ＮＥＷ ＷＩＮＤ社長 風間新 手記「新たなる夢のはじまり」より
※こちらはレッスルエンジェルスサバイバー２のリプレイとなります。
旧作版のＮＥＷ ＷＩＮＤとはお話上のつながりはありませんが、登場人物などは一部同じものを使用しています。
◇３年目８月
このシリーズから南が復帰する。
「約束通り完璧に治して戻ってきたわ。」
南の表情は晴れやかだった。
「プロレスができるのが楽しみで仕方ないという顔だな。」
「ええ。」
「完璧に治したんだな？」
当初の予定よりもずいぶんと早い。努力家の南のことだから、きっと陰で猛特訓じみたリハビリを行っていたのだろう。
「ええ。二つほど新技のヒントも得て戻ってきたわ。」
「二つもか？」
私は半ば呆れ、半ば感心していた。プロレスラーというのはどうしてこう……素晴らしいのだろう。
「ひとつはサザンクロススペシャルとでも名付けておくわ。３カウントを取る技がない私の欠点を補うことができるはず。」
サザンクロススペシャルか…いったいどんな技なのだろうか。
「なるほど…もう一つは？」
「うーん、まだ漠然としているのよね。本来はこのタイミングで使い始めたい技だったんだけど、まだ使う決心ができないの。決心が出来たら披露するわ。まずは実戦感覚を戻すことが大切なことだから。」
やはり試合から離れると、試合勘が鈍るものなのだろうな。
「…南なら大丈夫。すぐに勘を取り戻すことができるさ。」
「そうかしら？」
「ああ。だって南は…」
私はそこで言葉を区切った
「どうしたの？急に黙り込んで…」
「いや…なぜかいま…“９年ものブランクを乗り越えたんだから…”と言おうとしてしまってね。えっ？と自分で思っただけなんだよ。ははは…」
「……私、今回は約３か月のブランクだけど？」
南はきょとんとした顔をしている。
「だよな。いや、すまん。きっと他のプロレスラーの話と混同したんだな…ははは…」
「変なの。」
なお第１戦沖縄大会の第１ＷＩＮＤ、南は市ヶ谷と組んで桜崎＆エミリーと対戦し、クロスアームスープレックスで桜崎を沈め、見事復帰戦を勝利で飾った。
「利美さん。ひとまずお帰りなさいと言っておきますわ。やはり貴女がいないと面白くないですからね。」
「ありがとう麗華。」
二人は友情の握手を交わした。
「だけど…」
「だけど…」
二人は同時に同じ言葉を発した。
「最終戦は真剣勝負ですわ。病み上がりとはいえ容赦しませんわよ。」
「望むところよ、麗華。私も負けないわ。」
ＮＥＷ ＷＩＮＤは今シリーズの最終戦で、いよいよ“福岡ポートメッセ”に進出する。
１万人を超える会場は初めてなのに、いきなり１万５千人収容の福岡ポートメッセに出て大丈夫なのか…正直不安はあるが、今なら埋められるような気がする。
今回は福岡ポートメッセ初進出を記念して“スカイブルーカップ”を開催しようと思う。
わかりやすくいえば１６人参加のシングルの１ＤＡＹトーナメントだ。
「いやはや…過去最大の試合数になりそうですな。」
いや、実際そうなるだろう。１回戦だけでシングル８試合。２回戦４試合に準決勝が２試合、決勝１試合…合わせて１５試合か。
「シングルだけで１５試合というのは多すぎましたかね。」
「うーん、それはお客さんが決めることですからな。」
確かにその通りだ。第１回の施行になるスカイブルーカップ。誰がこの戦いを制するか楽しみにしたいと思う。
☆第１回スカイブルーカップ出場予定選手☆
ＮＥＷ ＷＩＮＤ（９名）
ガルム小鳥遊、ロイヤル北条、十六夜美響、オーガ朝比奈、ビューティ市ヶ谷、南利美、マイティ祐希子、ソニック・キャット、メイデン桜崎
ＷＷＣＡ（３名）
ダークスターカオス、ジュディ・コーディ、エミリー・ネルソン
ＴＷＷＡ（３名）
ジェナ・メガライト、キャシー・ウォン、ホリー・シエラ
フリー参戦（１名）
リリィ・スナイパー
以上の１６選手が第１回スカイブルーカップに選出された。
ＷＷＣＡ、ＴＷＷＡともに強力メンバーを送り込んでくれているし、これは盛り上がるだろう…と私は思っているのだが…
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無事に復帰してくれて一安心です
しかも新技のヒントを得てくるなんて流石ですね
復帰戦もタッグとは言え勝利で飾っていう事なしです
でも、あんまり無理はしないでね
第１回スカイブルーカップ・・・前評判ではカオスの優勝が有力ですけど
１ＤＡＹトーナメントですから組み合わせ次第でどうなるか分かりませんね
どんな結果になるか楽しみです