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2017/05/01 07:31 |
創作のための45のお題『デビュー・プロの洗礼~祐希子の場合~』
 久しぶりの創作のための45のお題です。
 ある意味挑戦的なシナリオになっていますが、なるべく多くの人に読んでもらいたいものです。
 なお、ヒールサイドファンの方は、必読ですよ。
 
 このシナリオの意図は…「発想の転換を楽しんで欲しい」です。

 では続きからどうぞ。
 
 


 このお話は、後の炎の女帝 マイティ祐希子のデビュー戦のお話である。

 なおデビュー時点では本名の新咲祐希子を名乗っていたことを付け加えておこう。
 新咲祐希子は山口県出身、それなりに期待されてこの団体に入団してきた。身体能力は全体的に高く、その中でも特に瞬発力に秀でている。
 入団時点ではそれなりの期待度だった祐希子だが、入団後の練習やスパーリングを見た団体首脳陣は、それを上方修正した。
「新咲祐希子は逸材だ。数年後には新エースとなるだろう。そのつもりで売り出せ!」というように方針が定められたのだ。

 しかし、それは同時に祐希子に対する敵意として跳ね返ってくる。特にこの団体はヒールの勢力が強い。
 S・H・U(スーパー・ヒール・ユニット)と呼ばれる悪役軍団はいち早くこの逸材の存在をキャッチ、その勢力内にはその存在を疎ましく思うものもいたし、逆に期待の新星を自軍に引き込もうと
する動きもあった。

「いいかい、どんな手段を使ってでも、あの新咲という新人をこちらに引き込むんだ。あいつは、相当の戦力になるよ。」
 S・H・Uの重鎮 アドミラル八島は真面目な顔である。
「八島がいうなら間違いないだろうけどな。だけど、あいつは見るからにベビーというタイプだぜ。すんなりとこちら側に来るとは思えないな。」
 オーガ朝比奈が機械を修理しながら意見を述べた。
「どいつもこいつも新咲か…気に入らないな。そう思わないか?姉貴。」
「ああ、そう思うよ。あんな奴は痛めつけておけばいいんだ。」
 双子のヒール姉妹…村上千春・千秋は愛用の凶器を磨いている。
「さすがは双子ですのね。意見がぴったり同じですわ。」
 妖艶な雰囲気を漂わせる美女…フレイア鏡は銀髪を櫛でとかしながら、双子をからかった。
「うるせえよ。大体仲間に引き入れるなんて面倒なことをやるよりも、ボロボロに痛めつけてやればいいんだ。」
「そうだ、そうだ。」
「ライラはどう思う?」
 朝比奈は机の上にゴロンと寝転がっているライラ神威をみやる。
「ああん?好きにしろや。誘うだけさそって、その反応しだいでは制裁を加える。」
「問題ないな。」
「ああ。」

 こうしてS・H・Uの方針は決まったのが、新咲祐希子はS・H・Uの誘いをキッパリと断った。

 このような状況で迎えたデビュー戦のカードは、村上千春VS新崎祐希子。
「ケッ、こんなペーペーと試合やってもなあ。だがよ…S・H・U入りを断った落とし前はきっちりとつけてやるぜ。」
「私は脅しには屈しない。」
「ふん、つくづく生意気なガキだぜ。後悔させてやる。」

「只今より、新咲祐希子デビュー戦 シングルマッチ15分1本勝負を行います。」
 パチパチパチとまばらな拍手が送られる。
デビュー戦の新人としては多い方だが、この団体の観客は新人にはシビアだからこの程度が限界だろう。これでも期待は高いほうである。
「青コーナー、山口県出身、新咲~ゆき~こ~~!」
 丁寧にお辞儀をする祐希子。そこをいきなり千春が襲撃した!  
いきなり反則のパンチを祐希子の後頭部に叩きこみ、ダウンしたところで強烈なストンピングの雨あられ!
 さらに馬乗りになると、顔面へと拳を振り下ろす。
「BUUUUUUUUU!!」
 大きなブーイングが起こるが、千春はお構いなしに拳をふり下ろす。
すべて反則ではあるが、まだ試合開始のゴングが鳴る前だ。厳密には反則ではない。
 千春の右拳が真っ赤に染まったところで、千春はようやく祐希子から離れた。
「BUUUUUUU!!!」
 ブーイングが送られるが、千春はそれを楽しんでいる。
ヒールに送られるブーイングは賞賛だと教えられている千春にとって、大きなブーイングは心地よかった。
「ケッ、思い知ったか。」
 千春は祐希子の顔面を蹴り飛ばす。
 ガシッ!だが祐希子はその蹴り足をキャッチしてみせた。
「なにっ…こいつまだ…」
「うおおおおおっ!」
 祐希子は千春をひき倒すと、新人離れした強烈なストンピングをお見舞いした。
「いいぞ!」
 場内から拍手が送られる。
 カアン!

