NEW WIND社長 風間 新 手記より。
※この手記は基本的にリプレイですが、風間 新 社長視点で書かれており、創作要素を多分に含んでいます。
ここでの各登場人物の設定は公式なものでなく、管理人N独自のものです。
それをご了承の上、つづきへとお進みくださいませ。
※この手記は基本的にリプレイですが、風間 新 社長視点で書かれており、創作要素を多分に含んでいます。
ここでの各登場人物の設定は公式なものでなく、管理人N独自のものです。
それをご了承の上、つづきへとお進みくださいませ。
◇4年目3月◇
早いもので今年度も最後の興行となる。
ところで、女子プロレス大賞の集計対象は1月~12月で、”年度”は4月~3月。
NEW WIND的には5月旗揚げなだけに、5月~4月が1シーズンという考え方になる。
つまり年度的には最終興行となるのだが、NEW WIND的な流れでは4月が総決算となる予定だ。
来月4月一杯で、現在提携中のEWAとの提携が切れる。
この部分もあって4月のEWAシングル戦はナスターシャ・ハンの挑戦が決定している。
で、年度的には最終興行な今月のメインイベントは、伊達VS南のEWAヘビー戦。
先々月にベルトを失ったばかりの南だが、先月はノンタイトル戦とはいえ王者伊達遥からフォールを奪って勝利している。
来月の結果次第ではシングルベルトがなくなってしまう可能性もあるので、今月リベンジマッチを組んでみた。
挑戦者南利美にとってのリベンジマッチであり、王者伊達遥にとっても先月の借りを返すリベンジの場でもある。
どちらがリベンジに成功するのか・・・これは興味深い一戦といえる。
本来なら1万人クラスのアリーナで行いたいところだが、高知(南の地元)で開催する。
すでに前売り券は完売し、若干の当日券を残すのみとなっている。
◇試合当日◇
結局札止め。
ここのところNEW WIND興行は盛況で、雑誌で熱戦譜を見るとすべての興行に(満員)・(超満員)・(超満員札止め)のどれかがついている状態。
これは男子のプロレスを含めても極めて珍しい状況。
もちろんそれだけ動員するからには、内容で魅せなければならない。
「プロレスの華やかさ・美しさ・楽しさ・力強さ・・・どれでもよいのですが、”観客を魅了する”。これがプロレスの基本です。」
とはダンディ須永氏の弁。
ダンディ須永氏は現役時代は華麗さ&派手さ&巧さで観客を魅了していた。
彼のイズムはNEW WINDの選手たちにも伝わっており、各選手のオリジナル技は華麗さを加味したものとなっている。
「そういえば社長、彼女が新技を完成させましたよ。心配そうに『社長・・・覚えてるかな・・・』なんていってましたよ。」
ダンディ須永氏は微かに笑みを浮かべた。
「・・・なんだろう・・・何か練習はしていたのは知ってるけど・・・」
「見ればわかるかもしれませんね。あの技が出たら多分勝負は決まると思いますよ。」
◇EWA認定世界ヘビー級選手権試合◇
伊達遥 VS 南利美
何度このカードを組んだだろうか。
1期生対決にして、現在のNEW WINDが誇る最高のカードだ。
今年は早くも3度目の対決。
鮮度という面では劣るかもしれないけど・・・毎回新しい面を見せてくれるカードだと思っている。
伊達のヒザが大暴れ、フェニックスJ&フェニックスニーで南の体力を削れば、南はそのヒザを破壊すべくハーフボストン、サザンスクリュー、サザンブレーカーで足を徹底的に攻める。
伊達の”ヒザ”は幾多の勝利を収めてきている。
やはりヒザを殺すのは対伊達対策としてある程度効果はある。
未だ伊達は関節技の防御がヘタで(どうやら関節のセンスがないらしい
)試合の度に悲鳴上げているような気がする。
長い手足のせいなのだろうか・・・
南は言わずとしれた関節の達人。
伊達の防御テクニックなど赤子の手を捻るようなもなんだろうな。
散々足をいたぶられた伊達だったが、シャイニングフェニックスを南に叩きこんだ。
これが18分過ぎ。
だが散々足を攻められた影響か威力に欠け、カウント2.5でクリアされてしまう。
ヒザを押さえる伊達。
ふらつきながらも起き上がった南は意表をついて”裏拳”。
めったに出さない技だけに伊達も予測できず直撃。
モロに食らいふらふらになったところへ、もう一発”裏拳”。
今度はダウンした伊達にカバーへ行くとみせかけ、ネオ・サザンクロスロック。
「あうあ・・・」
不意をつかれ悲鳴をあげる伊達。
落せ! 落せ!
