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『もう一度あの日のように~再会~その8「反発!(前編)」』
NEW WIND社長 風間 新 手記より。


※このお話は全126話で終了した、長編リプレイNEW WIND編および栄光のスターロード編のアフターストーリーです。
 ただし、リプレイではなく創作になりますので、通常のゲーム上ではありえない展開になっております。

 その辺りをふまえた上で続きへとお進みください。

 単独でも楽しめるとは思いますが、人物の設定などはNEW WINDに準拠していますので、NEW WIND編を先に読んで頂く事をお勧めいたします。

 ※※ご注意事項※※
 ストーリーの都合上、登場人物に恋愛などの設定が加味されています。
 そのような表現が苦手な方はご遠慮ください。 

☆2ヶ月前 NEW WIND道場☆
 
17周年記念興行のカードを聞いた所属選手たちはある者は驚き、ある者は驚喜し、そしてある者は怒りをあらわにした。

「レジェンド?その方達の事を私は存じ上げませんが、この私より上のはずがありませんわ。気に入らないですわね。」
 新日本ドームのメインで“炎の女帝”マイティ祐希子が保持する『MAX WIND女王』に挑戦が決定している13期生ビューティ市ヶ谷は、メインのあとにスペシャルマッチが組まれていることが気に入らないらしい。
「市ヶ谷なんかと意見が合うのはものすっご~~~~く嫌なんだけど…私も気に入らないな、このカード。」
 市ヶ谷の一つ上の12期生、“現体制の不動のエース・炎の女帝”マイティ祐希子は心底嫌そうな顔をした。
「私の方こそ、こんな田舎者の先輩などと意見が合うのは嫌ですわ。」
「なんですって!大体市ヶ谷は財閥のお嬢様だかなんだかしらないけど、本当のお嬢様は埼玉なんかに住まないのよ!やっぱり芦屋でしょ。」
「なんですって、この貧乳娘!」
「ばっかじゃないの、女はサイズじゃないの。形よ、形!あんたのなんかデカイだけで品がないのよ!」
 おいおい誰か止めてくれ…
「よしな、市ヶ谷!」
 市ヶ谷の同期である八島が割って入ってくれた。
「静香さん、邪魔をしないでくださるかしら!」
「それ位にしときな、市ヶ谷。みっともないよ。それに今ケンカを売る相手は新咲先輩ではないだろう?」
 まったくもって正論だと思う。今この二人がケンカをする理由はないのだから。
「…一理ありますわね。」
 市ヶ谷らしい言い方だな。
「そして新咲先輩!」
「な、なに静香?」
 一瞬ビクッとしてから八島の顔を見つめる祐希子。
「新咲先輩も新咲先輩だよ。あなたは仮にもこの団体のエースなんですよ。エースならエースらしく、こんな市ヶ谷なんかと低レベルな醜い口げんかは謹んでもらいたいねえ。」 
 八島なりの丁寧な言葉を選びつつもドスの聞いた声で意見を述べる。
「市ヶ谷なんかとはどういう意味ですの!」
 市ヶ谷が抗議するがまったく相手にしない八島。
「そうね、市ヶ谷“なんか”を相手にしてはいけなかったわね。意見ありがとうね静香。」
「いえ。」
「ちょっと、私は納得いかないですわよ!」
「そういう態度を取るところが市ヶ谷なんかと言われてしまう原因なんだよ。もう少し大人になりな。」
「ぐっ…」
「そういうことで世・露・死・苦!」
 八島は市ヶ谷のオデコを右手の人差し指でツンと突っついた。
 完全にやりこめられてしまった市ヶ谷は心中穏やかではないだろうが、一応大人しくはなってくれた。
 正直、市ヶ谷の同期に八島が居てくれてよかったと思う。
暴走しがちになる市ヶ谷を抑える事ができるのは今のNEW WINDでは八島だけだ。
 昔はレディースのトップを張っていただけにケンカ慣れもしているし、迫力があるからなあ。
「ところで風間社長。私もこのカード編成には納得いかないねえ。」
 八島は鋭い眼光で私を睨みつけた。うーんやはり迫力が…
「こちとら現役で毎日命のやりとりやってるんだ。レジェンドだかOGだか知らないけど、今のNEW WINDに関係のない連中が、私たちより上のカードを組まれるのはおかしいだろう?」
 八島の言葉に頷くものも多いが、現役では年長組になる相羽達はそうは思っていないようだった。
「今のボクたちじゃ先輩達を超えられない…力不足だ。」
「…ま、確かに祐希子と市ヶ谷だけでは力不足。新日本ドームを埋めることはできないわね。」
 最年長の相羽とジーニアス武藤は団体のいい時期を知っている。
「なによ!エースが私じゃ力不足ってこと??」
「この貧乳はともかく、この私が力不足とはどういうことですの?!」
 犬猿の仲の二人ではあるが、こういう時は意見が合うらしい。
「…違う…そうじゃ…ない。」
 普段は空気を読まない白石なのだが…
「足らないのは…ボクたち全員の実力なんだよ、祐希子ちゃん。」
 相羽が寂しそうに呟いた。
「どういうこと?」
「どういうことですの?」
 やはり息があう犬猿の仲の二人。
「…今のボクたちの力じゃ先輩たちのレベルには届いていないってことだよ。祐希子ちゃん一人だけなら、全盛期の先輩達とだってタメは張れると思うけど。」
「そんなこと…」
「そんなことありませんわ!」
 これは二人とも違う意味で反論している。
祐希子は「そんなことない!私たちはスカイブルーのマットで闘う事を許された精鋭なんだよ!」と言おうとしただろうし、市ヶ谷は「そんなことありませんわ!他の皆さんはともかく私はこの貧乳娘よりも上ですわ。」と言いたかっただろう。
「ううん…そんな事あるんだよ、祐希子。」
 藤島はそういって力なく笑った。
「昔のNEW WINDなら私なんて入り込む余地はなかったもの。昔はハイレベルな先輩たちが凌ぎを削る熱い戦いを魅せてくれていた。確かに今のメンバーの方がバラエティには富んでいるけど、私や真帆に先輩達のと同じレベルの試合はできないもの…」
「………」
 誰も藤島に声をかけることができずに、皆押し黙ってしまった。 
 


(後編へと続く)




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2008/01/27 19:40 | Comments(0) | もう一度あの日のように

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