなく、管理人N独自のものです。
それをご了承の上、つづきへとお進みくださいませ。
◇13年目9月◇
「ジャンヌ、AACに挑戦な。」
と私に言われ、ジャンヌは”きょとん”としている。
「えーえーしー・・・?」
「カラスの持っているベルトに挑戦だ。」
「からす・・・ってAAC認定世界王者に挑戦ってことですか?」
ジャンヌは声を張り上げる。
「その通りだ。」
「・・・が、頑張ります。」
どうやら緊張し始めたらしい。
“たまには王座戦を日本でやりたいです。組んでください。弱いのと”とエージェントに言われたとはいえないよなあ・・・
カラスは地元での興行のために、NEW WINDでの防衛実績がほしいらしい。でも負けたくないから、”弱いのを”とのご希望。
中堅クラスのフェニやなぎさを推薦したが、断られた。
というわけで中堅クラスの一番下であるジャンヌに出番が回ってきたわけだ。
カラス本人は誰の挑戦でも受けるつもりらしいが、AACサイドとしては、過去の苦い経験もあり、また何年も至宝を流失させるわけにはいかないから、確実勝てる相手とやりたいのだろう。
ハッキリ言えば分は悪いが、カラスからフォールをとった実績もある。
数年ぶりとなる海外王座への挑戦・・・どうなるかな。
☆AAC認定世界ヘビー級選手権試合☆
ジャンヌにとっては初となるシングルでのメインイベントとなる。
「ジャーマンに全てを賭けて来ます!」
と意気込みリングへとむかった。
必殺の人間橋(ジャーマンのこと)は王座への夢の架け橋となるかどうかが最大の注目ポイントだったのだが、夢の架け橋を架けるチャンスすらなかった。
本気モードのカラス相手ではジャンヌの実力では及ばない。
2度・・・
それでも2度裏拳をカウント2.8で跳ね返して、意地を見せてくれた。
だが、カラスの3度目の裏拳が、ジャンヌの心を折った。
壮絶なる玉砕・・・わかってはいたことだが、悔しい結果だった。
歓声を浴び、光り輝くベルトを巻く王者をジャンヌは悔しそうに睨んでいた。
まだ光輝くチャンスはあるはずだ。
ジャンヌの愚直なまでのジャーマンへのこだわり。私はそこが気に入っているのだから。
☆MAX WINDタッグ選手権☆
衰えを見せはじめた吉田とハイブリットに挑むのは、スイレン&シャイニングの8期生コンビ。
同期のジャンヌがAAC王座戦に敗退という結果もあり、その魂をも背負って必勝の構えで行くと宣言していた。
「行くぞ!」
「OKよ!」
吉田とハイブリットの息のあった連携攻撃。
Wドロップキックでスイレンの動きを止めると、さらに合体パイルドライバーでマットに叩きつける。
「押さえて!」
「おう!」
ハイブリットがスイレンをカバーし、吉田がカットに入ろうとするシャイニングをとめに行く。
だが瞬発力に衰えのある吉田はダッシュがイマイチだ。
シャイニングは上手くすり抜けると、ハイブリットの顔面めがけて低空のドロップキックを叩きこみカット。
このときのカウントは2.8くらいだった。
スイレンは素早くハイブリットを引き起こす。
「蓮!」
「輝!」
同期コンビお返しの合体パイルドライバー。
スイレンはここでフォールには行かず、シャイニングと交代。
「シャイニングフィンガー!」
ランニング式腰溜め打ち抜き掌底がハイブリットの顔面を打ち抜く!
「フォール!」
バン!
バンッ!!
ここでハイブリット 足をサードロープに引っ掛けてエスケープ。
「このっ!」
頭を掴んで引き起こすと、もう一度シャイニングフィンガー!
「させるか!」
吉田がステップキックでカット。
「決めてください!」
スイレンは草薙流蛇絡み(コブラツイスト)で吉田の動きを止める。
「おう!」
シャイニングは、膝を突いて立ち上がろうとするハイブリットに、シャイニングウイザード!
