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2024/11/27 07:42 |
”女王とホープ” その114
「栄光のスターロード」
 NEW WIND社長 風間 新 手記2より。


※この手記は基本的にリプレイですが、風間 新 社長視点で書かれており、創作要素を多分に含んでいます。
 ここでの各登場人物の設定は公式なものでなく、管理人N独自のものです。
 それをご了承の上、つづきへとお進みくださいませ。


 スイレン草薙の2度目のMVPを記念して、花束の贈呈が行なわれた。
 今回はファンクラブ書記長「U」さんの息子さんである、「K」君がプレゼンター。

「お姉ちゃん、おめでとうございます。 ボクのお嫁さんになってください。」
 と白い薔薇の花束を渡しながら、K君の告白。これには場内爆笑。
「ありがとう。・・・今はまだ恋をしている場合ではないので、K君が大きくなったらまた考えましょう。」
 とスイレンは答えていた。

 リング下ではお父さんであるUさんが顔を真っ赤にし、動揺していたのを私は見逃していない。


◇12年目2月◇

 ミドル・ウインドの防衛戦は相羽がジーニアスを下して2度目の防衛に成功した。
 この試合の内容を見た限り、中堅クラスから相羽が一歩抜け出した印象だ。

「ボク、頂点を目指していますから。」
 ふっ・・・しょっちゅうピーピー泣いてくせに。
 今はちゃんと目標は見据えているんだな。

 才能に関しては恵まれているとは言いがたいが、努力でここまでカバーしてきている。
 さらなる飛躍を期待したい。


「挑戦権はいただきます。」
 とスイレンがマイクアピールをする。
アピール前にハウリングをしたのはご愛嬌。

 リング上で大の字に倒れているのはハイブリット。
スイレンの阿修羅退治で完璧な3カウントを奪われたのだから、反論の余地はない。


 ここでスイレンの挑戦はほぼ内定と思われたのだが、そうはならないのがプロレスの面白さだ。


「ぐわああああああああ・・・・」
 リングに吉田の絶叫が響きわたる。
「ギブアップしなさいよ!」
 STF(正確にはフェイスロックではなくスリーパーなので、STSだが)を極めているのはジーニアス武藤。
 完璧に入ってしまっているし、ここはリング中央。
浴びせ蹴りの後にフォールに行かずSTSで吉田を絞め上げたのだ。

「ぐわあああああ・・・」
 吉田の右手がマットを叩いた。
「OK、ギブアップ!」
 トニー館がゴングを要請する。

「ただいまの試合は14分30秒 STSで勝者ジーニアス武藤!」
 この結果に場内騒然。 

「みんな、今の試合みたでしょ?私に挑戦権はあるわよね!」
 ジーニアスはうめく吉田を尻目にマイクで客席をあおる。

「ジーニアス!ジーニアス!」
 場内ジーニアスコール。

「くそっ・・・あんな技で・・・」
 吉田は歯軋りするも後の祭り。
すべては格下と舐めてかかり油断した吉田の過ちだ。
 吉田はマイクを無視して控え室へと下がる。

 控え室からはベンチをひっくり返す音がしたという。


 さらに事態は悪化する。

「よ・し・だ~~!!!」
 相羽のハイキックが完璧に吉田の顔面を捉える。
ヒザから崩れ落ちる吉田にタックル気味に覆いかぶさってフォールする相羽。
 どうやら意識が飛んでいるらしく、吉田はピクリともしない。

 トニー館は首を振って3度目のマットを叩いた。

 場内サプライズに総立ち!
「15分14秒、スラーライトキックからの体固めで勝者、スターライト相羽!」

 ミドル・ウインド王者がMAX WIND女王に勝利という波乱。
吉田は一体どうしたのか・・・最近はノンタイトル戦での負けが多い。

「か、勝った・・・」
 勝った相羽は呆然としている。
それはそうだろう。勝てるとは思っていなかったのだろうから。

「勝てるとは思っていませんでしたが、勝てないとも思っていませんでした。ジーニアス選手が勝っているので、自分にもチャンスはあるんじゃないかとは思ってましたけど、勝っちゃいましたね。」
 と相羽はインタビューで答えていた。

◇12年目3月◇

 若手4人でのフレッシュ・リーグを開催する。
 そのため今月のタイトル戦はない。
 次期挑戦者はいまだ決まらずなので、ある意味期間を取りたいというのもある。

 なおフレッシュ・リーグの参加者は以下の通り
 7期フェニックス遙
10期白石なぎさ
11期ウインド・ドラゴン
12期マイティ祐希子

 フェニはすでにフレッシュという年数ではないが、奮起を期待してメンバーに入れた。
 このメンバーならフェニに優勝してもらわないと困るのだよ。


 ☆公式リーグ戦☆

○マイティ(15:05 月面水爆)ウインド・ドラゴン×

 一年先輩のウイ・ドラが、得意技の“MAXマッキーバスター”でカウント2.8までは追い詰めたのだが、ローリングソバットからムーンサルトプレスというマイティの流れに押し切られてしまった。
 先月のシングルでは先輩の意地を見せていただけにこの敗戦は痛い。

