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2024/04/27 01:21 |
”今はさよならだけをいうけど”(前編) その97
NEW WIND社長 風間 新 手記より。



※この手記は基本的にリプレイですが、風間 新 社長視点で書かれており、創作要素を多分に含んでいます。
 ここでの各登場人物の設定は公式なものでなく、管理人N独自のものです。
 それをご了承の上、つづきへとお進みくださいませ。



◇10年目12月◇

 みことの引退シリーズは彼女の希望もあって、あまり大きい会場は回らない。
 といっても6000人~9000人くらいの会場だから、昔の箱にくらべれば大きいとは思うけどね。

 みことは若手との対戦を希望、こちらもそれを了承した。

 試合を通じて若手になにかを残したいのだろう。


第1戦VS白石なぎさ   ”草薙流兜落し”で勝利

 なぎさのパワーは最近さらに増してきているが、総合的にみれば、まだまだJrの枠内の選手。
 衰えたとはいえどもみことに負ける要素はなかった。
なぎさの攻撃を受けきった上で得意技の”草薙流兜落し”できっちり3カウント。

「痛いの・・・」
「なぎささんは、もっと強くなれますから。」
「強くなれる気がする・・・」

 独特の言い回しだなあ・・・


第2戦VSジーニアス武藤 ”草薙流竜巻兜落し固め”(旋回式JOサイクロン)で勝利


  みことの上手さが光った試合。

 ジーニアスのスピードに主導権を握られてしまうが、上手く捕まえると、投げと絞めでジーニアスのスタミナを奪う。
 動きが鈍くなったところへ、兜落し→竜巻と叩きこみ勝利。

「ケイさん、貴方は攻撃力に自信を持ちすぎです。もっと受けを上手くならないと。」
「はい。・・・上手くなります。誰よりも強く。」
「その意気ですよ。ただし、自信過剰はいけませんよ。」




第3戦VSスターライト相羽 ”草薙流竜巻兜落し固め”で勝利

 投げ技を得意とする相羽に手ほどきをするかのように、投げで試合を組み立てるみこと。

 追い込まれた相羽が必殺の”スターライトジャーマン”を繰り出すが、みことはそれを余裕で跳ね除け、逆にバックを獲ると、竜巻。

 幾多の強豪を沈めてきた竜巻に巻き込まれた相羽はそのまま3カウントを聞いた。

「和希さん。貴方のブリッジワークならあれは出来ます。」
「はい、みことさんありがとうございます。特訓しますっ!」




第4戦VSジャンヌ永原  ”草薙流裸絞め”(変形ドラゴンスリーパー)で勝利


「ジャンヌさんにはまだまだ可能性が眠っています。それを引き出せるかは貴方次第です。修行してください。」
「はい。ありがとうございます!」
「それと遅刻は厳禁です。」
「・・・はい・・・」
 


第5戦VSスイレン草薙 ”草薙流阿修羅退治”で負け。


「強くなりましたね蓮さん。もう私から言う事はありません。ここで満足しないで、さらに精進してください。貴方なら頂点を取れると思います。」
「ミコトさん・・・ありがとうございました。私は、ミコトさんがプロレスをしていなければプロレスをしなかったと思います。今はその道へ導いてくださったミコトさんに感謝しています。」
「蓮さん、これも運命・・・」
 うん?なんかみことらしくないぞ?
「じゃない、神様のお導きですよ。」
 氷室の口癖が移ったかな?
「別に運命でもいいと思いますけど、そうですよね、神様のお導きですね。」

 



 そして最終戦を迎える。

NEW WIND 12月シリーズ 最終戦新日本ドーム大会
  草薙みこと引退記念興行“ありがとう”


☆スペシャルシングルマッチ☆
 
○スーパーカオス(14分24秒スーパースターハンマー→体固め)ハイブリット南×

 一進一退の攻防を制したのはスーパーカオス。
ハイブリットが関節を狙うところをショートレンジの豪腕でカウンター。
 動きが止ったところへ”正調豪腕”を叩きこみ3カウント。
女王の座を狙うハイブリットとしては手痛い敗戦となった。

「これが女王候補か・・・大した事ないな。」
 女王戦線へカオス参戦か?

☆セミファイナル スペシャルシングルマッチ☆

○永沢舞(12分34秒 シャイニングフェニックス→体固め)スイレン草薙

 草薙流を継承していく者として、みことの引退興行に華を添えたいスイレンだったが、エースの自覚に目覚めた永沢の壁は厚く高かった。

 得意の投げを完全に封じられてしまってはペースが創れるはずもなく、最後は永沢が師、伊達から受け継いだシャイニングフェニックスで3カウント。


「悔しいです。今日は絶対勝ちたかったのに・・・」
とバックステージで項垂れるスイレンに、みことが優しく声をかけていたのが印象的だった。


☆ダブルメインイベント第1試合☆
草薙みこと引退試合 60分1本勝負

 当日になっても発表されない選抜選手に会場はざわつく。

 一部プロレス雑誌では、“パンサー理沙子”選手が有力候補との報道があったり、NEW WINDの常連客の間からは“上原今日子”じゃないか?という声も上がっている。
 

「みことの相手を出来る選手だとすればこの二人以外いないんじゃねえの?」
「どうだかな・・・カザマのやる事は予測しずらいからな・・・」

 悪かったな。予測しずらい方が面白いと思うのだが。

「まったくだよ。どうするよ、ヒマラヤン堀とかだったら?」
「あっはっは。永沢ならわかるけど、みことだからな。」

 そういえば堀は猫好きだったな・・・永沢も動物好きだしあうかも?
ってプロレスには関係なさそうだな・・・

「ないかな?」
「ないだろうよ。」
 と常連客層。




「赤コーナーより、草薙みこと選手の入場です。」

 私のコールに会場騒然。
そう、普通は赤コーナーが後。

 でも今日はと・く・べ・つ ♪


 テーマ曲が鳴ってステージに姿を現したのはマスクウーマン。

「カンナ?!」
 という声が飛ぶが、ごめん違うの。

 ケガの治療と、写真集撮影のために欠場していたシャイニング・・・のはず。
 だったのだが、同じマスクが二人。
片方のカラーはカンナのマスクの色だ。
 どうなっているの?

 そのカンナマスクの方は髪が長い。

そして花道の途中でマスクを脱ぐと、中身はみこと。


「同期の魂を背負って、私は最後のリングへ上がります。」
 という事だろうか。

 みことはリングに向かって深々と一礼すると、リングへと入る。


「青コーナーより、ハッピープロジェクト代表選手の入場です。」

 かかった曲はNEW WINDのテーマ。

 ステージにフードつきロングガウンを着用し、フードを深く被った選手が姿を現す。
 顔は見えない・・・いや見せない。

 ざわざわとする中、その選手が花道を歩きはじめる。
体の線を完全に隠しているので、どんな体格かもわからない。 

 花道の途中でテーマ曲が変わる。

 NEW WINDのテーマに、重なるように曲が流れ、徐々にNEW WINDのテーマが弱まっていく。
 
そして、ついにはテーマ曲が入れ替わる。

これをきっかけにフードに両手をかける、X選手。
その選手がフードを外した瞬間、私のコールが飛ぶ。

「青コーナーより・・・・」



    ~後編へ続く~


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2007/02/10 20:00 | Comments(2) | NEW WIND編

コメント

笑いましたw
posted by オーサカURLat 2007/02/10 21:57 [ コメントを修正する ]
>オーサカさん

 まて、続編(笑)です。
posted by Nat 2007/02/10 22:05 [ コメントを修正する ]

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