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星明りの少女第9話「相羽、恋のあと」
このお話は、NEW WIND編のサイドストーリーにあたるスターライト相羽が主人公のオリジナルストーリーです。

 このお話に出てくる設定はほぼ公式なものではなくオリジナルの設定であり、本編であるNEW WIND編のストーリーと密接にリンクしています。

 単独でも楽しんでいただけるとは思いますが、本編 NEW WIND編の方も読んでいただけると、さらに楽しめると思います。

 では”星明りの少女 第9話「相羽、恋のあと」” 

 お楽しみくださいませ。


※今回のお話は、オリジナルの登場人物がかなり幅を利かせてます。
 ご注意ください。

・・・って風間社長もダンディ須永もトニー館もオリジナルだよな(苦笑)


「・・・様の仇」
 パイロットスーツを着た少年に銃を向ける美女。
「か、仇だと?」
 見知らぬ女性に銃を向けられた上に、”仇”と言われ戸惑う少年。
「…うっ」
だがその美女はトリガーを引くことなく崩れ落ちた。
「…」
「ぼ、僕が、仇?」
 

 風間がDVDを観ながら試合カードを考えている。
「久しぶりの石川大会か・・・相羽の地元だし、メインに入れてみるか。」

 カキカキ…

「うん、いい感じだな。では次の話もみておこうかな・・・」

次回、『ジオンの脅威』
 君は、生き延びることができるか?  


「おお・・・キニナル・・・やっぱみておこう。」
 再びDVD鑑賞をはじめる風間。

※ちなみに観ているのは事務所ではなく自宅です。



 11年目に入ったNEW WINDは封印していた地方巡業を再開。
ここ数年は一部大都市でしか興行していなかったのだが、ようやく全国巡業再開への目処がつき、この6月からツアーを再開している。

“スターライト相羽凱旋興行”とポスターやチケットには印刷されている。

「なんだか照れくさいですね。」と照れる相羽。
「ふん。何が凱旋よ。何の実績もないくせに。」
「なっ・・・自分だってベルト巻いたわけでもないのに。」
「なんですって?私には”9年度新人賞受賞”という肩書きがあるのよ。」
「・・・10年目は私・・・先輩はもう古い?」
 ”10年目新人賞”受賞の白石なぎさがぼーっとしながらも突っ込んでいる。
「まあ確かに”2年も前の新人賞”を肩書きにするようじゃ、進歩してないって事だからな。」
 風間が笑う。
「くっ・・・」 
「それにしても”7期以降はだらしないなあ”。そろそろベルトの一つくらい取って欲しいものだが。」
 この言葉に7期以下の動きが止る。
「以前とは違ってベルトの数を限定していますので中々難しいのでは?」
 と社長秘書の井上さんがフォローをいれる。
「そうか。それもそうだよな。すでに相羽はEWA王者レベルまでは来ているわけだし、お前らはやいとこベルトとれよ。」
「は、はいっ!」
「そっちは獲られないようにな・・・」
 風間は後ろを見て、6期より上のメンバーに言う。
「もちろんです。」と代表して吉田。
 
 バスは石川へ・・

「ミムラんず(※相羽の同級生、星明り1話参照の事)も観にきてくれるっていっていたし、頑張らないと。」
 普段は休憩前が定番の相羽だが、凱旋興行とあって出番はなんと”メインイベント”だ。
 結城千種&スイレン草薙と組んでの外国人選抜軍との対戦である。

「なんで相羽がメインなのよ!」
「ボクの地元だもん。」
 と言い合いをするのはもちろん相羽とジーニアス。
 まあ努力と根性で頑張る人と、天才をみずから名乗るような人間が仲良くできるとも思えないけど。
「よせ二人とも。今回は地元ってことでのメイン抜擢だ。まあ実力ではないし、どちらが先にシングルでメインを張るか勝負すればいいと思うけどな。」
「私の勝ちに決まっています。」
 ジーニアスは例え先輩が相手でもはっきり言う。
「おやおや自信満々だね・・・ならやってみなよ。言っとくけどシングルでメインを張れるのは現状4人だけだ。結城先輩、永沢先輩、私とハイブリット。誰が次のメインイベンターになれるかお前ら全員競争だね。」

