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2017/08/17 14:49 |
女子プロお嬢様伝説ユイナ その4

「まだまだですわ!!」
 市ヶ谷は髪を掴んで無理やりユイナを引き起こすと、ショートレンジのビューティボンバーをユイナの喉元に叩き込む。
「っぐぐ」
ユイナは倒れそうになるが、キッと市ヶ谷をにらみつけ、ノーモーションの裏拳を市ヶ谷の右頬に叩き込む。これがライトニング・パンチである。
「あら、まだ戦意があったのですの?」
 市ヶ谷は平然としている。

「ライトニング・パンチが効かない?」
「ライトニング・パンチ? おーほっほっほ。ライト(軽い)パンチでしたわね。」といいながら市ヶ谷はノーモーションの裏拳を放つ。
「!!」
 ユイナはとっさにその腕を掴み、飛びつき式の三角絞めに移行する。
「ライトニング・トライアングル!」とユイナは叫んだ。
「だから軽いのです。極まっていませんわよ。」
 市ヶ谷はそのままユイナを高く持ち上げ、ビューティボム。
「きゅう・・」白目をむいてダウンするユイナ
「終わりですわね。」
「甘い!」
「!?」
 勝ち誇る市ヶ谷の顔面に大きくて硬いものが直撃する。蘇生した紫月のヒップアタックが市ヶ谷の顔面を直撃したのだ。
「紫月さん・・・ちょっと大きいですわよ。」
「私だって好きで大きいわけではないわ。」
 紫月はお尻に両手をあてる。
「スキありです!」
 市ヶ谷はビューティボンバー!だがそれを紫月は巧みにブロックし、背後へと回りこむ。
「甘いわね市ヶ谷さん。」
 紫月は紫月の舞(ジャーマン)を狙う。
「甘いのはそっちですわ。」
 市ヶ谷の声がしたかと思うと紫月の後頭部に衝撃が走る。
「私を忘れていたようね。」
 エリナの綺麗な足が紫月の後頭部をトラースキックで捕らえている。
「しまった・・・」
「終わりですわ。」
 市ヶ谷は紫月をビューティボムの体勢に捕らえ、豪快かつ華麗にリングへと叩きつける。
 勝利を確信し、笑みを浮かべる市ヶ谷。
「まだまだ・・・」
 紫月は立ち上がり、油断していたエリナに背後から組み付くと『投げ放し式紫月の舞』で綺麗に投げ飛ばす。エリカは受身をとりそこね、ダウン。
「市ヶ谷~~!!」
 紫月は再びヒップアタックにいくが、市ヶ谷はそれを受け止めると、「はしたない攻撃ですこと!」とジャーマンで後方へと投げ飛ばす。
「…しぶといですわね。ですが、これで終わりですわ。」
 市ヶ谷は紫月を無理やり引き起こし、ビューティボム。これで紫月がダウンするが・・・
「まだまだなんだから・・・」とユイナが立ち上がる。
「な・・・ほとんど素人同然のあなたが・・・なぜ?」
「私は負けられない。財閥の力をバックに、つねに余裕のある戦いしかしない貴方には絶対負けられないの。お金がなければ、何もできない貴方なんかに・・・負けられるか~~!いくわよ、ライトニング・パ~ンチ!!」
 ユイナの裏拳が市ヶ谷の右頬を捉える。
「軽いっていった・・・で・・・」市ヶ谷の体が揺らぐ。
「そんな・・・さっきよりも重い・・・」
「人は必死になれば力を引き出すことができるのよ!」
 ユイナは、市ヶ谷の顔面にライトニングソード(シャンピングハイキック)を叩きこむ。
「そんな・・・ばかな・・・」
 市ヶ谷はふらふらしながらも反撃をしようとする。
