忍者ブログ
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


2017/08/19 12:43 |
”次代のヒロイン” その84 
NEW WIND社長 風間 新 手記より。



※この手記は基本的にリプレイですが、風間 新 社長視点で書かれており、創作要素を多分に含んでいます。
 ここでの各登場人物の設定は公式なものでなく、管理人N独自のものです。
 それをご了承の上、つづきへとお進みくださいませ。

 ◇8年目3月◇
 先月の4ドーム開催強行の反動が出てしまい、負傷者が続出してしまった。
 やはりドームということで普段とは違う魅せ方をした影響だろうか。

 まず南の引退試合の相手を務めてくれた伊達が右ヒザを故障。

 どうもサザンスクリューを受け損なったらしい。重い怪我ではないが大事をとって欠場となる。
 永沢も圧勝したとは言え、メガライト戦で首にダメージを受けて回復せず大事を取って欠場。
 あのパワーはやはり脅威だ。
 さらにカンナもMAX WIND初代女王決定戦で受けたダメージが回復せず休養。
 主力がこれだけ欠けてしまうと興行としては規模が小さくなってしまう。
 せめて南が居てくれれば違ったのだが、彼女はもうプロレスラーではない。
 今はバイクで旅の途中だろう。
 無事に戻ってきてくれるとよいのだが、彼女の運転は少々荒いからなあ・・・
 
 3月シリーズは特に特筆する事もなく、平穏無事に終了した。



 さて話は少し戻る。
 我々NEW WINDは今年は3月ツアーの合間に新人の入門テストを行った。
 スカウトからの報告では、”今年は不作です”との報告。
だからと言って新人を募集しないわけにはいかない。
 今後のことも考えると2人は確保したいのだが、中々NEW WINDの求めるレベルをクリアできる受験生はいないものだ。
 ドーム興行が成功したおかげで受験生の数は倍増したのだけど、記念受験も多いのだろう、ほとんどの人間が一次審査である体力テストで落ちてしまった。

「あの程度でよく受ける気になりますね。」
 審査メンバーに入っている武藤が冷たく言い放つ。
「体力テストのメニューは事前に伝えてあります。それすらこなせないのに受けるなんてのは迷惑です。」
 ま、確かにその通りなのだけどちょっと言いすぎだと思うよ。
「私にとってはありがたいですけど。おかげで私が目立つ事が出来ますから。」
 と58番の番号札をつけた受験生が言い放つ。
 武藤そっくりの言い方をする奴だなと思って顔を見ると、その58番の受験者は顔立ちこそ違うけど雰囲気は武藤によく似ていた。
 そうだな武藤を黒髪にして、より生意気にした感じといえばわかりやすいかな。
「口だけならなんとでもいえるわ。どう目立つのかは知らないけどやってもらおうじゃない。」
 こらこら武藤、大人げないぞ。いまさらながら武藤を審査メンバーに入れたのは失敗だったなあ・・・
「いいですよ。これくらい余裕ですから。」
 58番はまったくひるむ事なく言い放つ。

・・・これで言葉どおりなら大物だな。

「58番リングネーム“ジーニアス武藤”です。よろしくお願いします。」
 ジーニアス・・・天才という意味であり、ラテン語では守護神。
 “天才武藤”ですというわけか。
 リングネームをつけて受験してくる人は結構いるが、ここまで自信過剰なネーミングをする人は初めてみた。
「あっはっは。」
 私は一人爆笑してしまった。
 そして周りの視線に気づき、慌てて真面目モードに戻る。
「あ、失礼。ジーニアス武藤、本名武藤恵(むとう・けい)さんだね。さ、体力テスト行ってみようかな。」
「はい。」
 そして天才武藤はその言葉どおりのパフォーマンスを披露してくれた。
「満点だな。」
「私はちょっと気に入りませんけど、生意気だから。」
「あっはっは。武藤は自分を見てるみたいでいやなんだろう。一次審査は合格だよ。では2次審査まで控え室で待っていてくれるかな。」
「わかりました。ありがとうございました。」
 天才武藤は丁寧に頭を下げると退室して行った。
「やれやれ今年は武藤かよ。毎年毎年よく誰かに似たのがくんなあ。」
 審査員の一人であるマッキーがあきれたように呟く。
「こいつが二人になるのか・・・先が思いやられるぜ。」
「大丈夫ですよマッキー先輩。マッキー先輩に先はありませんから。」
「かーっ相変わらずだなお前はよ。一回シメテやるかな。」
「マッキー先輩には無理ですよ。私は負ける気はありません。」
「なんだとコラあ!」
 あーあまたはじまったよ。
この二人を同席させたのは失敗だったなあ。
「おいおい、よさんか二人とも。“減俸処分”にするぞ。」
 職権乱用(笑)
二人とも大人しくなってくれた。
 
 その後も審査は続き、ついに最後の一人となった。
「ここまであの58番さんだけですね。合格したのは。」
 みことが寂しげに言う。
「最後の一人はどうだろうね。108番の方どうぞ。」

「は、はい!よろしくお願いします!!」
 元気な声が響きわたる。
 私はこの声の主にこの段階で好感を持った。
いかにもスポーツ大好きですというような、快活な声。
 私が求めていた素材はこういうタイプなんだよ。
「相羽です。よろしくお願いします!!」
 背は163cmくらいかな。
低くもなく高くもないし筋肉もバランスよくついている。
 スポーツ少女らしく邪魔にならない程度に揃えた髪も好感が持てる。
根性はありそうだな。
「よろしく。では体力テスト行ってみようかな。」
「は、はい!よろしくお願いします。」
 うんうん、いい感じだ。
あとは・・・テストをこなせるかどうかだな。
 先ほどの天才さんほどではないにしろ、きっちりとこなしていく。
この子の事だ一生懸命にトレーニングしていたのだろう。

