NEW WIND社長 風間 新 手記より。
※この手記は基本的にリプレイですが、風間 新 社長視点で書かれており、創作要素を多分に含んでいます。
ここでの各登場人物の設定は公式なものでなく、管理人N独自のものです。
それをご了承の上、つづきへとお進みくださいませ。
※この手記は基本的にリプレイですが、風間 新 社長視点で書かれており、創作要素を多分に含んでいます。
ここでの各登場人物の設定は公式なものでなく、管理人N独自のものです。
それをご了承の上、つづきへとお進みくださいませ。
「へーそっくりだな。」
「ホントだよ。若いし可愛いじゃん。乗り換えようかな。」
「ばっかだな。南さんの大人の色気のほうがたまらんよ。」
「ばーかお前なんかじゃ相手にもされねえよ。あの人は完璧な男が好きに
決まってるんだからさ。」
「あん?そんなの居るわけねえだろ。俺の南さんだし。」
「勝手にいってろヴァーカ。」
常連客が好き勝手言っている。
ま、彼らのおかげでうちの団体は持っているわけだし、好き勝手言ってもいいのだけどね。
◇6年目5月◇
今日は5月シリーズ”緑色の風” 第1戦。
今日の話題はなんと言ってもNEW WIND6期生、ハイブリット南のデビュー戦だ。
第1試合 NEW WIND ネオ・ソウルバトル 15分1本勝負
第6期生 デビュー戦 南利美VSハイブリット南(デビュー戦)
これは彼女たちの要望もあったし、私も望んでいたカードだ。
話題性なら引っ張った方がいいのかもしれないが・・・無駄だろう。
やはり一番話題になるのはデビュー戦だと思うし。
ガールズゴングのO坂記者は
「もちろんデビュー戦は姉妹対決ですよね。コレしかないですよ!」
といってたっけ。
私はリング上のハイブリットを観察してみた。
佇まいはすでに立派なレスラーのそれだし、落ち着いているように見えるし、デビュー戦だっていうのに風格がある。
というか身にまとっている雰囲気・・・オーラが通常の新人のそれではない。
デビュー当初の南の持っていたオーラ力(ちから)よりも上の印象すら受ける。
もっとも対戦相手を努める南利美の方が何倍も強力なオーラを放っているのだけど、これは仕方がないこと。
試合は15分1本勝負。
南がどんな試合を組み立てるのかは私はまったくわからない。
「お待たせいたしました。只今より本日の第一試合 第6期生デビュー戦、NEW WINDネオソウルバトル15分1本勝負を行います。」
何回聞いてもデビュー戦という響きはいいな。
「青コーナー 高知県出身 132パウンス~ み・・・ハイブリットみな~み~!」
南と間違えそうになったな仲間リングアナ。
わかるけどさ・・・気持ちは。
高知県出身132パウン・・・ってきたら南だもんな。
なおコール後のハイブリットは四方にお辞儀をする。
うん”新人”だからねコレでいいと思う。
投げ込まれた紙テープは白と赤。
”お祝い”って事だろう。
「なおハイブリット南選手は本日がデビュー戦となります。」
「赤コーナー 高知県出身 132パウンス 南とし~み!」
南はあえてアピールせずじっとハイブリットを見ている。
南からの要望で紙テープはなし。
これはファンクラブに通達済なので徹底されている。
「レフェリー ダンディ須永!」
”ダンディー”と少数の声がかかる。
ダンディ氏がうちの団体では初めてレフェリングを披露する。
これもちょっとしたサプライズだよ。
トニー館だけだと厳しいし。
さて試合はロックアップから始まり、力比べへ。
これはもちろん鍛え方の違う南の方が強い。
たちまち不利な体勢になりブリッジで耐えるハイブリット。
客席からの声援でなんとか押し返したハイブリットは新人のお約束ドロップキックを放つ。
胸板を正確に打ち抜いた美しいドロップキックだったが、南はびくともしない。
そして逆にドロップキックをハイブリットの顔面に叩きこむ。
すかさずカバーに行く。
もちろんこれはカウント1で返すハイブリットだったが、肩を上げた隙を突かれスリーパーで締め上げられてしまう。
ハイブリットコールを受け必死にロープへと逃げるハイブリット。
だがロープに逃げる前に南は技をとく。
そして何の警戒もなく立ち上がったハイブリットに南の掌底がヒット。
ハイブリットは完全に不意を突かれ・・・というか油断しすぎだが・・・ ダウン。
ダウンしたハイブリットに南は追い討ちのサザンブレーカー。
「うわああ」
始めてリングで味わう本気の関節技に悲鳴を上げるハイブリット。
「ギブアップ?ハイブリット?」
レフェリーのダンディ須永が聴く。
もちろんここでギブアップするわけにもいかないだろう。
「ノー!」
その声を聞きながら”氷の微笑”を浮かべる南はさらに絞め上げる。
「・・・!!?」
もう声にならないのか。
だがハイブリットはこのサザンブレーカーを自力で脱出してみせる。
これには場内から拍手&歓声。
スリーパーを狙うハイブリット。南はわざとコレを受けたようだ。
懸命に絞め上げるハイブリットだったが、南は表情ひとつ変えない。
「それで絞めてるのかしら?」
この言葉に顔を真っ赤にして絞めるハイブリット。
「ほらハイブリットもっと絞れ絞れ!」
ダンディ須永の声が飛ぶ。
さらに絞り上げるハイブリットだが・・・南はまったく効いていないらしい。
「絞めるのはこうやるのよ。」
南はあっさりとスリーパーを振りほどくと、ネオ・サザンクロス・・・スリーパーにもっていく。
これは明らかにフェイスロックではなく、スリーパーに捕らえている。
デビュー戦の新人が南の必殺技に耐えられるわけ・・・ないだろう。
魂入ってるし・・・
「ストップ、南!」
タップを確認したダンディ須永は南の技を解かせる。
「6分15秒 変形ネオ・サザンクロスロックで勝者南利美!」
悠然と引き上げる南。
それを悔しそうに睨みつけるハイブリット。
南は・・・”プロレスの厳しさ”を刻みこんだか。
「ハイブリットよ・・・強くなれって事。これでいいでしょ社長。」
「お疲れ様、南。ありがとう。」
「疲れてなんかいないわ。あとでメインにでも乱入しようかしら。」
「それは盛り上がるけど・・・やめれくれ。」
「やらないわよ。そのかわり・・・」
ああ・・・まただ。
”面倒なこと押し付けたんだから食事くらいおごってくれないかしら?”・・・だとさ。
疑問系だけど有無を言わさないオーラ力だった事は書いておく。
でもいいデビュー戦だったと思うんだよね。
なお2戦目以降は南&ハイブリット南組で主に外人選手とあたる予定だ。
今月の目玉カードは姉妹タッグが一つであり、伊達VSカオスのシングル戦、武藤VS結城のEWAヘビー戦が後半に控えている。
NEW WIND5月は緑色の風に乗り、東上してゆく。
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*ほんと、難しい展開でしたね~(笑)