と場内から落せコール。
おいおいプロレスわかってないなあ・・・
ネオ・サザンクロスロックは変形のSTF(ステップ・オーバー・トゥホールド・ウイズ・”フェイスロック”)だよ。
スリーパーじゃないんだから落せはないだろう。
結構誤解しているファンの人多いんだよなあ・・・
なんて私がブツブツ言っている間に何とか伊達はロープエスケープ。
そして、ボディスラムで南をマットに叩きつけると・・・
「これで!」
と高らかにフィニッシュ宣言。
コーナーに駆け上がり・・・そのまま、後ろ向きに・・・飛ぶ。
”これはムーンサルトプレスか?”
と誰もが思ったが、そこからひねりを加えて450°回って南へプレス!
あの技は・・・!
フェニックス・スプラッシュ!
場内ざわつく間に3カウント。
「21分32秒、21分32秒 フェニックス・スプラッシュからの体固めにより勝者伊達遥~! 王者伊達遥選手が2度目の防衛に成功です!」
場内は防衛した結果よりも、フェニックス・スプラッシュで沸いている。
これはめったに見れない大技だ・・・
◇試合後◇
「お疲れ様、南。」
「あいったた・・・遥の奴あんな技を・・やられたわ。」
相変わらず負けたのに南はどこか嬉しそうだ。
「感想は?」
「・・・今日は食事はパスね。遥って細く見えるけど重いのよ・・・ああ苦しいわ・・・社長も今度食らったら?」
「・・・遠慮しとくよ・・・」
あれだけ鍛えている南ですらこの状態なんだから、私が食らったら大変だよ・・・
さて、その技を決めた本人に話を聞いてみるか。
「伊達、すごかったな。」
私のこの言葉に伊達は恥ずかしそうに顔を伏せる。
「ありがとう・・・あの、社長・・・」
「なんだい?」
「社長・・・覚えてますか?」
伊達は恥ずかしそうにしつつも目はしっかりと私の表情を見ている。
「・・・フェニックス・スプラッシュだろう? 覚えているよ。アレ(※その10参照)から大分かかったね。」
「うん。長くなっちゃった。」
「あれから2年半か・・・長かったな。だけどそれは仕方ないだろう。」
「難しかった。」
「でもよく出来ていたよ。完成おめでとう。」
「ありがとう・・・でもまだまだだから・・・」
フェニックス・スプラッシュ。
あの時初めてAACへ行った伊達が使いたいと言った技。
難易度が高すぎて使い手はほとんどいない幻の技。
実はダンディ須永氏は現役時代に何度か使っていたらしいんだよね。
それで伊達がずっと覚えたいと言っていたんだけど、OKが出るレベルになるのに大分時間がかかってしまった。
伊達はそんなに飛び技が巧くないから、正直ぎりぎりのレベルだと思う。
フェニックスJ・フェニックスニー・シャイニングフェニックス・フェニックススープレックス・・・そしてフェニックススプラッシュ。
伊達のフェニックスシリーズも増えたなあ・・・
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早いもので今年度も最後の興行となる。
ところで、女子プロレス大賞の集計対象は1月~12月で、”年度”は4月~3月。
NEW WIND的には5月旗揚げなだけに、5月~4月が1シーズンという考え方になる。
つまり年度的には最終興行となるのだが、NEW WIND的な流れでは4月が総決算となる予定だ。
来月4月一杯で、現在提携中のEWAとの提携が切れる。
この部分もあって4月のEWAシングル戦はナスターシャ・ハンの挑戦が決定している。
で、年度的には最終興行な今月のメインイベントは、伊達VS南のEWAヘビー戦。
先々月にベルトを失ったばかりの南だが、先月はノンタイトル戦とはいえ王者伊達遥からフォールを奪って勝利している。
来月の結果次第ではシングルベルトがなくなってしまう可能性もあるので、今月リベンジマッチを組んでみた。
