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2024/04/25 08:40 |
NEW WINDの物語 第57話「新世代の足音」  

NEW WIND社長 風間新 手記より


 改訂版発行にあたり、編集部よりご挨拶。

 この作品は連載126回で終了した長編リプレイ『NEW WIND社長 風間新 手記』に大幅な加筆・修正を加えた作品です。
 以前の作品と比べると印象が変わる部分もあるかもしれませんが、より深みを増した風間新社長率いるNEW WINDの成長物語を楽しんでみてください。
(※今回はNEW WIND編のその72「6人タッグ」に該当するお話です。)



◇7年目11月◇

 南姉妹がIWWFタッグ王座を防衛して帰国。南にIWWFのハウスショーを経験させてあげられたのはとてもよいことだと思っている。
 IWWFでは『ショー』として認められているから、キース・アクア会長以下会長の家族を含めて重要登場人物として登場したりしている。
 女子の地位はあまり高くないが、南姉妹は観客のハートをガッチリ掴んではいた。
 「また来いよ」と、ファンの人に声をかけられていたが、多分それは無理だろう。今の南の動きをみている限り衰えが進行している。次に行ける機会があったとしても求められるレベルをクリアできるとは思えない。これも仕方のないことなのだろうけど、やはり寂しいものだ。 

 そして国内の方だが、先月同様4人が欠場する。まず結城がEWAヘビーの海外防衛戦で遠征、人気・実力を備えるスター選手だけに不在は痛い。残り3名は映画出演の為お休み。
 興行的にはかなり痛手なのだけど、出演料と、宣伝効果を考えての出演決定。なお、この3人は同じ映画に出演することになっている。ちなみにどのような映画に出るかといえば、以前氷室が出演して好評を得た『女子プロお嬢様伝説ユイナ』の続編への出演。本来なら3人も同時に映画出演などありえないのだけど、さらにこのうちの1人は、写真集も撮影してくるという徹底ぶりだったりする。

「うちは芸能プロダクションですか!」
 井上さんはプロレスを愛する人だけに、やはり納得いかない様子。そりゃ私だって、こんな事はしたくないさ。でも、仕方がない。状況が状況なだけに・・・

 興行のほうは、さすがに主力4人を欠くと厳しいので、いつもより会場のグレードを1ランクダウンさせる。残りのメンバーでもお客様を満足させるだけの力はあると思うけど、お目当ての選手がいないのは・・・あまりよくないよな・・・そもそもちゃんと興行を打った方が、利益がある気もしなくないけど、映画出演したメンバーは、何かを掴んでくれた様子
 その貴重な経験をリングに還元してもらえればよいなと思ってはいる。


◇7年目12月◇

 南が写真集の撮影で欠場。仕上がりを見ようとしたら、「見ちゃだめ。」と言われた。
「見せるための写真集だろ?」と聞いたら「とにかくダメ。」だと。
「なんでだよ!」と尋ねると「どうしても~~!!」と返答。逆に興味持つよな。私は出版社の担当に、私個人あてにサンプルを発送するように指示し、じっくりと鑑賞する事にした。
 感想?きっとネオ・サザンクロスロックをかけられるので書かない(笑)

 ☆永沢舞ヴィクトリーロード3☆

 弟子永沢が師匠伊達へ挑戦。テキーラやストレッチプラムでカウント2.9まで追い込む。
 だが伊達は、ニールキックやミサイルキックなど飛び道具で対抗しペースを取り戻す。
 永沢もやるようになった。フィニッシュを狙った伊達のフェニックスソードをローリングクラッチで切り返した時は、永沢が勝ったと思ったぐらいだ。
 だがこれはカウント2.99で伊達がクリア。
「勝機見逃すわけにはいかないです!」とばかりに永沢が仕掛けたのはパワーボム。
 これが決まれば永沢の師匠超え・・・だったのだが、伊達はこのパワーボムをウラカン・ラナで切り返してみせた。そのままカウント3。一瞬男子の王座戦を思い出したよ。
「舞は強くなったと思う。私もうかうかしてられない。」と伊達はいっていた。
 永沢はかなり悔しがったが、見事な試合だった。もうヴィクトリーロードはいらないだろうな。彼女は立派にとトップレスラーへの仲間入りを果たしてくれたのだから。
 さて弟子の永沢を返り討ちにした伊達だったが、6人タッグマッチで不覚をとった。
 吉田の『プラズマサンダーエクスプレス(プラズマサンダースライド→ダイビング・ボディプレス)』で伊達撃沈。6人タッグ戦であるとはいえ吉田が伊達からピンをとった。これには会場大騒ぎ。さすがに伊達もかなりのショックを受けていた。
「よっしゃ!」
 はしゃぐ吉田に、観客から一つ野次が飛ぶ。
「シングルで取ってから喜べ!」
 うーん。いい野次だ。これで吉田の顔が引き締まり、伊達の表情も普段のそれに戻った。6人タッグマッチとはいえ、吉田が伊達からピンを取ったのは紛れもない事実ではある。

 さて、今年の女子プロレス大賞の報告をしておこう。  
※()内数字は受賞回数

M V P =結城千種(2年連続2回目)
新 人 賞 =フェニックス遥(NEW WINDからは6年連続)
ベストバウト=結城千種(2)VSカンナ神威(4)(同カード2年連続2度目)
ベストタッグ=結城千種(3)&武藤めぐみ(2)組VS伊達遥(4)&カンナ神威(5)組(同カード2年連続2度目) 

 結城が2年連続のMVP受賞。伊達・カンナ・結城のMVP受賞暦のある3人に武藤を入れた4人は、『四風姫』と呼ばれ、高いレベルで競いあっている。
 その証拠に、ベストバウト部門はシングル・タッグともに『四風姫』が受賞している。
 しばらく前までNEW WIND6人衆と呼ばれていたのだが、南が衰え始め、みことと他の4人の差が大きくなってしまい、『四風姫時代』が到来している。この『四風姫』を追うのが、前述のみことであり、永沢や吉田たち若手でもある。
 それを追う存在であって欲しい、7期生フェニックス遙は、先輩たちに比べると一枚落ちる感じではあるが、それでも新人賞を受賞してくれたのは嬉しい。伊達を倒そうとしているフェニではあるが、正直伊達ほどの資質を感じない。彼女には悪いけど、伊達の新人時代に比べれば、全ての面で伊達よりわずかずつ劣っている気がする。
 でもまだキャリアは半年だ。伊達より伸びる可能性だってあるだろう。頑張ってほしいと思う。MVPやベストバウトが昨年とまったく同じという状況は、彼女達のレベルの高さを証明しているという面では嬉しいのだが、実はあまり好ましくはないと言える。出来れば次回の時にはうちの新世代が食い込んでほしい。


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2009/04/18 18:00 | Comments(0) | NEW WIND 改訂版

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