最終戦・後楽園プラザ大会
今日のメインカードはタッグ選手権試合60分一本勝負
王者 武藤めぐみ&結城千種組に永原ちづる&相羽和希組が挑戦する。
組み合わせだけを見ると引きは弱いのだが、この間の挑発が大々的に報じられており、客席の入りは上々でこのままいけば、たぶん札止めになるだろう。
「永原選手と相羽選手で『ジャーマン・シスターズ』ですか。わかりやすいネーミングですね、すずさん。」
「あの二人なら納得のネーミングだね。里香は、どっちが勝つと思う?」
この二人は上野女子プロレス所属の若手レスラー岩井里香と、小早川すずである。
たまたまオフ日だったので、勉強の為に観戦に訪れたのだ。
「普通に考えれば王者組だと思いますよ、すずさん。」
「そうだよね。生で見たことはないけど、映像で見た限りでは王者組の二人は相当の器だよ。」
「ですよね。未知さんたちが『すごいのが出てきたね。』って言っているくらいですから。」
「だね。でも気になるのは、その二人を挑発してまで挑戦にこぎつけた挑戦者だよ。本人たちも認めているようだけど、実績も個々の実力も明らかに劣る。」
このすずの言葉に里香も頷く。
「そうなんですよ。それが気になりますね。今までタッグを組んだ経験も殆どないみたいだし、この大一番でどういう試合をするか楽しみです。」
「王座への夢の架け橋、人間橋・・・青コーナーより、挑戦者『ジャーマン・シスターズ』永原ちづる、相羽和希入場。」
相羽が青、永原が赤のスカジャンを着ての入場。タッグチームという雰囲気が出ている。
ちなみに絵柄は橋をモチーフにしたものでこの二人にぴったりだ。
ブーイングと歓声が入り混じる中、堂々と入場。
セコンドには杉浦美月と富沢レイがつく。
「赤コーナーより王者 武藤めぐみ、結城千種入場。」
光り輝くベルトを巻き、王者組が威風堂々と入場してくる。
「和希、あのベルト欲しい?」
「欲しいです。ちづる先輩は?」
「もちろん欲しいわよ。この試合が終わったらあれは私たちのものだからね。」
「はい!」
そして試合が始まった。
「このっ!」
武藤のドロップキックが永原のアゴ先を貫く。
「ああ、いきなり流血ですね。」
「口の中を切ったみたい、今の武藤選手のドロップキックには怨念が込められていたね。」
里香とすずが囁き合う。
試合開始直後のドロップキックで流血してしまった永原は武藤に押されてしまう。
「終わりだっ!」
武藤はいきなりニールキックを放つが、いくらなんでも早すぎる。
永原は武藤をキャッチすると、そのままジャーマンで武藤を投げ捨てた。
「今のが噂の・・・」
「レベル2ジャーマンか・・・」
里香とすずは初めてみる、永原のレベル2ジャーマン。
ほとんどボディスラムと同じ感覚で放っているようだが、ジャーマンはジャーマン。
これで武藤の動きが止まった。
「タッチ!ちづるさん!」
相羽がようやくリングインする。
まずダウンしている武藤にセントーン。
「このっ!」
武藤も相羽をボディスラムで転がすと、勢いをつけて空中で体を数回捻りエルボーを落とす。
「今のはフラッシングエルボーですね。」
「前提条件はエルボードロップと瞬発力・・・」
「武藤選手のバネならできますね。」
「だね。」
だが相羽はこの攻撃を読んでおり腕をそのまま固める。
「腕ひしぎですね。」
「上手い・・・」
この腕ひしぎはガッチリと決まっており、腕が完全に伸びきっている。
「このっ・・・」
暴れる武藤だが、その程度では外れない。
「レフェリー!結城、結城!」
永原がエプロンから結城を指差し、アピールする。
「タッチロープ持ってろ!」
救出に入ろうとしていた結城に気づき、レフェリーが結城に注意を与える。
「ヘヘッ・・・」
永原はその隙にコーナーへと登ると、思いっきりジャンプし、武藤の腹部を思いっきり踏んづけた。ダイビング・ダブルフットスタンプだ。