挑戦者南利美にとってのリベンジマッチであり、王者伊達遥にとっても先月の借りを返すリベンジの場でもある。
どちらがリベンジに成功するのか・・・これは興味深い一戦といえる。
本来なら1万人クラスのアリーナで行いたいところだが、高知(南の地元)で開催する。
すでに前売り券は完売し、若干の当日券を残すのみとなっている。
◇試合当日◇
結局札止め。
ここのところNEW WIND興行は盛況で、雑誌で熱戦譜を見るとすべての興行に(満員)・(超満員)・(超満員札止め)のどれかがついている状態。
これは男子のプロレスを含めても極めて珍しい状況。
もちろんそれだけ動員するからには、内容で魅せなければならない。
「プロレスの華やかさ・美しさ・楽しさ・力強さ・・・どれでもよいのですが、”観客を魅了する”。これがプロレスの基本です。」
とはダンディ須永氏の弁。
ダンディ須永氏は現役時代は華麗さ&派手さ&巧さで観客を魅了していた。
彼のイズムはNEW WINDの選手たちにも伝わっており、各選手のオリジナル技は華麗さを加味したものとなっている。
「そういえば社長、彼女が新技を完成させましたよ。心配そうに『社長・・・覚えてるかな・・・』なんていってましたよ。」
ダンディ須永氏は微かに笑みを浮かべた。
「・・・なんだろう・・・何か練習はしていたのは知ってるけど・・・」
「見ればわかるかもしれませんね。あの技が出たら多分勝負は決まると思いますよ。」
◇EWA認定世界ヘビー級選手権試合◇
伊達遥 VS 南利美
何度このカードを組んだだろうか。
1期生対決にして、現在のNEW WINDが誇る最高のカードだ。
今年は早くも3度目の対決。
鮮度という面では劣るかもしれないけど・・・毎回新しい面を見せてくれるカードだと思っている。
伊達のヒザが大暴れ、フェニックスJ&フェニックスニーで南の体力を削れば、南はそのヒザを破壊すべくハーフボストン、サザンスクリュー、サザンブレーカーで足を徹底的に攻める。
伊達の”ヒザ”は幾多の勝利を収めてきている。
やはりヒザを殺すのは対伊達対策としてある程度効果はある。
未だ伊達は関節技の防御がヘタで(どうやら関節のセンスがないらしい
)試合の度に悲鳴上げているような気がする。
長い手足のせいなのだろうか・・・
南は言わずとしれた関節の達人。
伊達の防御テクニックなど赤子の手を捻るようなもなんだろうな。
散々足をいたぶられた伊達だったが、シャイニングフェニックスを南に叩きこんだ。
これが18分過ぎ。
だが散々足を攻められた影響か威力に欠け、カウント2.5でクリアされてしまう。
ヒザを押さえる伊達。
ふらつきながらも起き上がった南は意表をついて”裏拳”。
めったに出さない技だけに伊達も予測できず直撃。
モロに食らいふらふらになったところへ、もう一発”裏拳”。
今度はダウンした伊達にカバーへ行くとみせかけ、ネオ・サザンクロスロック。
「あうあ・・・」
不意をつかれ悲鳴をあげる伊達。
落せ! 落せ!
と場内から落せコール。
おいおいプロレスわかってないなあ・・・
ネオ・サザンクロスロックは変形のSTF(ステップ・オーバー・トゥホールド・ウイズ・”フェイスロック”)だよ。
スリーパーじゃないんだから落せはないだろう。
結構誤解しているファンの人多いんだよなあ・・・
なんて私がブツブツ言っている間に何とか伊達はロープエスケープ。
そして、ボディスラムで南をマットに叩きつけると・・・
「これで!」
と高らかにフィニッシュ宣言。
コーナーに駆け上がり・・・そのまま、後ろ向きに・・・飛ぶ。
”これはムーンサルトプレスか?”
と誰もが思ったが、そこからひねりを加えて450°回って南へプレス!
あの技は・・・!
フェニックス・スプラッシュ!
