NEW WIND社長 風間新 手記より
このお話は”もう一度あの日のように~再会~”、”それから~再会の後に~”の流れを受けています。
スターライト相羽が主役のため、星明りの少女にカテゴリされていますが、過去の星明り~とは違い風間社長視点で書かれています。
このお話は”もう一度あの日のように~再会~”、”それから~再会の後に~”の流れを受けています。
スターライト相羽が主役のため、星明りの少女にカテゴリされていますが、過去の星明り~とは違い風間社長視点で書かれています。
「祐・希・子!祐・希・子!」
女王祐希子への声援が巻き起こったが、それを「ア・イ・バ!!ア・イ・バ!!」という挑戦者への大声援がかき消した。これは長い間勝てなかった相羽が勝利する瞬間をみたい人の願いの大きさといえるだろう。
「うおおおおおおっ!」
相羽はさらに絞りあげる。
「あううううううっ」
祐希子のうめき声がリングにこだまするが、しかしっ!祐希子はギブアップする気配がない。
「ならばっ!これならっ!!」
相羽はフェイスロックを解くと右腕でチキンウイングに決め、祐希子の左腕を首に巻きつけた。
「…あれは!!」
「パーフェクト・サザンクロスロック!!」
ダンディさんは腰を浮かしていたし、私は思わず声を出してしまった。
あの独特のロックの仕方は、あの再会試合で南利美が見せた幻のフィニッシュホールド、パーフェクト・サザンクロスロックである。
それをリバース式で極めるとは…驚いた。”完璧なる関節の女神”と呼ばれた南なら話は別だが、相羽にはと南ほどのサブミッションのテクニックはない。これは相当練習してきたのだろうな。
入り具合はまさに『完璧』もともと動くのが困難なリバース式をさらに進化させたリバース・パーフェクト…これはさすがの祐希子でも耐えきれないかもしれない。
「あぐううううううううううっ!」
祐希子がここまで苦しむのは初めての事ではないだろうか。相羽の勝利の予感に…女王交代の気配に場内から大きな相羽コールが巻き起こる。
「あ・い・ば!あ・い・ば!」
声援に力を貰ったか、さらに絞りあげる相羽。
「ギブアップ?」
ギムレット美月の声に一瞬の間を置いてから祐希子は「ノオオオオオー!」と叫んだ。
技は”「完璧だわ。」by南”というぐらいにきまっているが、祐希子の心はまだ折れない。
「ならああああああっ!」
相羽はさらに絞り上げるべく腕に力を込めた。
「!」
相羽の意識が力を込めることに集中した時、祐希子は素早くクラッチを切った。
「おおっ!」
「さすがですな。」
もはや私もダンディさんも単なる観客の一人になってしまっていた。
「このっ!このっ!」
自由になった両腕で背面エルボーを乱打する祐希子。
「くっ…」
「はあああっ!」
まさかの反撃にひるんだ相羽の隙を見て祐希子は両足のクラッチを外し、リバース・パーフェクトからの脱出に成功した。
「し、しまったっ!」
「もらったあああっ!」
動揺する相羽目がけフライニングニールキックを放つ祐希子。
「あれっ…」
だが相羽にその技が届くことはなく、そのままマットへと落下してしまう。
「ふむ…上手く抜け出せたとはいえ、あれだけガッチリ極められていたわけですからな。ダメージがないはずがない。」
「くっ…」
ガクガクとする膝を拳で殴打し、無理やり立ち上がる祐希子。
「祐希子おおおおっ!」
相羽が伊達遥直伝の右ハイキックを放つ。身長はまるで違うのに伊達遥と同じ美しいフォームだ。
「かはっ…」
まともにもらった祐希子はたたらを踏んだが、倒れずに強烈なトラースキックで反撃!相羽の顔面を打ち抜いた。
「ぐっ…」
今度は相羽がたたらを踏む番だ。
「せいっ!」
追撃のジャンピングハイキックがさらに相羽の顔面を襲う。
「くっ!」
しかしそれをガードした相羽は、眼下で前受身を取っている祐希子の腰に腕をまわした。
「いけえええええええっ!」
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あのまま祐希子が終わる訳無いですからね
それに、あの勝ち方では、南さんも納得しないでしょう
あれでは、南利美の勝ち方であって、スターライト相羽の勝ち方じゃないですから
やっぱり、相羽ちゃんは最後は投げ技で決めないとね!!