南 利美 回顧録”MINAMI” より。
※このお話はレッスルエンジェルスサバイバーのプレイ結果から管理人Nが創作したものです。
このお話は”南利美視点”で書かれています。
いつもの風間社長視点ではないのでご注意ください。
この辺りを了承の上”つづき”をご覧になってくださいね。
※このお話はレッスルエンジェルスサバイバーのプレイ結果から管理人Nが創作したものです。
このお話は”南利美視点”で書かれています。
いつもの風間社長視点ではないのでご注意ください。
この辺りを了承の上”つづき”をご覧になってくださいね。
「凄いわね・・・」
これがどさんこドームの花道から入場してきた私の感想。
空席があるのはわかったけど、それでも実数発表で43824人だという。
これだけのファンの人が集まってくれた以上、ヘタな試合は出来ない。
私は気合を入れ直しリングへと上がった。
このどさんこドーム大会のセミファイナルで組まれたのは、“ファイナルロード”と称した私の引退カウントダウンマッチ。
同期の蒔絵(マッキー上戸)と紫月(氷室紫月)とタッグを組んで、これからのNEW WINDを担っていく若手3人との6人タッグマッチ。
紫月と絡むのはこれが最後。
8年たっても不思議な雰囲気は変わらない子だったけど、優しい子だったわ。
同期と組んで若手とか・・・時は流れるものね。
対戦した3人に対する感想を述べておくわね。
片倉(フェニクス遥)の打撃は遥(伊達遥)ほどではないけどだいぶ重さとスピードが加わっていると思う。まだまだ遥の方が全てにおいて上だけどね。
蓮(スイレン草薙)の投げ・関節・打撃はバランスよく成長してる。
きっと同じタイプのみことよりも上に行ける逸材かもしれないわね。
お互いの絶頂期に当たってみたかったわ・・・。
そしてシャイニング(シャイニング神威)は打撃がとてもよくきてるわね。
元々関節には定評があったけど、打撃が第二の武器といえるくらいに成長してる。
重さと正確さが加わってきているから、2年もすればかなりの使い手になるかな。
なにやら新しい技も開発中ってことだし、それを見るのも楽しみね。
この3人には未来があるわ。それを直に感じられないのは残念だけどね。
私はこの3人の中で一番期待している蓮にネオ・サザンクロスロックを決めて勝利。
片倉・蓮・シャイニング・・・あなたたちの成長は感じたわ。
これからの成長も楽しみにしてる。
蒔絵・紫月とのタッグも楽しかった。
あとどれくらい現役生活が残っているかはわからないけど、頑張ってね。
遥と最後のタッグを組んで臨んだのが続く仙台大会。
蒔絵と舞とのコンビとの対戦。
蒔絵とはこれが最後の対戦かあ・・・昔は色々あったわよね。
後半はあまり蒔絵と絡む機会はなかったけど・・・最後となるとやっぱり寂しいわ。
舞はまだ対戦予定残ってるけど、グンとよくなったと思う。
入ってきた頃はただの動物好きな煩い女の子だと思っていたけど、人は成長するものね。
遥とのタッグは最後だけど、シングルで対戦する機会は残っている。
だからこの試合では遥に対する感情は特になかったかな。
でも、背中を預けても信頼できるパートナーだったわ。
遥、今までありがとう。
広島大会はハイブリットとの最後の姉妹タッグ。
正直感傷にひたるヒマもないほど、カンナとみことの攻撃は厳しかった。
手を抜かないでやってくれるのはありがたいけど、ちょっとキツイわ。
融通が利かないのも困るわねえ。
妹ハイブリットもかなりよくなっていると思うわ。
で、そのあとの4戦目では融通のきかない片割れであるみこととのタッグ。
かつて”パーフェクツ”と名乗ったタッグチームね。
みこと組むのは面白かったわね。
上を目指そうという考えが一緒だったしね。
相手は3期生の二人。
この後輩は生意気だったわねえ・・・
実力はあるけど、武藤なんかは先輩を先輩と思っていないのだから・・・
最後の対戦となった今回は完敗。
全盛期でも分がわるかったのに、今の私では厳しかったかしらね・・・
蒔絵との上南シスターズ再結成はこのあとの5戦目。
正直センスのないチーム名よね。
社長のつけるチーム名とシリーズ名はセンスがないことで有名。
今度から私がつけようかしら。
いまさらのコンビ再結成だったし、相手が今をときめく舞と龍子とのコンビ。
軽く蹴散らされたわ。 これも時代の流れなのかしらね。
ちょっと寂しさを覚えたわ。蒔絵は相変わらず煩かったけど。
そして、第6戦新日本ドーム大会は超満員札止め。(52499人)
壮観だったわ・・・
あの新日本ドームが全ての座席が埋まり立ち見まででるだなんて・・・
最近はこのドームを本拠地にしてる球団が人気が落ちているそうだから・・・もしかしたらウチの勝ちかも? なんて、冗談よ。
試合の方は勝つには勝ったけど、何あの二人のパワ!
うちの龍子のパワーなど問題にならない規格外のパワーだったわ。
それが二人というのはきつかったわねえ。
試合終了後はダメージが大きくてコメントも出せなかったものね。
今でもあの試合を思い出すと首が痛くなってくるわよ(苦笑)。
なにしろやたら首を狙ってくる技が多かったから・・・
第7戦は地元高知大会。
妹との一騎打ちは結果から言えば勝てなかった。
それはやる前からある程度覚悟していたけど、やっぱ悔しいわね。
ハイブリットもよくなっていたし、舞と龍子と一緒にこれからのNEW WINDを担っていって欲しいわね。
でも・・・やっぱり勝ちたかった・・・
その日の夜、私は社長と思い出話をした。
プロレスラー南利美最後の夜は社長と・・・
えっ? ロマンス??
ロマンスなんてないわよ(笑)
だって湿布薬の匂いが充満してたもの(爆笑)。
こうやって体中痛いのもプロレスラーであればこそ。
明日が終わればもうそれもないの。
やっぱり寂しいわね・・・
でも明日、私は九州ドームで、プロレスラー南利美として最後のリングに立ちます。
“最後の南利美を見てください。”
そういう気持ちだったわ。
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