 ここでようやくゴングがなった。
「なめるなっ!」
 千春は二発目を回避すると素早く起き上がり、強烈なチョップをお見舞いする。
「がっ…」
 試合でもらう本気のチョップが祐希子の体に衝撃を与える。
足元がぐらつく祐希子を見て、千春がさらにチョップを打ち込む。
だが祐希子は倒れない。
「生意気なんだよっ!」
 ヒザを祐希子の腹部に打ち込むと、顔面を拳で殴りつける。
血しぶきをあげながら、祐希子は仰向けにダウンした。
 その前のダメージも考えれば、すでに立ち上がる力など残っていないだろう。
「カバー!」
 千春は余裕しゃくしゃくでフォールにいく。
バン!
バンッ!
「お~っとっと。」
 カウント3ぎりぎりで祐希子の肩があがった。いや、正確に言えば千春があげたのだが。
「まだ終わらせねえぜ。」
 千春はほとんど意識のない祐希子を蹴り飛ばす。
「姉ちゃん!」
 エプロンサイドに千秋が上がる。
「セコンド下がれ!」
 レフェリーが気をとられている隙に、別のセコンドがパイプ椅子をリング内に投げ込んだ。
「オラアアッ!」
 無理やり引き起こした祐希子の脳天を、千春がパイプ椅子で殴打。
 2発目で祐希子はがくっと崩れ落ちた。
「いくぞっ!」
 千春は祐希子の体の上にパイプ椅子を載せると、コーナーへと上がった。
「しねええええええっ!」
 ダイビングフットスタンプで飛ぶ千春。
「あぐうっ…」
 危機一髪これをよけた祐希子は、ふらつきながらも起き上がると、打点の高いドロップキックで千春の顔面を蹴り飛ばした。
「ぐっ…てめええっ!」
 千春がキレた。
「うらあああああっ!」
 ケンカキックで顔面を蹴飛ばしダウンを奪うと、千秋がまたもエプロンに上がる。
「さがれ~~!」
 レフェリーの注意を千秋がひきつけている間に、千春はコーナー付近で右足にチェーンを巻きつける。
「しねえええっ!」
 チェーンを巻いたカカト落し…チェーンスパイクが祐希子の首に打ち込まれ、祐希子はばたりと倒れこんだ。
「カウントとれ!」
 千春は祐希子の顔面を踏みつけてフォールする。そしてそのまま3カウントが入った。
「BUUUUUUUUUUU!」
 大きなブーイングがとんだが、千春はまったく悪びれることなくリング上でチェーンを高々と掲げた。
 祐希子はダウンしたままではあったが、その瞳の輝きは失われていなかった。
「いつか必ずやり返す!」
 瞳の奥でいかりの炎が燃えていた。

「そこまでだ!S・H・U!」
 テーマ曲がかかり、ジャスティス5の面々がリング上に雪崩こんでくる。

 だが、祐希子が覚えているのはここまでだった。


 ~続くかも~


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2008/06/21 18:00 | Comments(4) | 45のお題

コメント

確かに今迄のNさんの作品から行くと挑戦的な話ですね~
まあ、これはこれでありだと思います
デビュー戦では負けても仕方ないですしね
もっとも、祐希子の事ですから半年もしないうちに村上姉妹では相手にならなくなるでしょうけどね(笑)
しかし、それ以上にジャスティス5が気になります(爆)
posted by 豆腐屋の哲URLat 2008/06/21 20:48 [ コメントを修正する ]
この時期の祐希子は髪の毛黒かったのかな。とか、
水着何色だったのかな。とか。
頭の中で想像しながら読むのもありですね。
posted by 万城目at 2008/06/22 20:45 [ コメントを修正する ]
おお、祐希子に勝つ千春というのは面白い構図ですね~
不満を高めていく観客と、実力を高めていく新人の間で、来るべき敗北まで嘲弄のひと時を謳歌するヒールたち。
ジャスティス5がひとまず観客の溜飲を下げてくれそうですが、未来のエースが自力でリベンジを果たす続編を期待しておりますっ
posted by HIGEURLat 2008/06/23 01:27 [ コメントを修正する ]
>哲さん
 色々な意味で挑戦です。
ま、サバイバーの登場順にこだわりがある人間には理解できないでしょうけど、サバイバーでは1P・2Pの登場などでありえる設定ですから。
 ジャスティス5は用語集にて解説しましたので、そちらで(笑)

>万城目さん

 私のイメージですが、アリーナの水着ですね。
GAEAの新人が使っていたので、新人といえばアリーナです。
 髪も黒かったかもしれませんよ。

>HIGEさん

 続編を書くかは微妙ですね。
あくまでも、村上姉妹にボロ雑巾にされて、でも闘志は失わないという祐希子を書きたかっただけですので。
 ジャスティス5登場まで書いてもよかったのですが、メインは祐希子なのでこういう書き方になりました。


posted by Nat 2008/06/24 23:45 [ コメントを修正する ]

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