 凱旋興行のメインイベントは、結城がバックドロップでダダーンから3カウントを奪いNEW WIND軍の勝利。


 
 会場撤去後・・・

「よう、相羽久しぶりだな。」
 山村が手を振る。
「ミムラんず、久しぶり!」
 相羽とミムラんず(山村・村田・田村の3人組)久しぶりの再会。
「相羽見違えるようになったなあ。あの相羽がメインだなんて思わなかったよ。」
 と山村。
「へへ。今日は地元だから特別。ボクの実力なんてまだまだだよ。」
「そうか?みた限りではカオス選手相手だと”まだまだ”だと思うけど、ダダーン選手とかより動きよかったぜ。」
 と村田。
「そう?ありがとう。ところで、田村は?」
「あいつならハイブリット選手のサイン貰いにいった。」
「そっか。あいつ南さんのファンだったもんね。寿美さんはお姉さんにソックリだし・・・」
「いや相羽、そうじゃないんだ。田村がファンなのはもちろんそうだけど、あいつの彼女がファンなんだってよ。」
 村田の一言に固まる相羽。
「・・・今なんて?」
「あいつの彼女っていったけど?」
「え~っ!!」
(そんな、田村に恋人がいるなんて・・・ショック・・・ってえっ?)
「なんだよ知らなかったのか?田村の奴さ、うちの高校でも人気のある子と付き合ってんだよ。」
 と山村が解説する。
「そ、そうなんだ・・・」
 相羽はこの時初めて自分の気持ちに気付いた。
(ボクはミムラんずに会うのを楽しみにしていたわけじゃなかったんだ。田村にあえるのを楽しみにしていたんだ・・・田村の事ずっと好きだったのか・・・ボク)
「よお、待たせたな!」
「おう田村!それに沙織ちゃんも。」
「よう久しぶりだな相羽!」
 田村はいつもどおりに屈託ない笑顔を向ける。
だけど今の相羽にはその笑顔がまともに見えず、顔が引きつっているのが自分でもわかる。
「た、田村。ひ、ひさしぶり・・・」
「なんだよ元気ねえなあ?はは~っあれだろ?」
「えっ?えっ?」
 動揺する相羽。 
「カオス選手の”なんとかハンマー”のダメージ残ってるんだろう?」
「すごかったものね。あの技・・・首大丈夫ですか??」
 (沙織さんか確かに綺麗な人だもんなあ・・・)
「あ、うん大丈夫ダイジョウブ・・・」
「なんだよ永沢選手みたいなしゃべり方してよ?本当に大丈夫か?」

 おいおい、まるで永沢が大丈夫じゃないみたいじゃないか。

「くしゅんくしゅん・・・風邪カゼ?・・・舞風邪ひいたかなあ?」
 とお約束の描写はおいておいて、元に戻ろう。
  
「うん大丈夫。ありがとう観にきてくれて。」
「約束しただろ?応援にいくって。」
「そうだよ。」
「だな。」
 口々に応える3人。
「羨ましいな。そういうの。」
 と一人輪に入れない沙織。
(ボクからみたら沙織さんの方が羨ましいけど)
「私も中学の時一緒だったらよかったのに。でも、いつもマサカズから聞いています。“相羽はいい奴だって。女だけど親友みたいでもあり何でも話せるいい友達だって。あいつが頑張っているのを見ると、俺も頑張らないとって思うんだよな”っていつも言っています。」
「ば、ばかやろう!そういう事は本人には言わないもんだろう?」
 顔を真っ赤にする田村。
「あはは・・・ありがとう。本当に今日は来てくれてありがとうね。」
「もう行っちゃうのか?」
「うん。これからバスで富山に移動なんだ。紫月さんが宿舎を用意してくださっているので富山で宿泊なんだって。」
「そうか。もっとゆっくり話したかったのになあ。」
「ごめんね。また今度来るよ。」

