編集部より。
この作品は連載126回で終了した長編リプレイ『NEW WIND社長 風間新 手記』に大幅加筆・修正を加えております。
以前の作品と比べると印象が変わるかもしれませんが、風間新社長率いるNEW WINDの成長物語を再度楽しんでみてください。
※今回は3年目2月から4年目の春までのお話です。※
この作品は連載126回で終了した長編リプレイ『NEW WIND社長 風間新 手記』に大幅加筆・修正を加えております。
以前の作品と比べると印象が変わるかもしれませんが、風間新社長率いるNEW WINDの成長物語を再度楽しんでみてください。
※今回は3年目2月から4年目の春までのお話です。※
◇3年目2月◇
☆EWAタッグ選手権試合☆
マッキー&ラッキーの『ジューシーペア』に挑戦するのは、なんとデビュー1年に満たない新人の武藤&結城。
この二人になった理由は、王者組のラッキーが、武藤と結城とのシングルマッチで連敗したのが原因。
「ラッキー先輩、それでもチャンピオンですか?だらしないですね。」
武藤は完全にラッキーを見下している。元々自分に自信を持ちすぎているので、先輩に対しても遠慮を知らないけど。
「マッキーさん、私たちはラッキーさんを倒しました。タッグ王座に挑戦させてください!」
結城・・・ここは別に丁寧に言わなくてもいいところだけど人の良さが出ているよね。
こういう時は「挑戦させろ、このヤロー」と言っても、プロレス的にはOKだけどね。
「面白いじゃねえか。かかってこいよ!次期シリーズで受けてやるよ!」
マッキーは挑発には乗りやすいタイプだし、それに後輩から挑戦を受けて無視できるほど人間は出来ていない。
ラッキーはノーコメントだったが、否定しない=肯定と考え、挑戦は決定。
しかし、いくら3期生の武藤&結城の成長著しいとはいえ、マッキー&ラッキーとはキャリア差2年。
ベテラン選手の2年差ならばたいした事はないが、武藤と結城はまだ新人だ。『この時期の2年のキャリア差は簡単には埋められないはずだ。』と私は思っていた。。
だが、ふたを開けてみれば試合のペースを握っていたのは武藤&結城の方だった。
ターゲットをラッキーに絞って攻撃を重ねていく。
団体の指導方針が『新人は基礎体力重視』なので、武藤と結城には、あまり技を持たせてはいないのだが、この二人は試合の組み立てが上手い。連携も抜群だったし、とても1年目の新人の試合ではなかった。
「ジューシーペア、頑張れよ!先輩だろ~?」と客席からも厳しい声が飛んだ。
場内は新人コンビの戴冠濃厚と見ていた。
実際私も「これは3期生かな?」と感じていたのだが、試合を制したのはジューシーペアだった。
武藤&結城の新世代に傾いていた流れを引っ繰り返したのは、マッキーのパワーだった。
「なめんなああっ!」
小うるさい武藤へマッキータイガー(変形ダブルアーム・パイル)を決め、戦闘不能に追い込むと、返す刀で結城に必殺のMAXマッキーバスター(旋回式キン肉バスター)。
「どうだあっ!」
勝利を確信したマッキーは、結城を踏みつけてフォール。結城にこれを返す力は残っておらず、3カウントが入った。
○マッキー&ラッキー(27分42秒 MAXマッキーバスター→踏みつけ体固め)武藤&結城×
◇試合後のコメント◇
「楽しかったよ。あいつらセンスはあるし。でもまだしょっぱいよな。」
マッキーはカッカと笑う。勝ててほっとしているのだろう。
「シングルで負けていますから、大きな事はいえませんでしたけど・・・タッグってキャリア・積み重ねが大事ですからね。タッグでは負けられませんよ。」
なるほどタッグでは負けないか。うんうん言いことをいうね。・・・っておい!、シングルでは負けていいのかい?
