”レッスル川柳イラスト化作品 SS化チャレンジ”
N版 第10弾です。
気楽にお願いします。
※このSSは公式内の川柳のイラスト化作品を元に管理人Nが勝手に構築したものです。
設定はほぼ管理人の創作です。
※ジャンル:ラブコメ?
なお単独でもお楽しみいただけるとは思いますが、設定などは9番”恋心 エラー連発 処理困難”と共通ですので、9番を先に読んでからを推奨します。
N版 第10弾です。
気楽にお願いします。
※このSSは公式内の川柳のイラスト化作品を元に管理人Nが勝手に構築したものです。
設定はほぼ管理人の創作です。
※ジャンル:ラブコメ?
なお単独でもお楽しみいただけるとは思いますが、設定などは9番”恋心 エラー連発 処理困難”と共通ですので、9番を先に読んでからを推奨します。
鏡さんみたいにナイスバディじゃない。
でも杉浦みたいにツルペタでもない。
あの人の好みはどっちかな・・・
私はそんなことを考えていました。
「ちょっと、勝手なナレーションをいれないで。」
あ、ごめん。
「もう。」
では、本編どうぞ。↓
「千種はどうするの?」
私は聞いてみました。
「私?もちろん、めぐみにあげるわよ。あとはお世話になっている裏方さんとか。あとはついでに社長かな。」
「そう。」
千種は義理チョコか。
「もちろん私の本命はめぐみよ。」
「・・・それ本気?」
「何よ、その迷惑そうな嬉そうな顔。私の愛情こめたチョコ迷惑?」
と冗談めかせていう千種。
明日は女の子の決戦日、バレンタインデー。
「別に・・・迷惑とかじゃないけど。」
私はちょっとツンケンしてみました。
「ふふ。めぐみったら、照れちゃってか~わいい。」
千種は別に女の子が趣味とかではないわよ。
私とは仲がいいからふざけているだけ・・・のはず。
「うるさいわね。」
「ふふ。そ~ゆうめぐみはどうするの?あげるんでしょ、社長に。」
「なんあkdじゃhkdじゃおあおsだ。」
私は激しく動揺しました。
「なに言ってるのよ?付き合い長いんだぞ。めぐみが、誰を好きかなんてお見通しだよ。」
「べつwhskじゃふいやういおぁ」
「だから、動揺しすぎだって・・・」
「なんでわかるのよ。」
と答えてから私はしまったと思いました。
千種の顔が、ニヤニヤし始めたからです。
「ほーら、やっぱりそうなんじゃない。素直になりなさいよ。」
「・・・カマかけたわね?」
「別にぃ。なんとなくそう思っていただけだよ。今確信に変わったけどね。あはは。」
千種は屈託なく笑います。
「・・・別に義理よ、義理。義理なんだから。」
「ふーん、義理なのに手作りするのね?」
そう、私たちはチョコを作っている最中なんです。
「・・・千種だって作っているじゃない。」
「だって、めぐみに上げる本命チョコを作っているから。あとはオマケよ。」
「・・・そう。」
私はまた作業に戻ります。
「でもめぐみ、ライバル多いよ。」
「・・・」
そう社長はなぜかモテるんです。
別に顔はたいしたことないし、足だって短いし。
そりゃ、お金は多少持ってるし優しいけど、なんであんな人を皆が好きになるんだろう。
もっといい人いると思うのになあ。
そしたら、私が独占できるのに・・・
「フレイアさん、今年も秘策を練っているみたいよ。あの人は大胆だから。」
「・・・」
「美月ちゃんも、一生懸命社長の分析をしているみたいね。うまく処理できなくて落ち込んでいるみたいだけど。」
「・・・」
女の私から見ても魅力的なボディを持つフレイアさん、そして眼鏡っ子という要素を武器に人気のある杉浦。
強敵ではある。
「でも私は負けない・・・」
「ほら、めぐみ頑張りなさい。振られたら私が慰めてあげるから。」
と千種はいう。
「・・・慰めるってなに?」