「レフェリー、二人・・・」と結城がアピールし、レフェリーが振り返った時には、永原はすでにエプロンへと引っ込んだ後だった。
「こら、結城、タッチロープ!」
レフェリーが注意する。
「上手い・・・」
「永原選手ってベビーフェイスだったよね?」
「そのはずです。今はなぜかヒールテイスト入った動きだったけど。」
武藤はその後、ロープへと逃げることに成功するが、右腕を大分痛めつけられてしまった。
「めぐみ、チェンジ!」
武藤はアームホイップで相羽をほうり投げると、自軍コーナーへと飛び込む。
「・・・今日のあの二人、いつもと違う、気をつけて。」
「OK。」
ようやく結城が登場。
「ゆ・う・き!ゆ・う・き!」
客席から結城コールが飛ぶ。
「凄い人気ですね。」
「だね、武藤選手に比べて人当たりがいいから人気があるみたいよ。」
「なるほど。」
「里香もそうだろ。私より人気あるじゃないか。」
「えへへ。」
このやりとりの間に結城が相羽をロープに振り、ケンカキックを叩きこんだ。
「顔のわりにはエグイ技ですね。」
「結城選手のバックドロップはもっとエグイらしいよ。人は見かけによらないね。」
結城はそのままキャメルクラッチ。
相羽の顔は赤コーナー側に向いている。
「めぐみっ!」
「任せてっ!」
武藤はトップロープを使い、スワンダイブで飛ぶ。
そしてドロップキックを相羽の顔面に叩きこんだ。
「スワンダイブ式ミサイルキック・・・」
「しかも押さえつけた相手の顔面か。えげつないね。」
これで相羽も流血。
これで一気に王者組ペースとなり、挑戦者組は苦戦を強いられる。
(続く)
今日のメインカードはタッグ選手権試合60分一本勝負
王者 武藤めぐみ&結城千種組に永原ちづる&相羽和希組が挑戦する。
組み合わせだけを見ると引きは弱いのだが、この間の挑発が大々的に報じられており、客席の入りは上々でこのままいけば、たぶん札止めになるだろう。
「永原選手と相羽選手で『ジャーマン・シスターズ』ですか。わかりやすいネーミングですね、すずさん。」
「あの二人なら納得のネーミングだね。里香は、どっちが勝つと思う?」
この二人は上野女子プロレス所属の若手レスラー岩井里香と、小早川すずである。
たまたまオフ日だったので、勉強の為に観戦に訪れたのだ。
「普通に考えれば王者組だと思いますよ、すずさん。」
「そうだよね。生で見たことはないけど、映像で見た限りでは王者組の二人は相当の器だよ。」
「ですよね。未知さんたちが『すごいのが出てきたね。』って言っているくらいですから。」
「だね。でも気になるのは、その二人を挑発してまで挑戦にこぎつけた挑戦者だよ。本人たちも認めているようだけど、実績も個々の実力も明らかに劣る。」
このすずの言葉に里香も頷く。
「そうなんですよ。それが気になりますね。今までタッグを組んだ経験も殆どないみたいだし、この大一番でどういう試合をするか楽しみです。」
「王座への夢の架け橋、人間橋・・・青コーナーより、挑戦者『ジャーマン・シスターズ』永原ちづる、相羽和希入場。」
相羽が青、永原が赤のスカジャンを着ての入場。タッグチームという雰囲気が出ている。
ちなみに絵柄は橋をモチーフにしたものでこの二人にぴったりだ。
ブーイングと歓声が入り混じる中、堂々と入場。
セコンドには杉浦美月と富沢レイがつく。
「赤コーナーより王者 武藤めぐみ、結城千種入場。」
光り輝くベルトを巻き、王者組が威風堂々と入場してくる。
「和希、あのベルト欲しい?」
「欲しいです。ちづる先輩は?」
「もちろん欲しいわよ。この試合が終わったらあれは私たちのものだからね。」
「はい!」
そして試合が始まった。
「このっ!」
武藤のドロップキックが永原のアゴ先を貫く。