「必死に戦わない貴方にはわからないでしょう!!」
 市ヶ谷のビューティボンバーを交わしたユイナは市ヶ谷のバックを取る。
「市ヶ谷様!!」
 またも蘇生したエリナがユイナの後頭部に体重を乗せたローリングソバットを叩きこむ。これは効いたようで、ユイナはヒザをついてしまう。
「エリナ!ローズ・ウイップですわ!!」
 市ヶ谷とエリナが同時にロープに飛び、ユイナへと突進する。
 市ヶ谷のカカト落しと、エリナの『閃光魔術』がユイナの顔面を同時に打ち抜く。ユイナは崩れ落ちるように前のめりにダウンしてしまった。
「終わりましたわね。」
「ですね・・・きゃ・・・」
 市ヶ谷の言葉に同意したエリナだったが、直後に紫月の紫龍で落ちてしまった。
「紫月さん・・・あなたまだ・・・」
「太陽と月が出会う時、大いなる力がうまれ、運命の扉を開く。この紫龍の占いは外れた事はありません。」
 紫月の声にユイナが反応し、起き上がる。
「紫龍・・・さんだったのね・・・紫月さん。」
「ユイナさん、隠していてごめんなさいね。」
「さっきからそんな気がしていたんだ。」
「市ヶ谷を倒します。」
「はい、紫・・月さん。」
 市ヶ谷のバックにユイナが組み付き、紫月が市ヶ谷の正面に立つ・・
「こ、この!!!」
 市ヶ谷が暴れてユイナのクラッチを外そうとするが、なかなか外れない。
「まだ・・・こんな力があるの?!」
 ユイナも投げる事ができない。
「ビューティ市ヶ谷!覚悟!!」
 紫月がロープに飛ぶ。そして繰り出した技は・・・ヒップアタック!!
市ヶ谷の顔面にめり込むと同時に市ヶ谷の体は宙に浮き、綺麗な弧を描いてリングへと後頭部から突き刺さっていった。
「ライトニング・・・アロー!!!」
 ユイナ最後の技が決まり、市ヶ谷がマットへと沈んだ。
 すでにエリナは戦闘不能・・・市ヶ谷もまたマットに沈み・・・ゴングが鳴らされた。芝田が授けた合体技でのフィニッシュ。
「勝者 氷室紫月、神楽坂ユイナ組!」
 ユイナの腰に太陽のベルトが、紫月の腰に太陽と月のベルトが巻かれる。この時ローズ・ウイップの主導権は紫月たちへと移った。
「紫月さん・・・ユイナさん・・・」
 市ヶ谷がベルトを巻く二人に近づく。緊張した空気が張り詰めるが、市ヶ谷は笑顔でこういった。
「おめでとう紫月さん、ユイナさん。私は間違っていたみたいですわね。」
「市ヶ谷さん・・・」
 ユイナはびっくりした表情を浮かべる。
「今回は教えられましたわ。想いの強さが強さになると言うことを。だから『今は』あなたたちを祝福いたします。」
「今は?」と紫月。
「ええ、すぐ取り返しますわ。次は負けませんわよ。それまでの間ベルトは貴方たちにお預けしておきますわ。」
 市ヶ谷はエリナを背負ってリングを去る。
「市ヶ谷さん・・・変わらないのね。」
「いいえユイナさん、市ヶ谷さんはあなたとの戦いを通じて運命の扉いえ、心の扉を開いたようですよ。」
「えっ・・・そうなの?」
「はい。そうですよね、芝田さん。」
「ですわね。市ヶ谷さんがエリナさんを背負って退場なんてありえませんでしたわね。」
「そうなの?」
「市ヶ谷の心の扉は確実に開いたのです。これで私達の団体も変わりますね。」
 芝田は笑顔を浮かべ、ユイナと紫月の顔を見る。
「さ、帰りましょうか。」
「はい。」
 拍手と歓声が惜しみなく続く中、ユイナたちは退場していった。