「悔しい・・・今度は絶対勝ちます。」
最後の最後で取られてしまった結城は涙を浮かべながらリベンジを誓う。
「ラッキー先輩は問題外でしたけど、マッキー先輩は『意外』と強敵でした。ま、今度は勝ちますけど。」
武藤はあくまでも強気だった。
今日の試合を観る限り、この二人がベルトを獲る日もそんなに遠くないだろう。
今月はAACタッグの防衛戦も開催され、伊達&カンナの『サイレントヴォイス』が、マリア&ロレン組の挑戦を54分8秒シャイニングフェニックスで退けている。
伊達&カンナのサイレントヴォイスは強い。この調子だと当分ベルト守りそうな雰囲気だ。
◇4年目春◇
そして新しい春が来た。
来月(5月)は団体旗揚げ月、もう4回目の5月になるのか・・・時が流れるのは早いものだなあ。
それにしても今年の新人スカウトはかなり頭を悩ませてしまったよ。
例年に比べ人材が少ないというのが一番のネックで、ダンディ須永氏のネットワークを駆使しても、リストアップ出来たのがわずか二人という状況だった。
もちろん他にもプロレスラー志望の子はいるにはいたのだが、レベルの高いプロレス団体を目指す以上は逸材のみを確保したい。
むろん団体規模が大きくなれば、いずれは受け皿も用意できるようになるかもしれないが、なにしろ今のNEW WINDにそんな余裕はない。
結局、『地元福岡出身』の永沢舞が入団する事になった。
同期がいないというのは彼女には悪いのだが、先輩たちにもまれて強くなって欲しい。
「はい!舞がんばります!同期がいないのはさびしいけど、一日も早く先輩たちに追いつけるように、頑張る!ガンバル!」
彼女の対戦相手としてエレナ・ライアン選手とフリー契約を結ぶ。
結局、「新人の相手は外国人選手」というのが、うちの旗揚げの頃からの伝統になりつつあるな。
☆EWAタッグ選手権試合☆
マッキー&ラッキーの『ジューシーペア』に挑戦するのは、なんとデビュー1年に満たない新人の武藤&結城。
この二人になった理由は、王者組のラッキーが、武藤と結城とのシングルマッチで連敗したのが原因。
「ラッキー先輩、それでもチャンピオンですか?だらしないですね。」
武藤は完全にラッキーを見下している。元々自分に自信を持ちすぎているので、先輩に対しても遠慮を知らないけど。
「マッキーさん、私たちはラッキーさんを倒しました。タッグ王座に挑戦させてください!」
結城・・・ここは別に丁寧に言わなくてもいいところだけど人の良さが出ているよね。
こういう時は「挑戦させろ、このヤロー」と言っても、プロレス的にはOKだけどね。
「面白いじゃねえか。かかってこいよ!次期シリーズで受けてやるよ!」
マッキーは挑発には乗りやすいタイプだし、それに後輩から挑戦を受けて無視できるほど人間は出来ていない。
ラッキーはノーコメントだったが、否定しない=肯定と考え、挑戦は決定。
しかし、いくら3期生の武藤&結城の成長著しいとはいえ、マッキー&ラッキーとはキャリア差2年。
ベテラン選手の2年差ならばたいした事はないが、武藤と結城はまだ新人だ。『この時期の2年のキャリア差は簡単には埋められないはずだ。』と私は思っていた。。
だが、ふたを開けてみれば試合のペースを握っていたのは武藤&結城の方だった。
ターゲットをラッキーに絞って攻撃を重ねていく。
団体の指導方針が『新人は基礎体力重視』なので、武藤と結城には、あまり技を持たせてはいないのだが、この二人は試合の組み立てが上手い。連携も抜群だったし、とても1年目の新人の試合ではなかった。
「ジューシーペア、頑張れよ!先輩だろ~?」と客席からも厳しい声が飛んだ。
場内は新人コンビの戴冠濃厚と見ていた。
実際私も「これは3期生かな?」と感じていたのだが、試合を制したのはジューシーペアだった。
武藤&結城の新世代に傾いていた流れを引っ繰り返したのは、マッキーのパワーだった。
「なめんなああっ!」
小うるさい武藤へマッキータイガー(変形ダブルアーム・パイル)を決め、戦闘不能に追い込むと、返す刀で結城に必殺のMAXマッキーバスター(旋回式キン肉バスター)。
「どうだあっ!」
勝利を確信したマッキーは、結城を踏みつけてフォール。結城にこれを返す力は残っておらず、3カウントが入った。
○マッキー&ラッキー(27分42秒 MAXマッキーバスター→踏みつけ体固め)武藤&結城×
◇試合後のコメント◇
「楽しかったよ。あいつらセンスはあるし。でもまだしょっぱいよな。」
マッキーはカッカと笑う。勝ててほっとしているのだろう。
「シングルで負けていますから、大きな事はいえませんでしたけど・・・タッグってキャリア・積み重ねが大事ですからね。タッグでは負けられませんよ。」
なるほどタッグでは負けないか。うんうん言いことをいうね。・・・っておい!、シングルでは負けていいのかい?
「悔しい・・・今度は絶対勝ちます。」
最後の最後で取られてしまった結城は涙を浮かべながらリベンジを誓う。
「ラッキー先輩は問題外でしたけど、マッキー先輩は『意外』と強敵でした。ま、今度は勝ちますけど。」
武藤はあくまでも強気だった。
今日の試合を観る限り、この二人がベルトを獲る日もそんなに遠くないだろう。
今月はAACタッグの防衛戦も開催され、伊達&カンナの『サイレントヴォイス』が、マリア&ロレン組の挑戦を54分8秒シャイニングフェニックスで退けている。
伊達&カンナのサイレントヴォイスは強い。この調子だと当分ベルト守りそうな雰囲気だ。
◇4年目春◇
そして新しい春が来た。
来月(5月)は団体旗揚げ月、もう4回目の5月になるのか・・・時が流れるのは早いものだなあ。
それにしても今年の新人スカウトはかなり頭を悩ませてしまったよ。
例年に比べ人材が少ないというのが一番のネックで、ダンディ須永氏のネットワークを駆使しても、リストアップ出来たのがわずか二人という状況だった。
もちろん他にもプロレスラー志望の子はいるにはいたのだが、レベルの高いプロレス団体を目指す以上は逸材のみを確保したい。
むろん団体規模が大きくなれば、いずれは受け皿も用意できるようになるかもしれないが、なにしろ今のNEW WINDにそんな余裕はない。
結局、『地元福岡出身』の永沢舞が入団する事になった。
同期がいないというのは彼女には悪いのだが、先輩たちにもまれて強くなって欲しい。
「はい!舞がんばります!同期がいないのはさびしいけど、一日も早く先輩たちに追いつけるように、頑張る!ガンバル!」
彼女の対戦相手としてエレナ・ライアン選手とフリー契約を結ぶ。
結局、「新人の相手は外国人選手」というのが、うちの旗揚げの頃からの伝統になりつつあるな。
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今から見返すと、又感慨深いw