場内ざわつく間に3カウント。
「21分32秒、21分32秒 フェニックス・スプラッシュからの体固めにより勝者伊達遥~! 王者伊達遥選手が2度目の防衛に成功です!」
場内は防衛した結果よりも、フェニックス・スプラッシュで沸いている。
これはめったに見れない大技だ・・・
◇試合後◇
「お疲れ様、南。」
「あいったた・・・遥の奴あんな技を・・やられたわ。」
相変わらず負けたのに南はどこか嬉しそうだ。
「感想は?」
「・・・今日は食事はパスね。遥って細く見えるけど重いのよ・・・ああ苦しいわ・・・社長も今度食らったら?」
「・・・遠慮しとくよ・・・」
あれだけ鍛えている南ですらこの状態なんだから、私が食らったら大変だよ・・・
さて、その技を決めた本人に話を聞いてみるか。
「伊達、すごかったな。」
私のこの言葉に伊達は恥ずかしそうに顔を伏せる。
「ありがとう・・・あの、社長・・・」
「なんだい?」
「社長・・・覚えてますか?」
伊達は恥ずかしそうにしつつも目はしっかりと私の表情を見ている。
「・・・フェニックス・スプラッシュだろう? 覚えているよ。アレ(※その10参照)から大分かかったね。」
「うん。長くなっちゃった。」
「あれから2年半か・・・長かったな。だけどそれは仕方ないだろう。」
「難しかった。」
「でもよく出来ていたよ。完成おめでとう。」
「ありがとう・・・でもまだまだだから・・・」
フェニックス・スプラッシュ。
あの時初めてAACへ行った伊達が使いたいと言った技。
難易度が高すぎて使い手はほとんどいない幻の技。
実はダンディ須永氏は現役時代に何度か使っていたらしいんだよね。
それで伊達がずっと覚えたいと言っていたんだけど、OKが出るレベルになるのに大分時間がかかってしまった。
伊達はそんなに飛び技が巧くないから、正直ぎりぎりのレベルだと思う。
フェニックスJ・フェニックスニー・シャイニングフェニックス・フェニックススープレックス・・・そしてフェニックススプラッシュ。
伊達のフェニックスシリーズも増えたなあ・・・
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コメント
ファイヤーバードかと思えば、本物のフェニックス・スプラッシュでしたかw
びっくり且つ、おめでとうございます~(伊達ちゃんに)♪
やっと気付いたのですが、うちのHPにリンクしていただいていたようですね?
どうもありがとうございます!
*お礼が送れて申し訳ありません~
わたしのHPの方からも、こちらをリンクさしていただきますね?
*折を見てですが~
ではこれからも頑張ってください!
びっくり且つ、おめでとうございます~(伊達ちゃんに)♪
やっと気付いたのですが、うちのHPにリンクしていただいていたようですね?
どうもありがとうございます!
*お礼が送れて申し訳ありません~
わたしのHPの方からも、こちらをリンクさしていただきますね?
*折を見てですが~
ではこれからも頑張ってください!
どうも水瀬さん、こないだは情報ありがとうございました。
リンクありがとうございます。
最近はレッスルリンクが広がっていて、どこを見ればいいのやらです(笑)
リプレイ拝見中です。
伊達のフェニックス・スプラッシュはどうしても覚えさせたかったんです。
時間かかりましたけど。
ゲーム的にはシューティングSの名前変更で対処です。
リンクありがとうございます。
最近はレッスルリンクが広がっていて、どこを見ればいいのやらです(笑)
リプレイ拝見中です。
伊達のフェニックス・スプラッシュはどうしても覚えさせたかったんです。
時間かかりましたけど。
ゲーム的にはシューティングSの名前変更で対処です。
posted by Nat 2006/10/24 00:04 [ コメントを修正する ]
フェニックス・スプラッシュ公開、おめでとうございます♪>伊達ちゃん 細身で長身な彼女だけにさぞ映えるだろうなぁと、その場面が頭の中で浮かんでしまいました。
ところで、今日、自分のレッスルブログからこちらのブログ様へリンクを張らせていただきましたので、ご報告に上がりました。よろしければご確認くださいませ。(紹介文等でご都合の悪いところがありましたらお知らせくださいね)
これからもリプレイ楽しみにしております。頑張ってください。