「うんとね、抱きしめていい子いい子してあげる。」
「・・・恥ずかしいからヤダ。」
「え~っ。残念。」
「・・・振られる前提なわけ?」
「だって、フレイアさんだよ相手。それに社長、”女の子に興味ない”かもしれないし。」
「そ、そんな・・・」
「だって、気づかないなんて異常だよ。」
「・・・」
確かにそうかもしれない。
フレイアさんほど露骨ではないけど、数人社長にモーションをかけているのに社長は一切反応しないのだから。
そんな不安な気持ちを抱えながらも決戦の日はやってきた。
「あら武藤さん。あなたも狙いは同じようね。」
フレイアさんが妖艶な笑みを浮かべる。
「・・・」
「あらだんまりですの?小娘には負けなくてよ。大人の色気で今度こそ社長をKOしてみせますわ。」
「・・・年増には負けません。」
「なんですって?」
鏡さんは私の胸倉を掴む・・・と見せかけて私の胸を掴む。
「な、なにを・・・」
うまく急所をつかれ、抵抗できない。
「うふふ。まだまだサイズが足りませんわね。社長は大きいほうが好みですのよ。」
「そんな・・・」
だとしたら私に勝ち目はない。
「この間も恍惚とした表情で私の胸に顔をうずめていらっしゃいましたわ。(※SS9番参照の事)ああ・・・社長・・・一緒にとろけましょう・・・」
・・・危ない人ね、フレイアさんは。
「そんな事はありません。私の分析によれば、社長は大きすぎるのは好みません。むしろ手ごろなものを好むようです。」
「杉浦、いつのまに!」
「・・・さっきからいました。鏡先輩が悶えていらっしゃるので観察しておりました。」
「あら、あなたのようなツルペタでは殿方に喜びを与えることはできませんわ。」
とここで、車の音が外から聞こえたので、私たちは一斉に外へと向かいました。
間違いなく社長の車です。
「おはよう。」
と社長がいつものスーツ姿で降りてきます。
「おはようございます。社長、今日は何の日かご存知ですわね?」
スッと社長のカバンを受け取りながら、フレイアさんが色気たっぷりに聞きます。
「もちろんだよ。”平将門が流れ矢に当たって死んだ日”だろう?歴史好きな人なら知っているさ。」
この返答はフレイアさんも想定外だったようです。
「・・・ではなくて、ほら、甘い、甘い・・」
フレイアさんは得意の、首に両腕を回し上体を後ろにそらす戦法にでます。
こうすると下半身が社長に密着する上に、社長の目線をフレイアさんの豊満なバストに集中させることができるようです。
「甘い・・甘い・・・、ああそうか!」
「おわかりになりました?」
「ふふ。”1712年に金の鯱を盗もうとした泥棒が捕まった日”だね。なんでも大凧を使ったらしいのだが、見回りの侍に捕まってすぐ御用になったんだよな。“甘いわ”って見回りの侍が言ったとか言わなかったとか。」
・・・社長、マニアックすぎよ。
「でなくて、もっと甘い、茶色い・・・」
「あ~っそうか!”チョコレートの日”だよな。日本チョコレート・ココア協会が、バレンタインデーに相乗りしたらしいよな。」
・・・凄いわね社長って。
「・・・もう。意地悪ですわね、社長は。そんなにじらすなんて。私早くしてほしいですわ。」
もう色気ムンムン・・・フレイアさんってすごいわ。
「うん?何をするんだ?」
・・・社長って千種以上の天然なのかしら・・・
「もう。わかっているくせに・・・本当にじらすのが上手ですわね。社長、プレゼントがありますの。」
「なんだい鏡?」
鈍い・・・鈍すぎる・・・
「こちらにありますの。お手を・・・拝借いたしますわ。」
フレイアさんは社長の右手を掴むと、自分の胸元へと差し込ませる。
「うふふ。社長、探してください。」
「・・・これかな・・・」
「あふ・・・そこはちがいますわ・・・」
「おうこれか。」
社長は箱を見つけたようです。