◇エピローグ◇

 この後の市ヶ谷は財閥をバックにした独裁政治からは手を引き、リング上での実力で勝負するようになったという。
 もっともリング上でも一番強いので、結局市ヶ谷の独裁は変わらなかったというが。
「まったく、手がつけられませんね。」
「でもこの方が面白いです。」
「ですわね。私も華麗に舞わせていただくとしましょう。伊集院さん行きますわよ。」
「はい!」
 芝田・伊集院のコンビはローズ・ウイップの名物タッグへと成長。

 そして紫月は・・・

「貴方の運命の人は・・・すぐ近くにいますよ。」
 どうやら今まで通り昼間は紫龍として占いをし、夜はローズ・ウイップのトップお嬢様ファイターとして活躍しているようだ。

 ユイナは再び元のアイドル生活に戻ったが、ちょっぴり退屈な思いをしていた。
「はあ・・・」
「ユイナちゃんどうしたの? ため息なんてついて?」
 マネージャーの田辺は声をかける。
「なんか退屈だなあ・・・って。」
「そう?スケジュールは一杯だけどなあ。」
 田辺はスケジュール帳をパラパラとめくる。ドーム大会のおかげでユイナ人気はさらに上昇し、スケジュールは埋まっている。
「ユイナ、お仕事の依頼が入ったよ。」
 社長が声をかける。
「社長さん、断ってくれない?これ以上仕事したくないのよ。気分が乗らないから。」
 ユイナは内容も聴かずに言う。
「いいのかい?ローズ・ウイップからのオファーだけど。」
「えっ?!」
「試合じゃないけど、ゲストと歌のオファー。市ヶ谷さんって女性の方から連絡があってね。」
「市ヶ谷さんから! じゃあ受けるね!!」
 ユイナの顔に笑顔が戻り、社長も田辺もほっとした顔を浮かべていた。




  ☆出 演☆

神楽坂ユイナ=神楽坂ユイナ(風村プロ)

氷室紫月=氷室紫月(NEW WIND)※特別出演

ビューティ市ヶ谷=ビューティ市ヶ谷(市ヶ谷事務所)※特別出演

芝田 美紀=芝田美紀(百合の園@応援ぺえじ)※特別出演
伊集院光=伊集院光(ラ=ピュセルプロ)※友情出演
西園寺エリナ=西園寺エリ(風村プロ)
清流野清子=清野まりこ(星プロ)
九部由里=くさかべゆりい(星プロ)
田辺マネージャー=田所史郎(星プロ)
風村プロ社長 =風村正二(風村プロ)※友情出演

お嬢様ファイターA=すずきまさみ
お嬢様ファイターB=田村さや
お嬢様ファイターC=遠藤みのり
お嬢様ファイターD=春日部まき
お嬢様ファイターE=飯村きりこ
お嬢様ファイターF=岩井里香(上野女子プロレス)

リングアナ=山中宏和(上野女子プロレス)

レスリング監修&レフェリー=ダンディ須永(NEW WIND)

協 力:NEW WIND、上野女子プロレス、ガールズ・ゴング、週刊女子プロレス

主題歌:「月と太陽の贈りもの」(歌:神楽坂ユイナwith氷室紫月)

挿入歌:「お嬢様のたからもの」(歌:神楽坂ユイナ)

製 作: 女子プロお嬢様伝説製作委員会 





◇終演後◇

「紫月って凄いなあ・・・こんなに演技出来たんだ。」
「市ヶ谷さんも芝田さんも・・・凄いのね・・・」
「それに比べてアタシ達なんて・・・冒頭のセリフに出てくるだけじゃねえか。」
 ジューシーペアがちょっぴりしょげている。
「でも、よくここまで演技できましたね、紫月さん。」
 みことも感心している。
「ありがとう・・・自然にやってくれと言われてそれを心がけただけなんですよ。」
 氷室が顔を真っ赤にして俯く。
「でも私も驚いたよ。ここまで出来るなんて凄いよ氷室。」
 私は心底感心していた。
「社長まで・・・ありがとうございます。」
「かーっアタシも出たいなあ・・・映画。」
「私も!」
「私もでたいです!」
「紫月だけずるいよね~!!」
「出てみた~い。」
 ああ収拾つかない・・・
「南、なんとかしてくれ・・・」
 私は南に助けを求めたが・・・
「紫月は完璧な演技だったわね。私も出たいなあ」
「社長、続編に私たちを使ってくれるように交渉してくださいよ!」
「そうですよ、ずるいです。」
「出たい!」
「出させろ!」
「出たい!出たい!」
「・・・でてもいいわよ。」
「めぐみが出るなら私もでます。」
 お前らなあ・・・
「お嬢様なんてこんな風に騒ぐお前らに出来るわけないだろー!!」
 それにうちは映画タレントのプロダクションじゃない!



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2009/03/27 18:00 | Comments(0) | NEW WIND 改訂版

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