「ああ、いきなり流血ですね。」
「口の中を切ったみたい、今の武藤選手のドロップキックには怨念が込められていたね。」
里香とすずが囁き合う。
試合開始直後のドロップキックで流血してしまった永原は武藤に押されてしまう。
「終わりだっ!」
武藤はいきなりニールキックを放つが、いくらなんでも早すぎる。
永原は武藤をキャッチすると、そのままジャーマンで武藤を投げ捨てた。
「今のが噂の・・・」
「レベル2ジャーマンか・・・」
里香とすずは初めてみる、永原のレベル2ジャーマン。
ほとんどボディスラムと同じ感覚で放っているようだが、ジャーマンはジャーマン。
これで武藤の動きが止まった。
「タッチ!ちづるさん!」
相羽がようやくリングインする。
まずダウンしている武藤にセントーン。
「このっ!」
武藤も相羽をボディスラムで転がすと、勢いをつけて空中で体を数回捻りエルボーを落とす。
「今のはフラッシングエルボーですね。」
「前提条件はエルボードロップと瞬発力・・・」
「武藤選手のバネならできますね。」
「だね。」
だが相羽はこの攻撃を読んでおり腕をそのまま固める。
「腕ひしぎですね。」
「上手い・・・」
この腕ひしぎはガッチリと決まっており、腕が完全に伸びきっている。
「このっ・・・」
暴れる武藤だが、その程度では外れない。
「レフェリー!結城、結城!」
永原がエプロンから結城を指差し、アピールする。
「タッチロープ持ってろ!」
救出に入ろうとしていた結城に気づき、レフェリーが結城に注意を与える。
「ヘヘッ・・・」
永原はその隙にコーナーへと登ると、思いっきりジャンプし、武藤の腹部を思いっきり踏んづけた。ダイビング・ダブルフットスタンプだ。
「レフェリー、二人・・・」と結城がアピールし、レフェリーが振り返った時には、永原はすでにエプロンへと引っ込んだ後だった。
「こら、結城、タッチロープ!」
レフェリーが注意する。
「上手い・・・」
「永原選手ってベビーフェイスだったよね?」
「そのはずです。今はなぜかヒールテイスト入った動きだったけど。」
武藤はその後、ロープへと逃げることに成功するが、右腕を大分痛めつけられてしまった。
「めぐみ、チェンジ!」
武藤はアームホイップで相羽をほうり投げると、自軍コーナーへと飛び込む。
「・・・今日のあの二人、いつもと違う、気をつけて。」
「OK。」
ようやく結城が登場。
「ゆ・う・き!ゆ・う・き!」
客席から結城コールが飛ぶ。
「凄い人気ですね。」
「だね、武藤選手に比べて人当たりがいいから人気があるみたいよ。」
「なるほど。」
「里香もそうだろ。私より人気あるじゃないか。」
「えへへ。」
このやりとりの間に結城が相羽をロープに振り、ケンカキックを叩きこんだ。
「顔のわりにはエグイ技ですね。」
「結城選手のバックドロップはもっとエグイらしいよ。人は見かけによらないね。」
結城はそのままキャメルクラッチ。
相羽の顔は赤コーナー側に向いている。
「めぐみっ!」
「任せてっ!」
武藤はトップロープを使い、スワンダイブで飛ぶ。
そしてドロップキックを相羽の顔面に叩きこんだ。
「スワンダイブ式ミサイルキック・・・」
「しかも押さえつけた相手の顔面か。えげつないね。」
これで相羽も流血。
これで一気に王者組ペースとなり、挑戦者組は苦戦を強いられる。
(続く)
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おまけに、前に見た人たちが・・・と思ってると、リンドリ解説してますしw
レベル2ジャーマンてwww
それより、前回のジャーマン・コンビネーションの全容がすごく気になりますが(きっと、キン肉マンの様なのに違いないw)
・・・続きの楽しみという事でw
では、楽しみにしておきます~♪