 なおマイティのムーンサルトは初公開である。

「やったね!」
「くっ・・・」

×フェニ(11:37 体固め)なぎさ○
 
 なぎさのパワーがフェニの体力を奪いさり、最後はパワーボムを返してふらふらと起き上がったフェニに体当たり気味のタックルを決め、なぎさがそのまま押しつぶしてフォール勝ち。

「負けた・・・そんな・・・」
「勝つってことは嬉しいかも・・・」

2日目

○マイティ(12:58 体固め)なぎさ×

 ローリングソバットであっさりとフォール勝ち。
これでマイティは10・11期の先輩全員からフォール勝利。
 リーグ戦優勝に王手をかける。

×フェニ(13:57 ネオ・サザンクロスロック)ウインド・ドラゴン○
 
 下馬評ではフェニ有利の声が多数だったが、ふたを開けてみればウイ・ドラペース。
 “MAXマッキーバスター”で動きを止めると、“ラッキーキャプチャー”で絞りあげる。
 これはロープに逃げたフェニだったが、“シャイニングフェニックス”をまともにもらいダウン。
 ここでウイ・ドラが出してきた技は、“ネオ・サザンクロスロック”。
これにはフェニは耐え切れずギブアップ。

 優勝候補フェニまさかの2連敗で優勝どころか最下位の危機。

 MAXマッキーバスターとラッキーキャプチャー、シャイニングフェニックス、ネオ・サザンクロスロック・・・ウインド・ドラゴンの使う技は一期生のものばかりだなあ・・・

最終日

×なぎさ(11:15 ネオ・サザンクロスロック)ウインド・ドラゴン○
 
 試合をリードしたのは後輩のウイ・ドラの方。
なぎさワールドに一切付き合わずさっさと決めてしまった。
 これで2勝1敗としたウイ・ドラは次の試合の結果次第では優勝決定戦の可能性がある。



○マイティ(15:15 月面水爆)フェニ×

 あっさりと5年先輩フェニをマットに撃沈。全勝でフレッシュ・リーグ優勝を飾る。

 うーん、つくづく器の違いを感じる。
 デビュー1年足らずで、中堅レベルを抜け出すとは・・・脅威の成長ぶりだ。
 たぶん現時点で氷室、マッキー、ラッキーの最盛期よりも上のレベルの試合を見せてくれていると思う。
 相羽、ジーニアス、スイレン、シャイニングの8期&9期が追いつかれるのもそう遠くないかもしれない。

 マイティの脅威の成長を感じながら、NEW WINDは13年目に突入する。 
  

 13年目・・・今度の新人は・・・デカイぞ。



↓ご意見・ご感想などはこちらからどうぞ。







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2007/05/20 18:00 | Comments(4) | NEW WIND編

コメント

マイティさん凄いですねぇ。
このまま突っ走っていきそうですね。
デカイ新人・・・大体予想はつきましたが楽しみにしてますw
posted by アワモURLat 2007/05/20 21:37 [ コメントを修正する ]
まさか、求婚宣言してしまうとは……、我が分身は大胆です(笑)

ウィンド・ドラゴンの正体が気になりますか、やはり祐希子さん。Sの素質は伊達ではないですね。
posted by KEIURLat 2007/05/20 22:15 [ コメントを修正する ]
う〜ん、さすがゆっこタイプ。

しかしジーニアスの成長よりスターライトの成長の方が上の流れがあるとは。
posted by seizannURLat 2007/05/20 22:31 [ コメントを修正する ]
>アワモさん

 この3月終了時点で、1260です。
ええ、氷室たちのMAXより上ですね(苦笑)
 この後の展開をお待ちください。
新人はデカイですよ(笑)

>KEIさん
 原稿をすでに予約していたので、冒頭部に組み込みました。
 こういうのも面白いかなと思いまして。
子供に好かれるのはいい人の証明なのです。
 ウイ・ドラはいよいよ表舞台に登場してきました。マイティさんのS・15歳は伸びます。

>seizannさん
 相羽は主人公なので、メイン格では唯一育成に力を入れてありますから。
 ナチュラルでは勝てませんヨ。
ちなみにもう一人強化しているのは藤島です。
 
posted by Nat 2007/05/21 01:09 [ コメントを修正する ]

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