崩れ落ちるハイブリット。
「フォール!!」
バン!
バンッ!!
「ブレイク!」
タイミングとしては3つめが入るタイミングだったのだが、ニアロープだった。
「このっ!」
再び放たれた閃光魔術を返すだけの力は、ハイブリットには残っていなかった。
「51分26秒 シャイニング・ウイザードからの体固めで勝者シャイニング神威!」
光り輝く膝爆弾で8期生コンビがタッグの頂点に輝く。
同期のスイレンから比べれば遅れていただけに、自らの力でのフォール勝利。
このベルト奪取の意味は大きい。
「やりましたね。」
「ああ。時代を変えた。」
第3代女王組 初防衛に失敗、スイレン&シャイニング組が第4代女王組に。
☆MAX WIND女王戦☆
相羽がまたも挑戦権をGET。
吉田のプラズマサンダースライドをカウント2.5でクリア、続くタイガードライバーをカウント2.8でクリアした相羽は、スターライトチョップ連打で吉田の動きを止める。
「すっごいのいきます!」
隠し技として有名なハイパースターライトが炸裂するも、吉田もカウント2.5ではじき返す。
「それならああああ!!」
吉田が起き上がる前に動き、吉田の足首をフォールドすると、ステップオーバー。
「スタークロスロック!!」
そしてネオ・サザンクロスロックの体勢に入る。
どうやら南から聞いた話では、腕の角度が指一本分違うらしい。
本家の公認技なので、問題はないそうだ。(※某○木スペシャルとは違う)
「ぐああああっ!!」
悲鳴を上げる吉田。
吉田がこの系統の技に弱いことは観客もよくご存知のようで、大歓声がわく。
ここ最近の吉田の敗北は、ハンにSTFでギブアップ負け、ジーニアスにSTSでギブアップ負け・・・そしてハイブリットのネオ・サザンクロスロックでギブアップ負けと、全部STF系での敗北だ。
相羽は引退した南のマンションを尋ね、弟子入りを志願したこともある。
その時は私が引越し祝いに行った日だったなあ。
「吉田~ぁ!ギブアップ?」
「ノーだ!ぐあああっつ」
「ノーギブアップ、相羽絞れ!」
とトニー館。
「うおおおお!」
「ぐああああっつ」
だが吉田はこれを逃げた。
「ブレイク!」
ここで会場から落胆の声。
吉田はフェイスクラシャーで逆襲すると、ラリアートを狙う。
「くっ!」
これを上手く回避した相羽は吉田の腰に手を回すと、スターライトジャーマン!
王座への夢の架け橋!かかったか?
「おおおおっ!」
カウント2.8でクリア。
ドドドドド・・・場内から重低音ストンピング。
「楽しかったよ!」
吉田はここで、もう一度プラズマサンダースライド!
高々と担ぎ上げて強烈に叩きつける。
バン!
バン!!
トニー館は右手を振り上げながら首を左右に振った。
バンツ!!
「25分39秒 プラズマサンダースライドからのエビ固めで勝者吉田龍子!」
負けた相羽はリング上で大の字。
奥の手(スタークロスロック)まではよかったのだが・・・
「相羽!強くなったな。今日はさすがにやばかったけど、まだお前にこのベルトを渡すわけにはいかないんだ。先輩達との約束があるからな。」
と吉田はマイクで言う。
「もっと強くなってかかってこい。」
○吉田(25分39秒 プラズマサンダースライド→エビ固め)相羽×
※第3代女王 吉田が5度目の防衛に成功。
龍を飲み込むだけの光を、まだ相羽は放てなかったか。
まだまだ不足か・・・もっともっと強く光輝け、相羽!
龍を飲み込み、スカイブルーのリングを強く明るく照らす、光となれ!
スターライトで全てを照らせ。
それが南十字星から輝きを受け継いだ相羽の宿命なのだから。
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技も豊富になり、試合の幅が広がった相羽選手には、是非このまま星明りの道を栄光に向けて駆け抜けて欲しいですね~