「あら、あっさりと見つけましたのね。もっと触って頂きたかったのに。残念ですわ。」
「おお、バレンタインのチョコか!サンキュ鏡。嬉しいよ。」
なんて普通な反応なんだろう。
「続き楽しみにしてますわ。」
「?」
社長は何のことかわかっていないようです。
「鏡はともかくとして、美月とめぐみは珍しいなどうした?」
フレイアさんはなれていると思ったら、しょっちゅうやっているのね。
「社長、私の分析では、これを食べると社長の体調がよくなります。ぜひ試してください。」
と杉浦が抜け駆け。
「おおそうか。最近つかれ気味だったし、嬉しいなあ。美月の分析なら間違いないだろう。」
と社長。
「はい。絶対食べてくださいね。」
「おう。食べる食べる。」
社長は嬉しそうです。
私は横目で杉浦を睨みつけました。
(ふふ、私の勝ちですね。)
という顔をしています。
「あの、社長・・・」
といいかけたところで、ピルルルと携帯がなります。
「うん、遙からか。・・・よし、行くか。」
「あ、ちょっとまって。」
「どうしためぐみ?」
「あの、これ・・・」
私は後ろに隠し持っていたチョコを手渡します。
「おうチョコか。めぐみもこういう事をするようになったか。」
「・・・義理よ、義理。義理っていったら義理なんだから!」
「そんなに強調しなくても、誰も私に本命なんてくれやしないだろう。ありがとう、めぐみ。ありがたくいただくよ。」
社長はそういうと、事務所へと歩きはじめました。
「義理よ義理・・・でも本当は義理じゃないのよ、社長。気づいてくれなさそうだなあ。」
背中に向かってつぶやく私でした。
その後社長は、伊達さんからも、南さんからももらったようです。
誰の思いにも気づくことなく・・・
社長の馬鹿。
(終)
”その日の事務所”
「霧子くん、正直困っているんだよ。どうしたらいい?」
「どうしたのですすか、社長?心底困り果てているようですけど。」
「コレだよ。」
私は机の上に今日もらった本命チョコを並べた。
「これ、全部本命チョコですか?」
「・・・たぶんな。」
「伊達さん、南さん、武藤さんに鏡さん、そして杉浦さんですか。モテますね。」
「はあ・・・私はどうしたらいいのだろうね。気づかないふりをするのも大変だよ。」
「・・・誰かを選べば誰かが傷つく。優しいですね社長は。」
「・・・茶化すなよ。本気で悩んでいるのだから・・・」
私はため息をついた。
どの子も大事な子だし、誰か一人を選ぶなんて出来やしない。
それに私は社長で、彼女らは所属選手だ。
そんな関係になるわけにはいかないだろう。
「ふふ。そういう優しいところ好きですよ、社長。」
霧子くんがニコッと笑って擦り寄ってくる。
「よせよ。」
「本当です。」
「霧子くんまで・・・本気か?」
「はい。」
2月14日の夕暮れ迫る事務所にて、私は・・・
(終)
“義理よ義理 素直になれないむとめ心”
主演 武藤めぐみ
出演 結城千種、フレイア鏡、杉浦美月、社長
“事務所”
主演 社長
出演 井上霧子
うーん、鏡さんが危ない人になりすぎたかなぁ。
あと、たまにはこういう女らしい部分のある霧子さんもいいのではないかと思って書いてみました。
それにしてもこの社長はモテすぎだよね。
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社長どんだけマニアックなんですか?(笑)
敬語のむとめも何か新鮮ですね。
それにしても義理の四段活用か(笑)
鏡さんはめぐみに見せつける為にやっていそうにも読めましたが、計算ではなかったのですか?(笑)
それにしても、Nさんらしい、おいしいところと持っていく社長ですなぁ(笑)
女らしい霧子さんは初めて見たかも(笑)
また期待していま〜す。