NEW WIND社長 風間新 手記「新たなる夢のはじまり~飛翔編~」より
※こちらはレッスルエンジェルスサバイバー2のリプレイとなります。
旧作版NEW WINDとはお話上のつながりはありませんが、登場人物などは一部同じものを使用しています。
◇5年目7月
「最終戦で、小鳥遊と南のMAX WIND女王戦の再戦が行われる。」
「社長。みんな知っているぜ。」
朝比奈は不満げな顔だ。
「話は最後まで聞くものだ。…そこでその勝者への挑戦権を賭けたリーグ戦を開催する。」
「マジかよ!」
「ああ、大マジだ。」
「だったら最初から言えっつーの!」
まあそれが私の持ち味だからな。
「第3回WIND OF WINDの参加メンバーを発表するぞ。まずは十六夜美響!」
「当然ね。災厄の力を思い知らせてあげるわ。」
「続いてビューティ市ヶ谷!」
「名前が2番目に上がるのは少々不満ですわ。まあ、本番で私がナンバー1になれば済むことですから許して差し上げますわ。」
「ロイヤル北条!」
「はい。完璧な試合で優勝して見せます。」
「オーガ朝比奈。」
「当然だな。」
朝比奈は満足そうに笑う。
「マイティ祐希子、ソニックキャット。」
「燃えてきた~~やってやるって!」
「わくわくするのさね!」
「あと二人は、メイデン桜崎と越後しのぶだ。」
「はい。」
「やった!」
桜崎はクールに振る舞い、リーグ戦初出場を決めた越後はガッツポーズを作る。
「ディアナと永原はそれぞれ海外団体へと遠征してもらうからな。」
「ハイ。」
「リーグ戦でジャーマンを決めたかったんだけどな。海外で頑張ってジャーマンを広めてきます。」
いやすでに広がっているから…
◇初日
「今日は正義の力は不発だったようですね、しのぶお嬢様。」
桜崎の新技メイドさんスープレックス(メイド服を絡めての変形キャプチュード)で越後が沈んだ。上位への挑戦権はまずは桜崎が獲得というところであろうか。
「よっしゃああっ!」
フィニッシュバスターで北条からフォールを奪った朝比奈が天に向かって咆哮する。
「大将への挑戦権はオレのもんだぜっ!」
いや朝比奈…小鳥遊が女王戦に勝つとは限らないぞ…朝比奈の中では「小鳥遊が勝つ!」ということ以外考えてないのだろうけどね。
「うふふ…今日は正義軍全滅ね。」
今日の正義軍はいいところなし。越後が桜崎に敗れ、大将格のソニックもまた十六夜の前に沈んでしまった。
「これが災厄の力ですわね。美響お嬢様。」
「そういうこと。このままこのリーグ戦いただくわ。」
「はい!」
カラミティメイデン(仮)はこの勝利で勢いづいたかな。
「オーホッホッホ!」
「くうううっ…」
相変わらず市ヶ谷は本番に強いな。リーグ戦・トーナメントではほとんど市ヶ谷の勝利に終わっている気がする。
◇2日目
「そう簡単にはいかせないって!十六夜と組んだくらいで強くなれると思っているなら、考えが甘すぎだって!」
「くっ…」
桜崎の攻撃を祐希子はガッチリと正面から受け止めた上で極上の一品“JOサイクロン”で仕留めて見せた。
「くそっ…」
「うきゅっ…しまったのさね。」
朝比奈とソニックの1戦は時間切れ引き分けに終わった。二人にとってこの失点は痛い。
「ぐぐっ…」
「ふふっ…正義軍なんて存在している必要はないわね。」
正義の力が災厄のパワーに完全に飲み込まれてしまった。
“ソニ先輩の仇をうつ!”と気合十分で望んだ越後であったが…やはり十六夜の壁は高すぎた。
「オーホッホッホ。悪く思わないでくださいまし。」
「さすがだ…な」
クール&ビューティ&エレガントのチームメンバー同士の対決は、市ヶ谷に軍配。最近調子を上げてきていた北条だったが、進化し続ける市ヶ谷のパワーの前に粉砕されてしまった。
◇3日目
「まだまだやらせるかってんだ。」
越後をフィニッシュバスター・バーニングエンドで撃破した朝比奈は余裕を示すようにスクワットを始めてみせた。
「くっ……」
先輩越えを狙いリーグ戦へエントリーした越後だったが、想像以上に壁は厚い。
「ふふっ…まだまだ災厄の力を制御できていないようね。」
カラミティメイデン(仮)同士の対決は大将十六夜に軍配。
「参りました。でも次はやらせませんよ。」
「うふふ…それは頼もしいわね。」
二人はリング上でガッチリと握手を交わした。
「しゃああっ!まだまだこれからだって!」
祐希子に敗れた北条はこれで開幕から3連敗。うーん、リーグ戦になるとなぜか弱いな。
「…仕方ありません。切り替えていくしかありませんね。」
北条の次の対戦相手は……十六夜だな。
「やったのさね!」
ソニックの奥儀シューティングスタープレスが炸裂し、市ヶ谷がまさかのフォール負けを喫してしまった。
◇3日目終了◇
3勝 十六夜
2勝1分 朝比奈
2勝1敗 市ヶ谷、祐希子
1勝1敗1分 ソニック
3敗 越後、北条、桜崎
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