この作品は、『新咲 柊士』さんの投稿作品になります。
創作の為の43のお題より、お題ナンバー7「ライバル」です。
続きからどうぞ。
新咲 柊士さん、ご投稿ありがとうございます。
創作の為の43のお題より、お題ナンバー7「ライバル」です。
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新咲 柊士さん、ご投稿ありがとうございます。
【ライバル】
某県某所
桜も散り、春も終わりを告げようかという季節
ある少女の話
少女『お姉ちゃんは、どうして一人なの?』
少女は問いかける
少女『わたし大きくなったら、お姉さんみたいに強くなりたいな』
少女は笑顔で話しかける
少女は何故、私に声をかけたのだろうか??
私が強い?笑わせる
たった1個のメダルために、仲間もコーチも全てを捨てた私が?
少女『お姉ちゃんは、**は好き?』
少女は問いかける、好きでやってるんじゃないの?と
続けて
少女『私は好きだよ!だって、あの四角の中じゃ、自分の力でなんだって叶えることができるもの』
と満面の笑顔で話す
ハッと気がつく、自分はどうしてこの道に入ったんだろう?
好きだったからじゃないのか?
目的と手段が入れ替わってないのか?
今の自分は、少女の憧れに値する人間なのか?
君は、どうして、私に声をかけてくれたの?
もっと強くて格好いい人もいたでしょ?
つい、気になってたことを口に出してしまった。
少女『格好いい人はいたけど、強いのはお姉ちゃんだけだった』
私だけ?
少女『そう、一人で戦ってたのはお姉ちゃんだけ』
そっか、一人か…、周りに誰もいない只一人、馬鹿だな私は…
ふと顔が緩んでいる自分に気づく
少女『?』
君にお願いがあるんだけど?このあと、私を応援してくんないかな?
少女『いいの?』
少女は、困惑気味に問い返す
ああ、やっぱり、一人じゃここらが限界みたいなんだ、だから応援があれば勝てる気がするんだ
少女『うん!!応援する!!』
今度は、笑顔で答えてくれる
次は決勝戦、メダルに手が届くところにいる
でも、最早そんなことはどうでもよくなっていた。
少女の声援に応えられさえすれば…
君の名前は?
少女『***』
桜が咲き、そして散る
幾度かの季節が過ぎ、少女は天高く舞い上がる
夢を見る側から、夢を見せる側へと…
某県某所
世界ヘビー級タイトルマッチ試合会場
現王者 マイティ祐希子
vs
挑戦者 前王者 ビューティ市ヶ谷
市ヶ谷『おーーーほっほっほっほっほ!!!全国6000億人のファンの皆様!今宵は、このビューティ市ヶ谷の戴冠式にようこそおいでくださいました!!』
祐希子『馬~鹿!!そんな人数どこにいんのよ?連れてきてみなさいよ!第一、また返り討ちでベルトは私のものなの』
市ヶ谷『全く、これだから田舎の貧相な小娘は困りますわ、まあ、そんな相手ですから、今宵は一人の声援でも十分!!貴女をリングに沈めて見せますわ!!』
祐希子『なに言ってんだか?一人しかファンがいないって正直に言いなさいよ』
市ヶ谷『そんなに早く負けたいのかしら?』
祐希子『さっさと埼玉へ帰らしてあげるわ!』
両者コーナーから飛び出し、リング中央でガッチリと組み合う!!
カーーーン!!
実況『ここで、試合開始のゴングだ!!』
原文をそのまま掲載しております。
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