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2024/03/28 22:21 |
新たなる風の物語 第2部飛翔編ー29「理沙子と小鳥遊」

NEW WIND社長 風間新 手記「新たなる夢のはじまり~飛翔編~」より 


 ※こちらはレッスルエンジェルスサバイバー2のリプレイとなります。
 旧作版NEW WINDとはお話上のつながりはありませんが、登場人物などは一部同じものを使用しています。

第6戦 

 今日は趣向を変えて6人タッグマッチで新女勢を迎え撃つ。
「…それはよいですが、少々大人げない人選ですな。」
 ダンディさんはこれでは勝負は見えていますぞと苦笑する。
「これくらいはホスト側の特権ですよ。」
 私は素直にそう答えた。さすがに第5戦まで終えて6勝7敗では困るからね。そろそろ星を五分に戻しておきたいからこそ、このトリオの結成なんだ。
 南利美・ガルム小鳥遊・十六夜美響…言ってみればNEW WINDのほぼトップ3ともいえるメンバーだ。正直負けてもらっては困るメンバー構成だよな。
 なお、この3人に市ヶ谷を加えた4人が現在のNEW WINDの四天王的な存在といえる。


「災厄の力…甘く見すぎたようね。」
 十六夜の高角度裏投げでミミ吉原からフォールを奪い、思惑通りに対戦成績を五分に戻すことに成功した。
「パンサー理沙子…貴女から取れなかったのは残念だけどね。」
 十六夜は先日の大会で自分からフォールを奪ったパンサー理沙子を睨みつけた。
「実力の違いはこの間わからせてあげたつもりなのだけど…」
 理沙子は大袈裟に肩をすくめてみせる。
「どちらにせよ、貴女では役不足。次はガルム小鳥遊!貴女よ。」
「なっ!」
「よせや十六夜。お前は一度シングルでピンとられちまってるからな。ここは私に任せておきな。」
 いきりたつ十六夜を小鳥遊が手で制し、ずいと前にでる。
「ずいぶん物わかりがいいようね。」
「…別にお前になんかには興味はないが、お客の期待を裏切るのもあれだからな。」
 場内から大きな拍手が起きる。
「だけど、いきなりシングルってのも楽しみがなくてつまらねえ。まずはタッグでやろうや。」
「逃げるつもりなのかしら?」
「いんや。私の妹分が世話になっているんでな、ちっと借りを返すチャンスをやりたくってな。」
 小鳥遊は朝比奈とのタッグでの出陣を宣言した。


第7戦

「理沙子さん!決めちゃって!」
 朝比奈を場外に叩き落としたミミ吉原は、返す刀で小鳥遊にハイキックを叩きこむと理沙子に後を託した。
「もちろん。ちゃんと押えておきなさい。」
「はいはい。」
 吉原は苦笑しながら場外に降り、朝比奈にドラゴンスリーパーを仕掛け動きを完璧に封じこんだ。
「…た…たい…しょう…」
 朝比奈は声にならない声を上げる。
「ぐっ…くそっ…」
 小鳥遊は理沙子を迎撃しようとするが、先ほどのハイキックの影響で動きが鈍い。
「くっ!」
 前蹴りを繰り出して迎撃しようとしたが、それは理沙子の思うツボだった。
「甘いわね!」
 理沙子はその蹴り足をキャッチすると、必殺のキャプチュードで小鳥遊の巨体を見事にスカイブルーのリングに突き刺してみせた。
「フォール!」
 バン!
「ワンっ!」
 バンッ!
「トゥー!!」
 レインボー岩城レフェリーのカウントが入るが、小鳥遊はピクリともしない。
「たかなし~~!!」
「返せ~~~!!」
 NEW WINDファンの願いむなしく、3カウントが入ってしまった。
「あああああ~っ!」
 南利美にその座を譲ったとは言え、他団体の選手にNEW WINDの象徴であった小鳥遊が3カウントを奪われる。ファンにとってはショックなシーンであった。

「た、大将!」
「かっかっか!」
 心配して駆け寄る朝比奈を出迎えたのは愉快そうに笑う小鳥遊だった。
「た…いしょう?」
「いいね。楽しいじゃねえか。負けは負けだけどな…私は楽しいぜ。オイ、理沙子。まさかタッグで勝った程度で、勝ったと思ってないだろうな?」
「もちろん。勝ちは勝ちだけど…シングルで勝ってこそよね。」
「なら話は早いな。最終戦でシングルだ!」
「望むところだわ。」
 こうして小鳥遊と理沙子のシングルマッチが決定した。

 なおこの日のメインでは市ヶ谷がサンダー龍子とのシングル再戦で圧倒し、ビューティ市ヶ谷の本気の強さを見せつけた。
「オーホッホッホ!ちょっと本気を出せばこの程度ですわ。」
 この日の内容は市ヶ谷の完勝であり、龍子はショックを受けノーコメントを貫いた。

 こうして全面戦争も7戦まで終了し、あとは最終戦を残すのみ…ここまでの対戦成績は8勝8敗の五分である。


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2009/04/09 18:00 | Comments(0) | サバイバー2リプレイ NEW WIND編

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