「ふむ。微妙なところです。」
 ダンディさんが微妙な顔つきをする。
「確かに素養はあると思いますが、あるという程度で抜群ではない。私のジャッジでは・・・合格点ギリギリですかな。」
「修行を積んでどこまでやれるかだと思います。ですが私は好きなタイプですね。」
とみこと。
「なら合格ですね。相羽さん、1次審査は合格です。2次審査の準備が出来たらお呼びしますので、控え室でお待ち下さい。」
「は、はい!ありがとうございました!!」
 気持ちのいい子だねえ。



 ★2次審査★
 天才武藤と元気っ子相羽の二人が並ぶ。
「さて2次審査は簡単な面接と自己アピールです。まずは武藤さんから。」
「ジーニアス武藤です。私は名古屋での試合を見て、ここでなら私のポテンシャルを発揮できると思ってテストを受けました。ダブルスピンムーンサルトをご披露したいのですがよろしいでしょうか。」
 天才武藤はウチの武藤を見ながら言う。
ダブルスピンと聞いて彼女の眼の色が変わった。
“あれは私にしかできないのに”という顔。

安全の為マットを引いてからやらせてみる。
「では行きます!」
 そして披露してくれたダブルスピンは、武藤のものほど高くなく、フォームもまだまだだったが、確かにダブルスピンだった。
「もちろんこの技を実戦で使うつもりはありません。同じ技を使う方がいらっしゃいますから。」
 とこの難易度の高い技をこなした後でさらりと言う。
 ふ、武藤によく似ているよ。
その武藤はといえば目から炎がメラメラと。
 おいおい大人げないってばさ・・・

 そして元気っ子相羽の番。
「あ、あの・・・ボク・・・こないだのドーム大会を観て感動しました。それから急いで受験したので・・・何も出来ないけど・・・その元気だけは負けません!よろしくお願いします!!」
「なんかないのか?ブリッジが得意だとかさ?」
 マッキーが尋ねる。
「えっ!あ、はい!ブリッジには自信あります。子供の頃から得意でした。」
「ほう。やってみな。リングの上で」
これを聞いたマッキーはニヤリと笑う。
 マッキーめ、いつものを試すつもりだな。
「は、はい!よろしくお願いします。」
 緊張した面持ちでリングに上がった相羽はブリッジの体勢にはいる。
確かに綺麗なブリッジだ。 ジャーマンとか覚えたら綺麗なフォームになるだろうな。
「よーし、そのままだぞ。何があってもそのままだからな。」
 マッキーがリングに上がりながら声をかける。
「は、はい!!」
「いい返事だ。それっ!」
 ブリッジをしている相羽の腹部にマッキーがドッカと座る。
「ぐぎぎぎ・・・」
 突然加わった重みに相羽が呻く。
だがブリッジは崩れない。
「へー大したもんだな。今までもブリッジが得意という奴はいたけど、大抵これで崩れるんだけどな。」
 マッキーは感心しているがどく気配はない。
「吉田、来い。」
 とマッキー。
成り行きを見守っていた吉田が無言のままリングへと向かう。
「これならどうかな?吉田!」
「はい。了解してます。」
そして吉田も相羽の上に乗る。
「ぎぎぎぎっ!!」
 さすがに苦しそうだが、ブリッジは崩れない。
 1分が経過する。
 そろそろ限界だろう。
「おいマッキー、もういいだろう。」
「はいはい。OKOK」
 マッキーと吉田はゆっくりと相羽から降りる。
「かなり強靭ですね。マッキー先輩と私を乗せて崩れないとは大したものです。」
 根性もありそうだし、これはいいかな。
    
 こうして9期生が決まった。
リングネーム ジーニアス武藤(武藤恵)とスターライト相羽(相羽和希)。
 天才武藤とスポ根元気娘相羽。
まったく対照的な二人だけど、それだけに面白い組み合わせだと思う。
 この二人の同期がどう成長していくかとても楽しみだ。
相羽に何故リングネームをつけたかと言えば、南十字星の後の光になって欲しいと思ったから。
 星の明かりという意味のスターライト。
どれだけ輝くかはこれからの彼女の努力次第だと思う。
 デビュー戦は例によって9年目5月の旗揚げシリーズを予定している。           


 NEW WIND年度別新人一覧

1期生=南利美(引退)、伊達遥、氷室紫月、マッキー上戸、ラッキー内田(退団)
2期生=※カンナ神威、草薙みこと
3期生=※結城千種、武藤めぐみ
4期生=※永沢舞
5期生=※吉田龍子
6期生=※ハイブリット南
7期生=※フェニックス遥
8期生=※スイレン草薙、シャイニング神威
9期生=ジーニアス武藤、スターライト相羽
 
9年目4月現在 在籍者15名

 ※印は新人賞受賞者 現在7年連続でNEW WINDから受賞者が出てます。






↓ご感想などはこちらからどうぞ。







PR

2007/01/11 00:00 | Comments(0) | NEW WIND編

コメント

コメントを投稿する






Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字 (絵文字)



<<”主権委譲” その85 | HOME | ご案内>>
忍者ブログ[PR]