「タッチだ、グレート。」
「ああ。頼むぜ。」
両チームタッチをしモーガンとキン肉マンマスクのレスラーがリング上で対峙する。先ほどまでとは違う緊張感がリング上を支配している。
「うおおおおおっ！」
「はあああああっ！」
両者リング中央でガッチリと組み合った。
「日本人のパワーはこの程度？」
余裕の表情で押し込むモーガン。
「ぐっ…くそっ…」
力を入れるがモーガンはビクともしない。キン肉マンマスクの両腕がブルブルと震える。
「頑張れっ！」
「おう…屁のツッパリはいらんですよっ！…だったよな！！」
キン肉マンマスクはそういうと、先ほどまでとは違うパワーでモーガンを押し返し逆にモーガンをブリッジに追い込んだ。
「火事場のクソ力～～～…だっけか？」
「ふっふっふっ…あのモーガンをあそこまで追い込むとは。あのふざけたマスクもなかなかやるじゃないか。」
カオスは腕組みをしながら冷静に戦況を見つめていた。
（もっとも、あのモーガンがこのまま終わるとは思えんがな。）
その言葉通り、モーガンが猛反撃を開始。
強烈なボディスラムからのギロチンドロップの連打であっという間にペースをつかむと、強烈なエルボーで弾き飛ばす。
「つ、つよいっ…」
反撃もままならず、モーガンのラッシュの前にあっというまに体力を削られていくキン肉マンマスク。
「ぐえっ…ぐはっ…」
「タッチだ！」
グレートが強引にタッチしてリングに飛び込んだ。
「フンっ！」
飛び込んできたグレートにカウンターのポセイドンボンバー！！グレートは大きく跳ね飛ばされてしまう。
「グレートっ！」
キン肉マンマスクは慌ててリングに飛び込もうとしたが、いつのまにかリングインしたカオスが強烈なヒザでそれをカット。
「ゲホッ…」
腹部を押さえて悶絶するマスクをカオスは足で場外に蹴り落す。
「そこで大人しく見ていな。」
半ば意識を失っているグレートを無理やり立たせると、モーガンは強烈な張り手を打ち込む。
「ガハッ…」
口の中を切ったか、グレートは血を吐いた。
「これで、終わりだっ！」
モーガンがロープへと走り、反対側のロープにはカオスが走っている。
「ポセイドンボンバー！！」
「ダークスターハンマー！！」
世界トップを争う二人の必殺技でのサンドイッチラリアット…いやクロスボンバー！！世界最大級の衝撃がグレートを襲った。
「うあああああああああああああああああああああっ！」
場内はまさかまさかの豪華必殺技競演に驚きの声を上げることしかできない。
前方からポセイドンボンバー、後方からダークスターハンマーを受けたグレートがただで済むわけがなかった。衝撃でグレートのマスクはちぎれリング上に舞った。
そしてマスクを失ったグレートの素顔がさらされる。
あらわになった赤と金髪のミックスされた髪、キリリとした男前の顔立ち。グレートの正体はオーガ朝比奈であった。
「…ったく…すげえ技出しやがってよ……正直これは…ちいっとばかりシンドイぜ……ぐはっ…」
朝比奈は前のめりにダウン。モーガンは足で朝比奈をひっくり返すと、踏んづけてフォールにいった。
「ＯＫフォールだよ。ワンッ！…トゥ……」
ミスターＤＥＮＳＯＵは軽快にマットを叩く。
「ほい…スリ～だよ。」
３度目のマットが叩かれ、グレートことオーガ朝比奈のフォール負けが決まった。
「１５分３０秒…マキシマム・クロスボンバーからの体固めで、勝者クリス・モーガン。一本目を奪ったのはクリス・モーガン＆ダークスター・カオスのヘル・バトラーズだあっ！」
一本目を失ったマッスルブラザーズ。
「大丈夫か、グレート！」
「あんまり大丈夫じゃねえな…それよりもブラザー、オレはもうグレートじゃねえ。オーガ朝比奈だぜ。」
「いやお前はやっぱりグレートだよ。オーガ”グレート”朝比奈だぜ。」
「ふふっ…ちいっとばかし俺にはくすぐったいな。」
朝比奈は笑みを浮かべる
「グレート、２本目は必ず奪ってみせる。少し休んでいてくれ。」
「ああ…信じてるぜ相棒。」
朝比奈はそのまま場外で治療を受ける。
「グレートの借り返すぜっ！」
「ふっふっふ。」
カオスとモーガンは余裕の表情であった。
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コメント
うはー、朝比奈てば、なんて壮絶な散り方を……。でも、ある意味最高の沈め方をしてもらえて嬉しかったり（笑）。
というわけで、き……ン肉マンの逆襲に期待、キタイ♪
というわけで、き……ン肉マンの逆襲に期待、キタイ♪
こりゃ、誰だろうと堪らんな・・・（苦笑）
とは言え、２本目に期待ですね♪
キン肉マンのマスクが剥がされるか、逆転するか・・・！