 相羽は見送る4人に手を振ってバスへと乗り込む。

「相羽またな!」
「相羽がベルト挑戦する時は応援にいくから!」
「頑張れよ!」
 
「ありがとう。またね!沙織さん、田村に泣かされたら連絡してね!ボクがスターライトジャーマンでぶん投げてあげるから。」
「うん。ありがとう。」
 沙織がにこっと笑う。
「ゲッ・・・まじかよ・・・」
「ハイパーでもいいけど?」と相羽。目はマジだ。
「う・・・ジャーマンで。」
 田村はジャーマンを選択した。 
「ふーん・・・ってことは泣かす予定なんだね?」
 相羽の的確な突っ込み。
「えっ?そ・・・そんなことは・・・」
「あっはっは。田村が困ってる。」
「0分15秒 言い負かしで勝者相羽和希!だな。」
 と村田&山村。
「ボク、勝ちました!」
「ちっくしょ~!てめえら覚えとけよ!」
 

 バスは石川を後にする。
 バスのなかでは俯く相羽の姿が。
「相羽どうした?友達に会えるのを楽しみにしていたのに、いざ会ったら元気ないじゃないか?」
 と風間。いつも元気な相羽だけにきになる様子。
「社長・・・失恋しちゃいました。」
「なっ・・・」
 風間は固まる。
「別に付き合っていた人に振られたとかじゃないです。」
「そ、そうか・・・」
 明らかにほっとした様子の風間。
(ボクの初恋が終わったってだけです。ただそれだけなのに・・・なんでこんなに悲しいんだろう・・・)
「ボクの恋人はプロレスですから・・・ふえ~ん!!」
 相羽号泣。

バスの中はなんともいえない空気に・・・

「誰かなんとかしてくれ!」
 困惑する風間だったが、あいにくこのバスには恋愛の達人はいない。
だって“3禁”だから・・・  
 
「だいたいプロレスラーとしても女としても3流なんだから・・・まったく」
 と窓の外を見ながらジーニアスが呟く。
「・・・悲しい?」
 となぎさが聴く。
「う、うん。」
「悲しい時はこの青い風船・・・」
 いつの間に膨らませたのかなぎさの右手には青い風船が。
「はい。」
「・・・あ、ありがとう・・・」

「和希、電話だ。」
 吉田が携帯電話を手渡す。
「も、もしもし?」
「和希、失恋したの?」
 懐かしい声の主は富山で準備してくれている氷室紫月だった。
「は、はい。」
「・・・それもまた運命・・・ツーツー」
(ああ、やっぱり・・・)
「和希さん、それもお導きです。」
「は、はあ・・・」
「この試練を乗り越えることで成長できます。」

 こうして相羽は到着までの間に色々言われてなんだかスッキリしてしまった。
(田村と沙織さん・・・羨ましいなあ・・・でもボクの恋人はプロレスなんだ。もっともっと頑張らなくちゃ!)

 相羽の恋の後に残ったものは、燃える心と、苦い思い出であった。

         
 もっともこの痛手から本当に立ち直るまでは1月ほどかかったのだが。

「こら相羽!もっと気を入れて練習しろ~!!」
「は、はい!」
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2007/03/11 00:00 | Comments(3) | 星明りの少女

コメント

 この「相羽、恋のあと」のタイトル元は、わかる人はわかるでしょうけど機動戦士ガンダム第11話「イセリナ、恋のあと」です。
 なので冒頭で風間が見ているDVDはこの11話ですね。
 まあまだ買ってみれていない私の代わりに見ててもらってます。
 ちなみに相羽の失恋イベント用に第1話の段階で相手を仕込んでました。
 書いていて思ったのですが、私はこいうう話の才能はないですね。
 恋心を上手く表現できません(苦笑) 
posted by Nat 2007/03/11 01:45 [ コメントを修正する ]
ガンダムネタ解りましたよ。あのガルマ様の恋人。ガルマの部下のダロタと仇討ちする所ですね。
最近、サバイバーの話がうまくまとまらないのでジオンの系譜ばっかやってます。
本編すら結構厳しい自分にはサイドストーリー書く人はすごいと思っています。
posted by 正・品URLat 2007/03/11 06:27 [ コメントを修正する ]
 >正・品さん

 詳しいですね(笑)
サイドストーリーは降ってくる人はかけます。
 相羽はかなりお気に入りですね。
動かしやすいです。
 ジーニアスと対照的なのもあって、とても書きやすいです。
 更新も待っていますよ。
posted by Nat 2007/03/12 01:04 [ コメントを修正する ]

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