「栄光のスターロード」
NEW WIND社長 風間 新 手記2より。
※この手記は基本的にリプレイですが、風間 新 社長視点で書かれており、創作要素を多分に含んでいます。
ここでの各登場人物の設定は公式なものでなく、管理人N独自のものです。
それをご了承の上、つづきへとお進みくださいませ。
NEW WIND社長 風間 新 手記2より。
※この手記は基本的にリプレイですが、風間 新 社長視点で書かれており、創作要素を多分に含んでいます。
ここでの各登場人物の設定は公式なものでなく、管理人N独自のものです。
それをご了承の上、つづきへとお進みくださいませ。
◇13年目8月◇
「ハアッ!」
ウインド・ドラゴンのシャイニング・フェニックスがハイブリット南の顔面を的確に打ち抜いた。
崩れ落ちるハイブリット。
ウイ・ドラはゆっくりとハイブリットの右足を取ると片エビに固める。
バン!
バン!!
レフェリーのギムレット美月は首をわずかに傾げた。
バンツ!
「13分54秒、シャイニング・フェニックスからの片エビ固めで、勝者ウインド・ドラゴン!」
最近衰えを見せていたとはいえ、11期扱いのウイ・ドラに負けるか・・・
「がっかりですね。全盛期のハイブリット選手を倒したかったのに。完璧じゃない相手を倒してもあまり嬉しくはありません。」
とウイ・ドラはインタビューに珍しく答えた。
一方敗れたハイブリットは、「歴史は繰り返すわね。」と一言だけコメントを残している。
エース候補といわれたハイブリットもシングルのベルトを巻く事が出来ずないまま年齢から来る衰えを迎えてしまっていた。
ウイ・ドラの台頭、ハイブリットの衰え・・・確かに歴史は繰り返すものだ。
そして衰えを知らない世代でも異変は起きるのである。
これも歴史は繰り返す・・・だな。
「15分34秒、ムーンサルトプレスで、勝者マイティ祐希子!」
ギムレット美月に手を上げられ勝ち名乗りを受けるマイティの横では、ジーニアスがミミたち若手に介抱されていた。
「くっ・・・・調子に乗るんじゃないわよ!今日は油断しただけ!」
ジーニアスはよせばいいのにマイクアピール。
会場からは失笑。
「いつでもいいわよ。かかってらっしゃい♪な~んてね!」
マイティは余裕綽々。これではどちらが先輩かわからない。
「第4戦で再戦を組みます。」
と私は即断し、発表した。
これは正直リスクが大きい。
ジーニアスが勝てば問題はないが、ここで負けたらジーニアスの評価はがた落ちだ。
そうでなくても最近は同期相羽に置いて行かれているとうのに・・・
「14分54秒 ムーンサルトプレスで勝者、マイティ祐希子!」
キャリア差3年の先輩ジーニアスをシングルで連破。
マイティ祐希子・・・恐ろしい奴だ。
「これで最強にまた一歩近づけたかな?てへっ♪」
うーん・・・恐ろしい。
「そんな・・・この私が・・・なんで?・・・」
これで落ち込むかと思ったジーニアスだが、先輩スイレンから次の大会でフォール勝ち。
「私は、まだやれる!」
そういえばそういう奴だったね。
マイティに負けたという評価を、スイレンに勝ったというサプライズできっちりカバーして自分の立場はキープしたようだ。
一方のマイティは8期生シャイニング神威をも超えて、いよいよトップ戦線に食い込んできた。
そのマイティは迎え撃つ上位陣はといえば・・・
エースの吉田がEWA王者ハンのSTFでギブアップ負け。
衰えを感じさせる出来事だ・・・正直まさかという感じだよね。
歴史は繰り返す・・・か。
かつてのエース伊達がそうであったように、吉田も関節での敗戦が目立つよな。
ミドル・ウインド王者相羽は、防衛戦の直前に組まれたシングルでメガライトに敗れる。
さらにカラスにも敗戦を喫し、まだまだ相羽が未熟だということが露呈してしまった。
相羽のミドル・ウインドの4度目の防衛戦はなんと、スイレンが相手。
中堅クラスのベルトのつもりだったのだが、王者相羽の成長とともに価値が高まり、気づけばミドルを奪えばMAXに挑戦できるというような空気が出来てしまっていた。
「すっごいのいきます!」
“隠し技として有名”なハイパースターライトが炸裂するも、なんとこれをカウント1で跳ね除けるスイレン。
「そんなっ!」
ペースを握っていただけに体力が残っていたのだろうか。
「甘いですね。」
驚く相羽にスイレンは草薙流蛇絡み(コブラツイスト)。
「ぐわうっつ・・・」
体力を消耗する相羽。
それでもなんとか振りほどき、逆襲のショートレンジラリアート。
コレをカウント2.8でクリアしたスイレンに、相羽は助走をつけてラリアートに行く。
だがしかし、これをスイレンは脇固めで切り返す!
「ぐわあああっつ!」
勢いよく入っただけに相羽はかなり苦しそうだ。
「ギブアップ?相羽?」
ギムレットが聞くが相羽は首をふってから「ノー!!」と叫ぶ。
スイレンはギブアップしないと見ると、技をとき、相羽を引き起こす。
パーン!
張り手を入れて相羽をひるませると、再び草薙流蛇絡み。
「ぐっつう・・・」
相羽の動きが止まる。
「相羽、ギブアップ?」
「ノー!!」
コレを聞いたスイレンはまた技を得と、今度は相羽を肩に担ぎ上げる。
草薙流阿修羅退治が炸裂!
スイレンは確信に満ちた表情でカバーに行く。
バン!
バン!!
「おお~~!!」
カウント2.8でクリアする相羽。
スイレンは自信を持っていただけに驚きを隠せない。
「うおおおおおおおおっつ!」
相羽は何かを叫ぶと、ロー・ロー・ミドル・ボディソバット・ハイとコンビネーションキックを叩きこみ、フォールする。
これをスイレンは返すことが出来ず3カウント。
「やった・・・蓮さんに勝った・・・」
スイレンはそのままセコンドに担がれて退場。
最後のキックがかなりエグイ角度で入っていたからな・・・
エース候補がエース候補に超えられる・・・これもまた歴史は繰り返すのだな。
上位拮抗・・・ここから誰が抜け出すか、楽しみにしている。
○スターライト相羽(23分23秒 スターライトコンビネーションキック→体固め)スイレン草薙×
※第2代王者 相羽 4度目の防衛に成功
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